《わが友と 再び会わむ その日まで 追いかけてゆく それぞれの夢》
1月22日、天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが新年恒例の皇室行事「歌会始の儀」に出席された。昨年は学習院大学に在学中だったため、学業を優先しご欠席。今年がデビューとなった。愛子さまは「夢」というお題について、冒頭のように和歌を詠まれた。
「若々しい感性が伝わってきました。昨年大学を卒業され、ご友人とそれぞれ異なる道に臨む思いと、ご友人との再会を夢見た初々しいお気持ちが感じられました。
愛子さまは椅子の背もたれにもたれず、背筋をピンと伸ばしながら、時折緊張した表情を浮かべられていました」(皇室記者)
その日、愛子さまがお召しだったのは、母である雅子さまが皇太子妃時代に何度か着用されていたものとよく似たクリーム色のドレスとジャケット、そして帽子のワンセットだった。
「首元のフリルが華やかなジャケットを合わせたドレスです。パールのネックレスやブローチを合わせるのも雅子さまと同じ着こなしでした。雅子さまがこのドレスを初めてお召しになったのは2015年、美智子さまが81才の誕生日を迎えられた際のご挨拶だったと思います。2018年に、美智子さまの84才のお誕生日の際にも着用されていた覚えがあります。雅子さまの“お気に入り”なのでしょう。
少なくとも10年以上経っているわけですが、キュートなデザインなので、愛子さまがお召しになってもしっくりきますよね」(宮内庁関係者)
女性皇族が成年を迎えると、儀式や行事に臨むときに着用するティアラを作成する。しかし愛子さまは、国民の暮らしを慮って、経費削減のため、叔母である黒田清子さんから受け継いだティアラを、23才になった今年の新年行事でも着用されていた。「あるものを大事に使う」――皇室に根付いた質素倹約の精神を、愛子さまがしっかりと引き継がれている証左なのだろう。
「愛子さまは昨年5月、皇居にほど近い国立公文書館で開催されていた『夢みる光源氏――公文書館で平安文学ナナメ読み!――』という展示会を視察され、公務デビューを果たされました。その際にお持ちだったバッグも、雅子さまが20年以上前からお使いになっているものでした。
母娘で洋服や持ち物をシェアできるのは、それだけで関係の良さが伝わってきます。“このお洋服にはこのバックがいいかしら?”と皇后さまとあれこれご相談されているのが目に浮かびます」(前出・皇室記者)
雅子さまにとって、「歌会始の儀」への出席は高いハードルの1つだった。皇太子妃時代には、17年間ご欠席をされた。再開は2020年、皇后になられてからのことだ。
母娘の絆が、令和皇室をけん引している。