
鶏むね肉は価格が手頃な上、高たんぱく・低脂肪な優秀食材。一方、加熱でかたくなったり、肉がパサつきがちだったりという難点も。そこで、しっとり仕上げるワザ、淡白な味わいを活かした絶品レシピをご紹介。「肉の水分を逃がさないようにする、繊維を断ち切るなど方法によって食感に違いが出るのも楽しいですよ」と語る、料理研究家の市瀬悦子さんが教えてくれた。
※材料は2人分。 ※電子レンジは600Wを使用。
しっとりやわらかく仕上げる4つのテクニック
● 塩糖水につける
塩と砂糖を加えた水につけることで保水力がアップし、ジューシーに。ほんのり下味もつく。
● 鶏肉を叩く
麺棒などで肉を叩くと筋繊維がほぐれ、食べやすいやわらかさに。加熱で縮むのを防ぐ効果も。
● 粉をまぶす
片栗粉などをまぶすことで肉の水分の流失を防ぐ。調味液が絡みやすくなり、とろみも加わる。
● 余熱で火を通す
パサつきの要因になるので、加熱のし過ぎは厳禁。特にゆで鶏は余熱が仕上がりのカギに。
チキンとポテトのオイル蒸し
⚫︎塩糖水につける
プリップリになった鶏肉の旨みをオイルで閉じ込める
作り方
【1】鶏むね肉1枚(約250g)は皮を取り除き、ひと口大のそぎ切りにする。ポリ袋に塩小さじ1、砂糖小さじ2、水1/2カップを混ぜ、鶏肉を加える。空気を抜いて口を閉じ、冷蔵庫で半日ほどつける。

【2】じゃがいも小2個は1cm幅の半月切りにする。
【3】フライパンに【2】を広げ入れて塩小さじ1/4を振り、鶏肉の水気を切って重ね入れ、プチトマト8個を散らす。フライパンのふちからオリーブオイル大さじ1と水大さじ3を回し入れてふたをし、中火で6分ほど蒸す。
【4】器に盛り、粗びき黒こしょう少量を振る。
鶏ときゅうりのエスニック炒め
⚫︎鶏肉を叩く
繊維がほぐれた肉が驚くほど食べやすい!バジルの香りが食欲をそそる

作り方
【1】鶏むね肉1枚(約250g)は皮を取り除いてラップで挟み、麺棒で厚さ1~2cmになるまで叩いてからひと口大に切り、塩・粗びき黒こしょう各少量を振る。きゅうり2本は縦四つ割りにしてから長さ4等分に切る。バジル20gは葉を摘む。

【2】ボウルにナンプラー大さじ1、オイスターソース小さじ1、砂糖・酒各大さじ1/2を混ぜる。
【3】フライパンにサラダ油大さじ1/2を中火で熱し、鶏肉を炒める。肉の色が変わったらきゅうりを加え、透き通るまで2分ほど炒める。
【4】【2】を加えて炒め、バジルを加え、さっと炒め合わせる。
鶏むねの中華甘酢炒め
⚫︎片栗粉をまぶす
粉をまとった鶏肉は中がしっとり、外はつるんとした食感に

作り方
【1】鶏むね肉1枚(約250g)は皮を取り除き、ひと口大のそぎ切りにする。塩ひとつまみ、酒大さじ1/2を振り、片栗粉適量をしっかりとまぶす。
【2】ピーマン4個、玉ねぎ1/4個はひと口大に切る。
【3】ボウルにオイスターソース・酒各大さじ1、しょうゆ・酢・砂糖各小さじ1を混ぜる。
【4】フライパンにサラダ油大さじ1を中火で熱し、【1】を並べる。2分ほど焼いたら裏返し端に寄せる。空いたところに【2】を入れて1分30秒ほど炒める。【3】を加え、さっと炒め合わせる。
レモンチキンソテー
⚫︎塩糖水につける
塩糖水と余熱調理のW効果でジューシー。レモンを一緒につけ込んで風味アップ

作り方
【1】鶏むね肉1枚(約300g)は中央に切れ目を入れて、厚みが半分になるよう左右に開き、厚みを均一にする。ポリ袋に塩小さじ1、砂糖小さじ2、水1/2カップを混ぜ、鶏肉、レモンの輪切り2枚を加える。空気を抜いて口を閉じ、冷蔵庫で半日ほどつける。
【2】フライパンにオリーブオイル小さじ1を中火で熱し、鶏肉の水気を切り皮面を下にして入れ、2分ほどしてこんがりと焼き目がついたら裏返す。レモンを加え、ふたをして弱火で5分ほど蒸し焼きにしたら火を止め、ふたをしたまま2分ほどおく。
【3】鶏肉を食べやすく切って器に盛り、レモン、ベビーリーフ適量を添える。

蒸し鶏の薬味まみれ
⚫︎余熱で火を通す
淡白な鶏むねと薬味のさわやかな風味は相性抜群
作り方
【1】鶏むね肉1枚(約250g)は厚さ2cmほどになるように厚い部分を左右に開く。耐熱皿にのせ、塩小さじ1/4、酒大さじ1を振る。ふんわりとラップをかけ電子レンジで2分加熱したら、上下を返して同様に1分30秒加熱する。ラップをかけたまま15分ほどおいてから食べやすく切る。
【2】みょうが3個は薄い小口切り、万能ねぎ3本は小口切りにする。かいわれ菜1/2パックは長さを3等分に切る。
【3】器に【1】を盛り、【2】を混ぜてのせる。ポン酢しょうゆ大さじ2とごま油大さじ1/2を混ぜてかける。
蒸し鶏とトマトの和え麺
⚫︎余熱で火を通す
レンチンなら蒸し鶏も簡単。余熱調理でパサつきゼロ
作り方
【1】鶏むね肉1枚(約250g)は厚さ2cmほどになるように厚い部分を左右に開く。耐熱皿にのせ、塩小さじ1/4、酒大さじ1を振る。ふんわりとラップをかけ電子レンジで2分加熱したら、上下を返して同様に1分30秒加熱する。ラップをかけたまま15分ほどおく。
【2】鶏肉は皮を取り除いて食べやすく手で割く。トマト大1個は12等分のくし形切りにする。
【3】鍋にたっぷりの湯を沸かし、中華麺2玉を袋の表示時間通りにゆで、冷水で締めて水気を切る。
【4】ボウルにしょうゆ・酢各大さじ2、砂糖大さじ1、ごま油大さじ1/2、練り辛子小さじ1を混ぜ、【3】を加えて和える。【2】も加えてさっと和える。
鶏むねのしょうが焼き丼
⚫︎片栗粉をまぶす
鉄板の甘辛味を鶏むねでヘルシーに

作り方
【1】鶏むね肉1枚(約250g)は皮を取り除き、小さめのひと口大のそぎ切りにする。塩ひとつまみ、酒大さじ1/2を振り、片栗粉適量をしっかりとまぶす。しし唐辛子6本は包丁の先で切り込みを入れる。
【2】ボウルにしょうがすりおろし1片分、しょうゆ大さじ2、みりん大さじ1、砂糖大さじ1/2を混ぜる。
【3】フライパンにサラダ油大さじ1を中火で熱し、鶏肉を並べる。2分ほど焼いたら裏返す。しし唐を加えて1分30秒ほど焼き、しし唐は取り出す。【2】を加え、さっと炒め合わせる。
【4】器にご飯2杯分をそれぞれ盛り、【3】をのせる。
鶏とズッキーニのカレーウスター炒め
⚫︎鶏肉を叩く
薄く叩いた鶏肉は短時間で火が通りやすい。スパイシーで夏にぴったり

作り方
【1】鶏むね肉1枚(約250g)は皮を取り除いてラップで挟み、麺棒で厚さ1~2cmになるまで叩いてからひと口大に切る。塩・こしょう各少量を振る。ズッキーニ1本は1cm幅の輪切り、玉ねぎ1/2個はひと口大に切る。
【2】ボウルにカレー粉小さじ1、ウスターソース大さじ1と1/2、しょうゆ・砂糖各大さじ1/2を混ぜる。
【3】フライパンにオリーブオイル大さじ1/2を中火で熱し、【1】を入れて2分ほど焼いてから、2分ほど炒める。②を加え炒め合わせる。
【4】器に盛り、粉チーズ適量を振る。
◆教えてくれたのは:料理研究家・市瀬悦子さん

身近な食材と調味料を使った、おいしくて作りやすいレシピが評判。最新刊は『たっぷり野菜がおいしいパスタ』(Gakken)。
撮影/澤木央子 取材・文/青山貴子
※女性セブン2026年6月25日号