「少し緊張しております。二日間どうぞよろしくお願いいたします」――10月11日、12日の二日間、「国民スポーツ大会」観戦のため、佐賀県を訪問された天皇皇后両陛下の長女、愛子さまは佐賀空港に出迎えた山口祥義知事らに自然体で率直なお言葉を述べられ、初めてのお一人での地方公務をスタートされた。
到着した佐賀空港や陸上競技を観戦されたSAGAスタジアムなど、愛子さまが行く先々は多くの人がお出迎え。12日も観戦された柔道会場のSAGAアリーナ周辺や県赤十字血液センター、重要無形文化財「名尾 手漉和紙」を手掛ける和紙工房にも多くの人が集まり、佐賀県は“愛子さまフィーバー”一色となった。
緊張を打ち消すためか、佐賀県入りの日に愛子さまがお召しになられていたのは、雅子さまを彷彿とさせるような“勝負服”だった。皇室ジャーナリストが指摘する。
「ジャケットの襟と前立てに太めの白いパイピングでアクセントをつけた淡いピンクのスーツでした。実は、この白いパイピングのアクセントは雅子さまがよく用いられるデザインです。2019年6月、皇后になって初めての地方公務だった愛知県での『第70回全国植樹祭』に出発される際、雅子さまが選ばれたのもグレーのパンツスーツもこのデザインでした。
お二人は“初めての時はシャキッとやりきろう”という気合いを、色違いのお揃い風のデザインの服選びにこめられたのかもしれません」
愛子さまの佐賀入りの一週間前、両陛下はおそろいでは22年ぶりとなる佐賀県を訪問されていた。バレーボールを観戦された際には雅子さまがお留守番の愛子さまに「きょうバレーボールを見るのよ」と伝えたと明かされ、アットホームな雰囲気を披露された。
「雅子さまは即位を記念した写真展で、前髪を切りすぎた愛子さまのお写真を見て“自分で切ったのよね”など、ご家庭でのお過ごしようがイメージできるお話をたびたび披露されます。また、陛下といえばご静養の際、那須塩原駅の駅頭でハンカチで汗を拭きつつ“ハンカチ王子”とおどけるなど、オヤジギャグは十八番です。
そんなあたたかなご家庭で育った愛子さまも佐賀では“お天気がよくて暑いですが、こころもあつくなっています”と陛下のお血筋を感じさせました。また、笑うと三日月の形になる愛子さまの目は、雅子さまによく似ていらっしゃる。佐賀県民だけでなく、報道を通して天皇ご一家への親近感がぐっとアップしたのではないでしょうか」(皇室担当記者)
幼いころから公務への取り組み方や国民との触れ合い方を両陛下の背中で感じてきた愛子さま。これからもますます、両陛下と国民をつなぐ“ほんわかプリンセス”として活躍されるだろう。