
数々の優れた文学作品を残し、波瀾万丈に激動の時代を駆け抜けた宇野千代をモデルに描く朝ドラがスタート! 千代が故郷を出たのは18才の頃。晩年になると、生家再建のため、岩国を足繁く訪れ、ふるさとで過ごす時間を大切にしていたという。千代が愛してやまなかった、目にも舌にも麗しい岩国の美味を再発見してみよう。
岩国寿司
郷土の味が詰まった父なじみの料亭は、小説の舞台にも

大きな木枠に葉野菜を敷き、酢飯、魚の身、あなご、しいたけ、錦糸卵、岩国れんこんなどの具材を重ねて作る押し寿司。半月庵の木枠は一段一升で、一度に144個作れる。
大平(おおひら)

江戸時代に直径50cmほどの大きな平たい椀に大量に煮物を盛り、大勢で取り分けたのが由来。鶏肉や根菜をたっぷりのだしで煮て、汁ごといただく。
料亭・旅館 半月庵
1869(明治2)年に創業した老舗料亭・旅館。千代の父・俊次が足繁く通い、『おはん』や『風の音』の舞台として小説にも登場する。一流の和食の料理人が腕を振るい、千代は岩国に帰ると「さくらの間」(写真下)に好んで滞在した。
住所:岩国市岩国1-17-27



うまもん
惜しみない手間が本物の美味を作る

伝統的な乳酸発酵で作る漬けもの。千代は生家の庭で採れた梅を使った梅干しと漬けものを一日の始まりに欠かさず食べていたそう。
うまもん
江戸中期に岩国城下でしょうゆの醸造を始め、現在11代目の中野敏さんの父より漬けもの製造に転向。築約160年の町家で元しょうゆ蔵の酵母を受け継ぎ、荒漬→中漬→本漬の3工程を惜しみなく行う伝統的な漬けものの製法を守り続ける。
住所:岩国市岩国1-14-11









いが餅
子供の頃に食べた思い出の味を守り続ける

山口県産のうるち米を蒸してついた生地で、自家製のこしあんを包み、カラフルに染めた餅米をトッピング。米生地なので粘りが少なく、あっさりと食べられる。
桜庵 三木屋
岩国に伝わるいが餅は一度姿を消しかけていたが、「故郷のいが餅をお腹いっぱい食べたい」と言う千代の言葉をきっかけに、2代目の三木さん夫妻が奮闘。当時の味を知る人を訪ね歩き、試行錯誤の末、懐かしのいが餅を現代に復活させた。
住所:岩国市今津町1-6-6



撮影/田中宏幸 取材・文/岸 綾香
※女性セブン2026年10月15日号