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旅行中にわざわざ行きたい“技あり図書館” 無料で涼しく快適!屋内なので残暑も荒天もOK

自然の木が多く使われ、洗練されたデザイン(武雄市図書館)
自然の木が多く使われ、洗練されたデザイン(佐賀県・武雄市図書館)
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8月も後半になったが、屋外へ出かけるのは、やはり厳しい暑さが続く。旅では、天候などにより予定の変更が必要なときもあるが、そんなときに旅行ジャーナリストの村田和子さんが立ち寄るのが、意外にも「図書館」なのだとか。“旅先での図書館”の魅力を紹介してもらう。

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「旅先で図書館に行く」というと、びっくりされることも多いのですが、最近は民間が運営するところも多く、ご当地のおいしいものがいただけるカフェやショップ併設の図書館も増えています。また有名建築家の設計など、図書館の建物そのものがアートな図書館も多いので、アートや建築が好きな私はわざわざ訪れることもあります。心地よい空間でのんびりと読書をするのはもちろん、ワーケーションにもぴったり。旅先で猛暑や荒天で予定を変更しなくてはいけないときにもおすすめの図書館。今回はわざわざ訪れたい「技あり図書館」を紹介します。

365日12時間営業 温泉のお供探しにも~「武雄市図書館・歴史資料館」(佐賀県)

カフェ併設のおしゃれ図書館の草分け的存在で、蔦屋書店を核とした複合型商業施設「T-SITE」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が運営している「武雄市図書館」(佐賀県)。

365日無休、朝9時から21時まで営業(武雄市図書館)
365日無休、朝9時から21時まで営業(武雄市図書館)
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武雄市図書館
カルチュア・コンビニエンス・クラブが運営(武雄市図書館)
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書店と図書館機能があわさった空間は、自然の木が多く使われ、洗練されたデザイン。館内には、「スターバックスコーヒー 蔦屋書店 武雄市図書館店」があり、ゆっくりとお茶をしながら図書館の所蔵や、購入した書籍を楽しめます。

しかも、365日無休で朝9時から21時まで営業し、Wi-Fiも完備。おしゃれ空間で寛ぎながら、暮らすように旅を楽しむのもいいのでは?

2013年開館。カフェ併設の図書館の草分け的存在(武雄市図書館)
2013年開館。カフェ併設の図書館の草分け的存在(武雄市図書館)
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なお、日本国内に住んでいれば貸出カードの作成ができ返却は宅配(※有料)でもOK。武雄は温泉地としても有名で、宿へのチェックイン前に逗留のお供となる本を借りるのもいいかもしれません。

隣接する武雄市こども図書館は、絵本など約2万冊の蔵書があり、「遊びから学びへ」がコンセプト。大人も懐かしく、秘密基地のような空間に、お子様も夢中になること間違いなしです。

武雄市こども図書館  は老若男女が集い楽しめる場所に
武雄市こども図書館は老若男女が集い楽しめる場所
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愛らしい館内は大人も癒される(武雄市こども図書館)
愛らしい館内は大人も癒される(武雄市こども図書館)
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■武雄市図書館・歴史資料館 https://takeo.city-library.jp/

雨の日も楽しめる!屋内で森を感じる~「那須塩原市図書館 みるる」(栃木県)

栃木県の那須といえば、自然や絶景を楽しむ観光スポットが多くある地。それだけに、雨が降ったり、暑すぎたりと、天候によっては旅の予定変更が必要なこともあります。そんなときはJR黒磯駅西口の駅前にある、「那須塩原市図書館 みるる」へ訪れてみては? JR黒磯駅は、新幹線の停車駅・那須塩原駅から、在来線でひと駅(乗車時間は5分)。電車の本数は少なめなので、時間を確認のうえ立ち寄るのにも便利な立地です。

開館時間は、10時から平日は21時まで(月曜日は休館 ※ただし祝日の場合は開館、翌平日が休館)、土・日・祝は18時まで(那須塩原市図書館「みるる」)
開館時間は、10時から平日は21時まで(月曜日は休館 ※ただし祝日の場合は開館、翌平日が休館)、土・日・祝は18時まで(那須塩原市図書館「みるる」)
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2021年度のグッドデザイン賞を受賞したという館内は、木がふんだんに使われ天井が高く開放的。天井から下がる言葉のオブジェに、思わず吸い寄せられれば、今の気持ちにぴったりな書籍との出会いが待っています。

言葉の彫刻がいたるところに(那須塩原市図書館「みるる」)
言葉の彫刻がいたるところに(那須塩原市図書館「みるる」)
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森を散策しているかのような気持ちいい空間で、自分と向き合ったり新たな興味関心を見つけたり……。地元の方に混じって過ごしているうちに、こんな素敵な図書館があるのがうらやましくなってくるほど。

館内には「モリコーネ」というカフェもあり、ここのソフトクリームは那須で有名な「森林ノ牧場」のジャージー牛を使ったもの。濃厚で美味なので、こちらもぜひお試しを!

アートや建築系の書籍も多く、一日いても筆者は楽しめました(那須塩原市図書館「みるる」)
アートや建築系の書籍も多く、一日いても筆者は楽しめました(那須塩原市図書館「みるる」)
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建築スタジオ「UAo」の伊藤麻理氏が設計を担当(那須塩原市図書館「みるる」)
建築スタジオ「UAo」の伊藤麻理氏が設計を担当(那須塩原市図書館「みるる」)
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「森」をテーマにした癒し空間(那須塩原市図書館みるる)
「森」をテーマにした癒し空間(那須塩原市図書館みるる)
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那須塩原市図書館「みるる」は、建築スタジオ「UAo」の伊藤麻理氏が設計を担当。「森」をテーマにした癒し空間(那須塩原市図書館「みるる」)
館内には子ども向けスペースも(那須塩原市図書館みるる)
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館内には子ども向けスペースも(那須塩原市図書館みるる)
癒しのテラススペース(那須塩原市図書館みるる)
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館内にはカフェ「モリコーネ」がある
館内にはカフェ「モリコーネ」がある
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カフェの人気はソフトクリームやフロート類(カフェ「モリコーネ」)
カフェの人気はソフトクリームやフロート類(カフェ「モリコーネ」)
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■那須塩原市図書館 みるる https://www.nasushiobara-library.jp

隈研吾氏が設計を手がけた建物は圧巻…ガラス美術館とともに楽しみたい「富山市立図書館本館」(富山県)

富山市立図書館本館があるのは、「TOYAMAキラリ」という建物。この建物、外観も特徴的ですが、中に入ると「すごい!」とさらに驚くこと間違いなし。富山の木々を使ったという吹き抜けの空間を見上げると、異次元に迷い込んだような不思議な気持ちになり、圧巻です。

外観も異彩を放つ富山市立図書館が入る複合ビル「キラリ」
外観も異彩を放つ富山市立図書館が入る複合ビル「キラリ」
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インパクトのある建物は、世界的に有名な建築家、隈研吾氏が設計を手がけたもの。図書館はビルの3階から5階で、エスカレーターをワクワクとした気持ちで上っていくと、入口はなく開かれた空間に本が並びます。旅行者も「ふらっ」と立ち寄れる開かれた図書館は、椅子も多く旅の合間に知的好奇心を満たすのにもぴったり。

見上げると圧巻!設計は隈研吾氏(富山市立図書館キラリ)
見上げると圧巻!設計は隈研吾氏(富山市立図書館キラリ)
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年初の能登半島地震の影響で、10万冊の書籍が書棚から落下したといいますが、1月17日には開館。再開後は傷がついた本を展示したり、防災に関するコーナーなども新たに設けられたとのこと。

図書館エリアから下をのぞくと……(富山市立図書館キラリ)
図書館エリアから下をのぞくと……(富山市立図書館キラリ)
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(富山市立図書館キラリ)
開かれた空間に本が並ぶ(富山市立図書館キラリ)
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(富山市立図書館キラリ)
キッズスペースも(富山市立図書館キラリ)
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同じ建物には、アート好きの筆者もイチオシの富山市ガラス美術館もあり、1950年代以降の現代ガラス作品を中心に紹介しています。現代ガラス作家の巨匠デイル・チフーリ氏によるインスタレーション「グラス・アート・ガーデン」も健在です。常設展の観覧は200円とリーズナブルなのに見ごたえたっぷり。富山に訪れたら、ぜひ足を運んで欲しいスポットです。

ビルの案内も木製でオシャレ(TOYAMAキラリ)
ビルの案内も木製でオシャレ(TOYAMAキラリ)
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富山市ガラス美術館~グラス・アート・パサージュ展示風景(撮影:室澤敏晴)
富山市ガラス美術館~グラス・アート・パサージュ展示風景(撮影:室澤敏晴)
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■富山市立図書館 https://www.library.toyama.toyama.jp/

■富山市ガラス美術館 https://toyama-glass-art-museum.jp/

◆教えてくれたのは:旅行ジャーナリスト・村田和子さん

村田和子さん
旅行ジャーナリスト・村田和子さん
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旅行ジャーナリスト。「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、旅の魅力を媒体で発信。宿のアドバイザー・講演なども行う。子どもと47都道府県を踏破した経験から「旅育メソッド(R)」を提唱、著書に「旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ(日本実業出版社・2018)」。現在は50歳を迎え、子どもも大学生となり、人生100年時代を楽しむ旅を研究中。資格に総合旅行業務取扱管理者、1級販売士、クルーズアドバイザーなど。2016年より7年間、NHKラジオ『Nらじ』月一レギュラーを務めた。トラベルナレッジ代表(https://www.travel-k.com/)。旅ブログも行っている(http://www.murata-kazuko.com/)

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