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《トイレの節約術》トイレットペーパーは「ダブルよりシングル、通常巻きより倍巻き」、芳香剤や洗剤も“意外なもの”で代用できる

きれいなトイレ
トレイも節約可能な場所(写真/photoAC)
写真5枚

節約は毎日の積み重ねが大切。毎日使用するトイレも、見直せば意外と節約につながることがある。節約のために見直したいトイレのポイントと、トイレ専用の掃除グッズを買わずにできる掃除方法について、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに詳しく教えてもらった。

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トイレの環境を見直して節約

家族全員が毎日使うトイレも、実は節約が可能なポイントです。1つ1つの節約は小さい金額ですが、出費は抑えられるところから抑えていきましょう。

トイレットペーパーはダブルよりシングルを

トイレの節約でまず見直したいのがトイレットペーパー。一般的な1ロールの長さは、シングルが60m、ダブルが30mで、同じライン(商品名)のシングルとダブルであれば、価格は同程度であることが多いです。

全国家庭用薄紙工業組合連合会の調べによると、平均的なトイレットペーパーの使用量は、小便時はシングルが89cm、ダブルが66cm、大便時はシングルが177cm、ダブルが146cm。シングルとダブルの間に2倍の差はなく、節約的にはシングルを選ぶのが正解です。

トイレットペーパーを手に持っている
節約的にはシングルを選ぶのが正解(写真/photoAC)
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また、トイレットペーパーには通常巻きと倍巻きなどの種類がありますが、基本的には倍巻きがおすすめ。1mあたりの金額はさほど変わらない一方で、取り換えの手間や収納時のスペースを削減でき、さらに店舗によっては、置き場所が少なく済む倍巻きを多く仕入れて安く販売していることもあります。

不要なものをなくす

マットや便座カバー、ペーパーホルダー、トイレタンクの飾り、トイレの芳香剤などを使っている場合はこれらも見直しの対象です。トイレタンクの飾りがあることでかえって掃除がしにくく、ホコリや水垢がたまりやすくなります。また、マットや便座カバーは洗濯の手間がかかるうえ、マットなどを使わないほうが掃除もしやすく清潔に保てます。

また、トイレのにおいが気になる場合も、わざわざ芳香剤を買わずとも、自宅にあるもので代用できます。代用品として最もおすすめなのはコーヒー豆の残りかすです。コーヒー豆の表面には目に見えないほどの小さい穴が空いており、そこから悪臭を吸収します。そのうえ、トイレのにおいはアルカリ性のアンモニア臭によるため、性質が酸性のコーヒー豆はぴったりです。

コーヒーのだし殻を袋に詰めている
コーヒー豆が消臭剤代わりに(写真/photoAC)
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ただし、湿ったままだとカビの原因になるため、風通しの良いところなどに置いて、しっかり乾燥させたものをお茶パックに入れてから、使うようにしましょう。

専用の便利な掃除グッズも不要なら削減

便器の中にスタンプするだけできれいな状態を保ってくれるトイレスタンプや置くだけタイプの洗浄剤など、トイレは専用の掃除グッズが豊富にあります。しかし、専用グッズは比較的高価であることが多いうえ、いろんなものを使っていてはストックの管理も大変です。

こまめに掃除をしていれば、トイレは十分清潔に保てるため、本当に必要かどうか一度見直してみるといいでしょう。

トイレは代用品を使った掃除で節約

トイレ用洗剤など、なくてはならないと思いがちなものも意外と別の物で代用できます。例えば便器の中であれば、中性の食器用洗剤や髪の毛に合わずに使わなくなったシャンプーなどで掃除が可能。排泄物の汚れや水垢、黒ずみなどをすっきりときれいにしてくれます。

また、カビの黒ずみには重曹やセスキ、水垢、尿石、黄ばみ、黒ずみなどはクエン酸やお酢で落とすことができます。

トイレ用スポンジは台所用やお風呂用のおさがりを

不衛生になりがちなトイレ用スポンジも専用のものを用意するのではなく、台所で使ったものやお風呂掃除で使ったものをトイレ用に下ろし、トイレ掃除のあとに捨ててしまうのがおすすめです。台所やお風呂掃除用のスポンジもこまめに交換することになり、衛生的に使用できます。

トイレ掃除
トイレ掃除はおさがりのスポンジを使用(写真/photoAC)
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トイレ掃除シートはトイレットペーパーで代用

トイレ掃除専用のシートはトイレットペーパーで代用しましょう。トイレ掃除シートよりは破れやすくはなりますが、掃除をした後はトイレに流せるため、トイレ掃除シートと同じ感覚で使用できます。この際、一度に大量のトイレットペーパーや流せるトイレ掃除シートを流すと、配管のつまりの原因にもなるため、こまめに流したり、「大」で流したりするなど注意をしましょう

このほか、トイレ掃除にウェットティッシュや、古い布を小さく切ったウエスなどでも代用可能。ただし、これらはトイレに流すとつまりの原因になるため、間違えて流してしまわないよう注意しましょう。

◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん

丸山晴美さん
節約アドバイザー・丸山晴美さん
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節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/

構成/新藤まつり

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