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《思い立ったら即行動》うつみ宮土理 冬ソナにハマり、番組を降板し韓国へ留学 「まだ勉強したいの?えらいね」と快く送り出した夫・愛川欽也さん

今の生きがいを語ってくれた、うつみ宮土理
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人生100年といわれる時代。まだまだ長い第二の人生、せっかくなら好きなこと、一生懸命になれることを見つけて生きていきたい。自分を夢中にさせる「趣味」や「人とのつながり」は生きる活力となり、健康寿命を大きく延ばしてくれるはずだ。俳優・タレントのうつみ宮土理(82才)に、いま夢中になっている「生きがい」について聞いた。

「夢中になる」という言葉がまさにピッタリ。自分の好きな道を一直線に進むうつみ。

「友人にすすめられてドラマ『冬のソナタ』を、ブームから3年ほど遅れた2006年に見て一瞬でハマり、どうしてもヨン様(ぺ・ヨンジュン)に会って挨拶がしたくなったんです。そう思った翌日に韓国語の個人レッスンを申し込みました」(うつみ・以下同)

思い立ったら即実行の“ケロンパスタイル”で翌2007年、韓国・ソウルの慶煕大学校の語学学校に3か月間留学した。

「ほぼ初心者だったので最初は何も理解できず頭がパニック状態になりましたが、それでもめげずに朝から晩まで猛勉強を続けました。韓国語漬けの生活をするうち、少しずつ会話ができるようになりました」

留学した学校の課外授業でチマチョゴリの着用体験をした、うつみ宮土理
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留学にあたって、『さんまのスーパーからくりTV』(TBS系)などのレギュラー番組をすべて降板することに。

「自分の意思で留学に行くのだからやめなきゃダメということで全部降りました。日本に帰ったらほかの人が自分の席に座っていましたよ(笑い)。でも、思い立ったらすぐ行動が私の人生なので、後悔していません」

64才での留学を後押ししたのは、2015年に逝去したキンキンこと夫の愛川欽也さんだった。

「キンキンに相談したら『まだ勉強したいの? えらいね。ぼくのことは心配しなくていいから、気をつけて行ってくるんだよ』と送り出してくれた。せっかく応援してくれているのだから、猛勉強せざるを得ないでしょ。帰国したら、玄関に『お帰りなさい』という手づくりの垂れ幕がかかっていて花吹雪で迎えてくれた。いい人と結婚したなと思いました」

留学のきっかけとなった「夢」も叶った。

「ある人の仲介で撮影中のヨン様に少しだけ会えたんです。忙しくてあまり時間はなかったのですが、ちゃんと韓国語で挨拶できたから目的は達成できました」

帰国後も韓国熱は高まるばかりで、今度はドラマ『馬医』のチョ・スンウに会うことが目標になった。

憧れの韓国俳優チョ・スンウ(左)に会い、韓国語での会話を実現
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「このときも人づてで、チョさんに韓国で会えることになったんです。あらかじめ彼の好物と聞いていたレトルトカレーをかばんいっぱいに詰め込んで会いに行ったのに、情報が違っていたみたいであまり喜ばれなかった(笑い)。でも温かく迎えてもらえて“私はこのために生きてきたんだ。これからも前向きに生きよう”と改めて思いました。いまも韓国ドラマは毎日見ています。同じ作品を何度も見ることで、韓国語がどんどん身につきます」

韓国語の勉強という趣味は、自分の世界を広げるだけでなく、周囲の存在のありがたさにも気づかせてくれたという。

「趣味のために努力を続けたら、周囲に感謝の心を抱くようになりました。努力できる自分に育ててくれた両親と、努力する大切さを教えてくれたキンキンには特に感謝しています」

【プロフィール】
うつみ宮土理(うつみ・みどり)/1942年東京都出身。1966年に『ロンパールーム』(日本テレビ系)の「みどり先生」としてデビュー。文筆家としても活躍。

※女性セブン2025年7月3・10日号

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