半袖で過ごせそうな日もあれば、翌日は急激に気温が下がったり、日中は暖かいのに朝晩は肌寒かったりと、意外と気温の変化が激しい春。こんな季節に役立つのが春のアウターですが、大人女性にはどんなタイプがおすすめなのでしょうか。パーソナルスタイリストの杉山律子さんにうかがいました。
春は柔らか素材のロングカーディガンがおすすめ
4月になりすっかり暖かくなったとはいえ肌寒い日もあり、さらっと羽織れるアウターが1枚あると便利ですが、杉山さんがおすすめする活躍度が高い春の羽織りものは?
「春なのでトレンチコートのようなパリッとした素材のコートではなく、柔らかい素材で体になじむハイゲージニットなどのロングカーディガンやライトな素材のスプリングコートがおすすめです。特にロングカーディガンは、落ち感のあるものだと体型カバーにもなるので大人女性にはうれしい1枚。
実はトレンチコートのようなパリッとした素材のコートは、モデルさんのようなスタイルの人が着るとかっこいいのですが、一般的な体型の人には難しいアイテムなんです。
アラフィフくらいになると体型を気にする女性も増えるので、柔らかい素材で落ち感のあるロングカーディガンなら体のラインを強調せず、さらに縦長のアイラインシルエットを作ることができるのでスタイルアップして見えるんですよ」(杉山さん・以下同)
アウターは春でも膝とくるぶしの間くらいのロング丈がベスト
暖かい季節になると、ショート丈やミディアム丈のアウターのほうが軽やかな印象になると感じる人も多いと思いますが、「スタイルアップしてみせるならロング丈がおすすめ」と杉山さん。
「スプリングコートもカーディガンも断然ロング丈です。ロング丈というと、膝丈くらいでもロング丈だと思っている人がすごく多いのですが、おすすめするロング丈は膝とくるぶしの間くらいの長さ。以前もこの連載の中でお伝えしましたが、アウターの裾から見えるボトムスとの面積比は9対1が理想なので、アウターの裾から見えるスカートやワイドパンツの長さは10㎝以内と覚えておいてください。
意外と選びがちな膝丈のアウターは実は中途半端で、ボトムスとバランスを取るのが難しくスカートとも合わせにくい。アウターとボトムスのバランスが悪いと、胴長に見えてしまいすごく残念な印象になってしまうんです。
その点、ロング丈ならボトムスとのバランスが取りやすく、テーパードパンツ、ワイドパンツ、スカートとどんなボトムスとも好相性。活躍度が高いアイテムで、誰でもスタイルがよく見えますよ」
大人女性は白系を選んでキレイめに着こなす
「ロングカーディガンは面積が広いアイテムなので、ダークカラーだと重い印象になってしまうので、アイボリーなどの白系を選ぶとキレイめにまとめることができます。
また、袖を少したくし上げて着ることで、ロングカーディガンに動きが出るのでのっぺり感を回避してくれます」
肌寒いときに便利なロングカーディガンは、気になる腰回りなどもカバーでき、すっきり細見えが叶う大人女性には強い味方。春はもちろんのこと、夏でもエアコンがきいた室内で重宝しそうなので、杉山さんのアドバイスを参考にお気に入りの1枚をぜひ見つけてみましょう。
◆教えてくれたのは:パーソナルスタイリスト・杉山律子さん
一般社団法人スタイリストマスター認定協会代表。映画や広告、音楽業界など幅広い分野でスタイリストとして活躍後、結婚・出産を経て、2016年よりパーソナルスタイリストとして活動開始。ファッション講座やプロ認定講座を開催。顔立ちや体型、に合わせたスタイルの提案に定評がある。新著に『シンプルにはじめる 大人の着こなし入門 プロが教えるセオリー&アイデア』(翔泳社)がある。https://ameblo.jp/stylejiyugaoka719
取材・文/青山貴子
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