
今年もやってきた大掃除シーズン! 家の中には1年間溜め込んだ汚れがビッシリ。「汚れに合わせて洗剤を買い揃えなきゃ」「ゴシゴシこすってグッタリ」といった悩みを解決すべく、洗剤は最小限、がんばらなくてもいいワザをプロが伝授。今年はラクしてピカピカの新年を迎えましょう!

アルカリ性洗剤1本で、家の汚れの95%が落ちる!
“掃除の女王“ともいえる掃除コンサルタント・上原好志子さんによると、汚れが蓄積したフローリングや壁、油汚れが気になるコンロまわりは、“アルカリ電解水”をひと吹き。つけ置きワザで五徳、換気扇、排水口はこする必要なし!

アルカリ性の洗剤とは?
【弱】重曹
【真ん中】アルカリ電解水
「リーズナブルで、期待以上の汚れ落ち。除菌効果もあります」。
Matsukiyoアルカリ電解水クリーナー 300ml 481円

【強】アルカリ性洗剤
アルカリ電解水なら2度拭き入らず
「家の中の汚れの95%を占める油や皮脂の汚れには、アルカリ性洗剤が有効。pH値によって弱アルカリ性から強アルカリ性までありますが、おすすめは中間に当たるアルカリ電解水。大抵の汚れが落とせ、界面活性剤不使用なので2度拭き不要です」(上原さん)
油でギトギトのコンロも、アルカリ電解水をスプレーしてから水で濡らした布巾で汚れを拭き取るだけで、スッキリ!


蓄積した《家中》の汚れが拭き取るだけでスッキリ
「油がはねたキッチンの壁や電子レンジの中は、スプレーして2~3分放置してから水拭きを。リモコン、電気の笠など直接スプレーできないものは、湿らせた布にスプレーして拭くといいですよ」(上原さん・以下同)
コンロ横の壁や電子レンジ、電気の笠、リモコン、スイッチ、ドアノブなどに有効!







こすっても取れない《壁紙》の汚れはプラス水スプレーで真っ白に
調理の油はねや食品のシミ、手あかなどが気になる壁紙。
「壁紙にアルカリ電解水を直接スプレーすると、液だれしてシミになることも。先に水をスプレーして壁を濡らしておくのがポイントです」


凹みに入り込んで、こすっても落ちなかった汚れもスルリと落ちて、白さが甦った。
水スプレーで液だれのシミを予防
【1】汚れが気になる部分に霧吹きで水をスプレーして、軽く濡らす。

【2】アルカリ電解水をスプレーする。汚れがアッという間に溶け出し、流れ落ちる。

【3】水で絞った雑巾で、ポンポンと叩くように拭き取るだけで完了!

踏みしめられて固まった《フローリング》の皮脂汚れもピカピカに
日々、掃除機をかけたりフロア用シートで拭いたりしていても、くすんで見える床。
「フローリングがうす汚れて見えるのは、取り切れなかった足裏の皮脂汚れが踏み固められて蓄積するから。アルカリ電解水をスプレーしたら、汚れが浮くまで30秒ほど待つことが大事。その後サッと拭き取るだけでキレイになりますよ」
【1】高い位置から電解水をスプレー
床に広がるように、高い位置からアルカリ電解水をスプレーする。汚れが気になる部分があれば、さらにピンポイントでスプレー。

【2】30秒待って汚れを浮かす
30秒ほどおいて踏み固められた汚れを浮かしてから、水で絞った雑巾で汚れを拭き取る。

2度拭き不要で床がピカピカに!

「アルカリ電解水なら、子供やペットがいる家庭でも安心して使える点もいいですね」。
《五徳や換気扇》のこびりついた油汚れは強力タイプでつけ置き
「五徳や換気扇の油は加熱+空気で酸化して固まり樹脂化しているため、電解水より強力なアルカリ性洗剤の力が必要。60℃くらいのお湯でつけ置きすれば、手間をかけずに油汚れを落とせますよ」
・おすすめは、花王 キッチンマジックリン500ml 294円

「頑固な油汚れを分解する強力アルカリ性洗剤なので、つけ置きにおすすめ」
【1】お湯で洗浄力をパワーアップ
洋服の圧縮袋などジッパーつきのビニール袋に50~60℃のお湯を入れ、アルカリ性洗剤を溶かす。分量はお湯1Lに対し洗剤10〜20mlが目安。

【2】五徳や換気扇のパーツなどを入れる
五徳や換気扇のパーツなどを入れて、袋を閉じる。

【3】頑固な汚れは時間をかけてつけ置き
汚れ具合によって、20~40分を目安につけ置きする。

【4】お湯が冷める前に袋の隅をカット
お湯が冷めると油が再度固まってしまうので、温かいうちに袋の隅をはさみでカットしてお湯を流す。こうするとシンクに油汚れがつかない。

【5】汚れをお湯で洗い流す
袋からパーツを取り出し、汚れをお湯で洗い流す。

天井や壁の乾いたほこりはドライシートで拭く
掃除は高→低に向かって行うのが鉄則!
天井や壁にも意外とほこりや汚れが付着している。
「ほこりは必ず乾いたもので落とすこと。天井や壁はフローリング用ワイパーにドライシートをつけて高いところから下へ向かって拭いていき、ほこりを落とします」


年末は天井や壁もドライシートで拭き掃除。床に落ちたほこりは、掃除機で吸い取る。
◆掃除コンサルタント・上原好志子さん
『美整心スクール』主宰。1万件以上の片付け&掃除コンサルを担当した経験を活かし、メディアでも活躍。
※商品の価格は編集部調べです。
取材・文/青山貴子、西谷友里加
※女性セブン2025年12月18日号