【Ⅰ】舌を自然に上げて鼻呼吸に導く「舌ワイパーごっくん舌キープ」
「舌が自然と正しい位置にいき、鼻呼吸になるエクササイズ。虫歯や歯周病のほか、口臭予防にもなります」(小島さん・以下同)
背筋を伸ばして後ろで手を組む。口を閉じて、上の歯と歯茎間に舌を入れて、片方の奥歯からもう片方の奥歯まで、ワイパーのように舌を動かす。往復6秒かけて10回繰り返したら、唾液を飲む。これにより舌が自然に正しい位置におさまるので、そのまま60秒キープ。
【Ⅱ】舌や表情筋を鍛えて正しい位置に「うーえーワーク」
舌、唇、頰、あごの筋肉が鍛えられ、下あごのたるみ防止や小顔効果も期待できる。
【1】「うー」と声を出しながら、3秒ほど唇を突き出す。「これでかたまっている表情筋がほぐれます。唇や頰の筋肉を大きく動かすよう意識して行いましょう」。
【2】「えー」と声を出しながら、3秒ほど舌をまっすぐ前に突き出す。舌が下の歯や唇につかないようにすること。【1】【2】を1セットとして10セット繰り返す。
【Ⅲ】頭部と口まわりの緊張をほぐす「側頭筋マッサージ」
頭部のこわばりを解消することで、口まわりの筋肉がほぐれる。ストレスや疲労も軽減される。
【1】人差し指から小指までの4本の指を揃えて、こめかみのあたりに置いたら、指を上下させながらこめかみや耳の前あたりをやさしくマッサージする。「側頭筋がほぐれて動く感じがわかるまで10~30回程度続けましょう」。
【2】親指のつけ根をこめかみのあたりに置いたら、残りの4本の指を頭頂部に置く。そのまま頭を上に引き上げるイメージで、10回ほどマッサージする。
【3】【2】の状態から後頭部→耳の後ろ→首の横→鎖骨へと4本の指をはわせる。リンパに沿って流すようなイメージで。
【Ⅳ】顔のたるみ・ほうれい線を改善する「咬筋マッサージ」
咬筋とは咀嚼にかかわるあごの筋肉のひとつ。「ここを整えることでたるみが解消されるだけでなく、顎関節症の緩和などにも効果があります」。
【1】両手の指3本(人差し指、中指、薬指)の腹で、あご先を押さえたら、ぐるぐると回す。「爪が長い場合は、手をグーにし、人差し指と中指の第二関節で押します。こりをほぐすようなイメージで、強めに押し回して」。
【2】あご先から耳に向かって、4~5か所、同じようにほぐしていく。「痛みを感じるのは、こりかたまっている証拠。そういった部分はじっくりほぐしましょう」。
【3】耳の前まできたら、3本の指をゆっくりと鎖骨まで滑らせる。リンパに沿って流すようなイメージで。【1】~【3】を1セットとして5セット行う。
時間がないときはこんな方法も!「エアブクブクうがい」
口に水を含んでブクブクするイメージで、口に空気を入れて頰を動かす。「上下、左右しっかりと。口まわりの筋力アップ、ほうれい線の改善、小顔効果も期待できます」。上下と左右、5秒ずつを1セットとして、朝晩5セットを目安に。
◆小島歯科医院・副院長 小島理恵
歯科医師。大阪歯科大学卒業。1993年、小島歯科医院副院長に就任。自ら考案した「歯ヨガ」をテレビやYouTubeなどで紹介し、普及に努める。著書に『歯科医が教える歯ヨガ 歯と口から免疫力を上げる』(KADOKAWA)など。
取材・文/上村久留美
※女性セブン2025年1月30日号