エンタメ

俳優・戸塚純貴「『虎に翼』メンバーとはボドゲする仲です」

インタビューに答える戸塚純貴 (撮影/宮本賢一)
写真5枚

2024年の連続テレビ小説『虎に翼』の轟太一役で一躍注目を集め、今期も『ホンノウスイッチ』(テレビ朝日系)、『アンサンブル』(日本テレビ系)への出演と、その勢いが止まらない俳優・戸塚純貴。そして1月29日、彼が新進気鋭の作家・くどうれいんとタッグを組んだ書籍『登場人物未満』(KADOKAWA)が発売された。戸塚が写真の中で表現する「役のようで役ではない、存在しているようで存在していない世界」と、くどうれいんが紡ぐショートストーリー。自身初の書籍について、そして俳優としてのこれからを聞く。

書籍の写真は東京生活のスタートに思いを馳せて

――初の書籍にとなりますが、改めてどんなお気持ちでしょうか?

戸塚:まさか、僕の人生の中で、書籍を出せるとは思っていませんでした! 本当にありがたいです。同郷がご縁で、作家のくどうれいんさんが物語をつけてくれることになったのですが、連載の最初はどんな形でゴールになるのか全く想像がつきませんでした。

――各章で自身とは違う人物として存在していますが、お芝居をする上で映像と違って何かご苦労された点はありますか?

戸塚:喜怒哀楽のパターンを何枚も撮ったりしましたが、毎回意識していたのは「この中にいる人物が、あんまり逸脱せずに日常的な人でいてほしいな」ということ。その場所に馴染んではいるけれど、でもどこかちょっと気になるように人物になればいいかなと思っていました。

くどうさんに写真を送って、最終的なセレクトとその写真に物語を作ってくれると流れでした。謎解きじゃないですけれど、わざと理解しにくいだろうという写真を送るようにしていたんです。それが毎回、「こうきたか!」みたいな、僕の想像をはるかに超えた本当に素晴らしい物語が生まれるのには驚きました。実は今回、僕自身も文章を書くのに初挑戦しているので、そこも楽しんでいただけると嬉しいです。

――お気に入りの写真はありますか?

戸塚:1枚目の渋谷のスクランブル交差点で撮った写真です。僕が東京に上京してきた時初めて行って、人の多さにびっくりして人酔いで気分が悪くなってしまったりしました。これが毎日なのかと思ったら、やっぱりしばらくは慣れなくて。そんな記憶を思い出しながら、書籍の最初の写真は、あえてスクランブル交差点で写真撮ると面白いんじゃないかっていうことでした。

俳優として順調にキャリアを重ねる(撮影/宮本賢一)
写真5枚
「趣味はゴルフ」と語る戸塚(撮影/宮本賢一)
写真5枚

『虎に翼』は公私共に自分の財産

――そこから芸歴も14年を超えて、昨年出演の『虎に翼』の轟太一役は、俳優としてのターニングポイントになられたのではないでしょうか?

戸塚:そうですね。難しかったのは、学生時代から70歳くらいまで の人生を演じなければいけなかったところです。見た目的にちゃんと年を取れているのか、成長とか体の衰えとか、そんな細かい部分も表現しないといけないので。でもやはり、1年かけて向き合えたので、演じているっていうよりかは本当にその半生を生きたという感覚の方が強かったです。

――『虎に翼』の共演者の皆さんとは、その後も交流が続かれているとか?

戸塚:皆さん忙しいのでなかなか会えませんけれど、定期的に集まって近況報告をしあっています。同級役の松川尚瑠輝君が、すごくマメに声をかけてくれるんですよ。家に集まってボードゲームしたり、最近では三山凌輝(BE:FIRST)君のライブを観に行ったりしました。仲間の活躍を見ると、すごく刺激になります。

――今クールも連続ドラマを掛け持ちで出演されてお忙しいと思いますが、プライベートでハマっていることはありますか?

戸塚:ゴルフです。翌日も早いのに、仕事が終わってから打ちっぱなしに1時間だけ行ったり、午後から仕事の日も午前中にラウンドに行ったりしていた時期もあります。YouTubeで動画を見て、ゴルフには関節の使い方がポイントだと分析をしたりしています。

――最後に、俳優としての目標を教えてください!

戸塚:本当にどうなるかわからない時代ですけれど、僕は演じることが好きだなと改めて感じています。これからもたくさん新しい作品に出会えると信じていますし、その中でまた自分らしく成長できたらなと思っています。

力強い瞳に、端正な顔立ちの戸塚(撮影/宮本賢一)
写真5枚
取材中は謙虚な態度が印象的だった(撮影/宮本賢一)
写真5枚

撮影/宮本賢一 取材・文/かわいゆうこ(SUPER MIX) 編集/成澤景子(SUPER MIX) スタイリスト/森大海(AGENCE HIRATA) ヘアメイク/上野知香

関連キーワード