一向に落ちない風呂場の水アカやウロコ汚れ。うっとうしい蛇口などの汚れの落とし方やきれいのキープ法を、家事代行サービス・ハウスクリーニングサービスを行う「ベアーズ」の久保田剛史さんに教えてもらった。
蛇口などのシルバー部分もきれいにしたい!
シャワーや蛇口などのシルバー部分は入浴時に手で触れることが多いため、酸性の皮脂汚れがつきやすい。鏡についた皮脂汚れはクレンザーやダイヤモンドパフなどで研磨できるが、シルバー類にそれらを使用すると、材質上、傷がついてしまう。なので、アルカリ性の水アカはクエン酸で落とし、酸性の皮脂汚れにはアルカリ性洗剤で対処する。
【クエン酸やキッチン用洗剤を使う】
【1】蛇口などシルバー部分を濡らし、スポンジにクエン酸スプレーを5~6プッシュ。
【2】中くらいの力を込めて裏面も忘れずに全体を磨き、泡がへたったらその都度足して、シャワーで流す。
【3】スポンジをいったん洗い、アルカリ性洗剤を5~6プッシュ塗布。
【4】同じ要領で全体を磨いて、シャワーで流す。
【5】から拭きで仕上げる。
洗剤はどう使い分ける?
酸性の汚れを落とす「アルカリ性洗剤」、アルカリ性の汚れを落とす「酸性洗剤」、そして中間に位置する「中性洗剤」。それぞれの洗剤が有効な汚れは以下の通り。
【洗剤の種類】アルカリ性洗剤
【落としやすい汚れ】油汚れ、手アカ、皮脂、湯アカ、血液、食べこぼしなど
【洗剤の一例】『マジックリン ハンディスプレー』(400ml 315円/花王)、『ウルトラオレンジクリーナー』(700ml 991円/リンレイ)
【洗剤の種類】酸性洗剤
【落としやすい汚れ】水アカ、石けんカス、カルキ、サビ、尿はね、尿石など
【洗剤の一例】『トイレのルック 除菌消臭EX』(450ml 250円/ライオン)、『ワイドハイター』(1000ml 259円/花王)
【洗剤の種類】中性洗剤
【落としやすい汚れ】酸性とアルカリ性、両方の性質があり、軽い汚れならどちらにも対応
【洗剤の一例】『バスマジックリン』(485ml 217円/花王)、『クイックル ホームリセット 泡クリーナー』(300ml 379円/花王)
ウロコ汚れがつかない方法はある?
いったんきれいに掃除した鏡は、その後の心がけ次第できれいをキープできる。
浴槽から出たら40℃以上のシャワーを鏡にかけ、水切りワイパーなどで水滴を除去。こうすれば、鏡に付着したシャンプーや石けんの汚れを落とせる。仕上げに、体を拭いたバスタオルで水気を取れば、ウロコ汚れの原因を一掃できる。
※本特集は記者宅のウロコ汚れ落としをレポートしたもので、水アカ・ウロコ汚れの程度や各種洗剤による汚れの落ち具合は、各家庭によって異なる。実践する際は、それぞれの状況に応じて行う。いきなり効きめが強い洗剤や研磨剤を使うと材質を傷めかねないので、本特集のように落ち具合を見ながら掃除を進めること。
※本特集中の商品価格はいずれも編集部調べ。
◆教えてくれたのは:ベアーズ・久保田剛史さん
「ハウスクリーニング本部」所属。広範な知識を生かし、約150のフランチャイズ店舗を管理・指導するスーパーバイザー。
取材・文/藤岡加奈子 撮影/浅野剛
※女性セブン2024年8月1日号
●風呂場の頑固な水アカ&ウロコ汚れはどう落とすか? カギは洗剤の使い分け!「クエン酸」「クリームクレンザー」を使った磨き方のコツ