「奇跡の一本松」が描かれたビオラを演奏
2023年6月3日、全国植樹祭に出席するため、岩手県を訪問された天皇皇后両陛下。陸前高田市にある東日本大震災の追悼・祈念施設で供花、拝礼され、津波で唯一残った「奇跡の一本松」を視察された。天皇陛下にとって「奇跡の一本松」には特別な思いがある。
「第73回全国植樹祭」に出席される前日に、東日本大震災の追悼・祈念施設で供花、拝礼され、津波で残った「奇跡の一本松」を視察された。
2013年7月、学習院OB管弦楽団の定期演奏会で、天皇陛下(当時は皇太子)は「奇跡の一本松」の一部などで作られた「津波ビオラ」を演奏された。演奏を終えた天皇陛下は、ビオラを掲げられたが、その裏には「奇跡の一本松」が描かれていた。
今年のお誕生日の会見で、この「津波ビオラ」について触れられている。
「『奇跡の一本松』のモニュメントを初めて実際に見ることができ、全国植樹祭の記念式典でも『奇跡の一本松』の遺伝子を受け継ぐ南部アカマツの苗木を植えることができました。また、記念式典では、『奇跡の一本松』を用いて製作されたいわゆる『津波ビオラ』などで構成される弦楽四重奏を聴くことができ、以前私自身が、そのビオラを演奏会で弾いたことを思い出しました。この地域がこれまで辿ってきた困難を思い起こしながら、全国植樹祭が開催されるまでに復興が進んできたことを、雅子と共に心から嬉しく思いました」
愛子さまはチェロを演奏、天皇陛下と共演も
愛子さまは学習院初等科で管弦楽部に入部され、チェロを選ばれている。2013年4月、天皇陛下(当時は皇太子)と学習院の演奏会「オール学習院大合同演奏会」で初めての共演が実現した。初等科からOBまで約300人と一緒にエルガーの『威風堂々』を披露され、雅子さまは観客席から大きな拍手を送られた。
コンサートでの初共演は、天皇陛下にとって愛子さまのご成長を感じられた良き思い出となっただろう。
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