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お得度は下がる傾向に!それでも「損しない」福袋の選び方を節約アドバイザーが指南

福袋のミニチュア
どんな福袋を選ぶのがお得?(Ph/photoAC)
写真6枚

福袋を年末年始の楽しみとして、毎年必ず購入しているという人もいるのではないでしょうか。お得感が強いイメージがありますが、実はそうとは限らないと話す節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに、最近の福袋事情と福袋を購入する際のポイントを教えてもらいました。

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お得度が下がりつつある福袋

これまでは、商品と交換できるチケットとノベルティが入った飲食店系の福袋は、交換できる商品の代金で福袋代の元がとれるものなど、お得といえるものが多かったのですが、物価の上昇とともに福袋自体が値上がりし、以前と比べるとお得度は下がってきています。

また、福袋は年始の初売りで販売が始まるものでしたが、感染症対策や転売対策などの観点から、予約制や抽選制の福袋も増えました。その結果、お得感が高い人気の福袋は手に入れること自体が難しくなっています。

中身が見えて価格以上の物がもらえるものを選ぶ

一方で、昨今では中身が見える福袋も増えており、中身を把握したうえで買うかどうかを決めることができるようになっています。

選ぶべきは必要なものが安く買える福袋

福袋でお得に買い物をするのであれば、中身が事前に把握でき、かつ福袋の価格以上の物が入っているものを選ぶようにしましょう。金額的にいくらお得であったとしても、中身が見えない福袋は自分にとって不要な物が入っているケースがあり、結果的に高い買い物となってしまう可能性があります。

紙袋を持った2人の女性
福袋は厳選して購入を(Ph/photoAC)
写真6枚

デパート系は特におすすめ

中身が見える福袋の中では、デパート系のコスメ(デパコス)や食料品、ブランドの子ども服、タオルやスリッパがおすすめです。食料品の場合は調味料やお茶などの賞味期限が長いものを選ぶといいでしょう。

デパコスの場合は、メインのコスメの定価で買える福袋に他のコスメがセットになっているものや、複数のコスメを定価より安くセット購入できるものがあります。デパコスは基本的に割引販売などがされないため、欲しいものや普段使っているものが福袋に含まれているのであれば、福袋で手に入れるのがおすすめです。

クローゼットに入った子供服
リセールしやすいブランド子供服は狙い目(Ph/photoAC)
写真6枚

子ども服ブランドは、デパートのオンラインなどで購入することができますが、人気のブランドは早々に完売することもあるので、早めにチェックをしてワンサイズ大き目を買うようにすると長く着ることができてお得です。子どもブランドの服は、サイズアウトしても、フリマアプリなどで売れやすいアイテムですので、ねらい目と言えるでしょう。

また、新年を迎えるにあたってタオルなどのリネン類、スリッパをまとめて交換する方には、これらの福袋も人気です。良質なアイテムがまとめて安く購入できるので根強い人気の福袋です。

福袋を購入する時の注意点

福袋を買うときは、実売価格との差額のお得さに惑わされずに、その商品が定価であっても欲しいか、ちゃんと使用するか、きちんと期限内に使い切れるか、を検討することが大切です。また、衣類の場合は福袋専用に作られていたり、売れ残りの詰め合わせで趣味と合わないこともあるので注意が必要です。

飲食店のチケットは使い切れない場合もある

特に注意したいのが飲食店のチケットです。福袋の価格と同等もしくは価格以上の食事ができるため、お得なイメージが強く人気ですが、使用期限が短い場合もあります。

金券
金券や食品は、無駄にしないよう期限に注意!(Ph/photoAC)
写真6枚

福袋の価格以上に使えなかった場合は損失につながりますし、使用期限ギリギリになって無理やり使うのも、あまりいい選択とは言えません。飲食店チケット目当ての福袋は、無理なく使い切れると思う範囲で購入するのがおすすめです。

チケット以外も消費期限や使用期限に注意

また、消費期限にも注意が必要です。食料品は当然のことながら、コスメなどにも使用期限があります。使いきれずに処分することになってしまうともったいないので、購入前に期限はきちんとチェックしましょう。

福袋は予算を決めて買うこと

お金を数えている
福袋を買うときは予算を決めて(Ph/Photo AC)
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欲しいものがお得に買えるとなると財布の紐も緩みがちです。福袋を買う場合は事前に予算を決めることをおすすめします。ただでさえ年末年始は出費が増えやすいタイミングですので、年明け以降の生活費も考えながら、買いすぎには注意しましょう。

◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん

丸山晴美さん
節約アドバイザー・丸山晴美さん
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節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/

構成/新藤まつり

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