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《老け顔は鼻にあり》加齢とともに大きくなる鼻、7割が対策せず…自覚しづらい“鼻の肥大化”の原因と防ぐための生活術

シニア女性の顔
《老け顔は鼻にあり》加齢とともに大きくなる鼻、7割が対策せず…(写真/イメージマート)
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鏡を見るたびにしわやたるみ、シミにギョッとしてがっかり……。しかもなんだか鼻が大きくなってきたような──。その原因は、肌のたるみや顔の骨格がやせることに加え、生活習慣も関係あり。老化現象を予防し整える、驚きの方法を伝授する。

鼻の肥大化は自覚しづらい

年を重ねるとともに次から次へと起こる老化現象。しわやたるみは自覚しやすい一方、鼻は盲点だ。

「すっきりしていたはずの鼻がいつの間にか“だんご鼻”や、鼻先が丸く小鼻が大きい“にんにく鼻”になっている。その変化に悩んでいるかたが多くいます。

鼻の肥大化は30代後半から顕著になり、50代以降はさらに加速する傾向に」と言うのは、青山セレスクリニック理事長の元神賢太さん。

頭蓋骨は加齢で縮む

イラスト/kizaminori/PIXTA
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一般に、年を重ねるにつれ、顔の輪郭が垂れ下がった“ブルドッグ顔”になる人は多く、鼻などのパーツはふっくらし、顔も大きく見えるようになる。

内村光良さん、片山さつきさん、大友康平さんの写真を見比べてみると、以前はこんなにスマートな鼻だったのか!と驚くだろう。

内村光良さん 25才→56才
内村光良さん 25才→56才
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片山さつきさん 46才→64才
片山さつきさん 46才→64才(左写真/アフロ 右写真/時事通信社)
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大友康平さん 44才→67才
大友康平さん 44才→67才
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「鼻が大きくなる原因の1つは皮膚の老化です。皮膚のコラーゲン量は、60代で20代の約半分になるといわれます。コラーゲンが減少すると肌は弾力を失い、たるんでしまいます。

紫外線によるダメージや、喫煙による血流悪化、皮膚の酸化などコラーゲンを減少させる要因はいくつもあり、肌がたるむことで鼻が左右に広がりやすくなるのです」(元神さん・以下同)

さらに、重力の影響も加わるという。

「私たちは常に重力の影響を受けており、特に突出した鼻への影響は大きく、下垂を招きます」

骨密度の低下で鼻が広がる

原因の2つ目は、骨密度の低下だ。成人の骨は基本的に206個あり、成長とともにその数は減少するものの、常に新陳代謝を繰り返し、少しずつ作り替えられている。

「古くなった骨は“破骨細胞“によって壊され、溶かされていきます。これを“骨吸収”といいます。骨吸収された部分は、骨を作る“骨芽細胞”が修復し、新しい骨に作り替えます。これら一連の“骨代謝”によって、1年間で約20~30%が入れ替わるといわれています。

この骨代謝がバランスよく行われていればいいのですが、加齢などにより破壊の勢いに修復が追いつかなくなると、骨量が維持できなくなり骨量が低下します」

特に女性の場合、閉経前後にエストロゲンの分泌が減少すると破骨細胞の働きが活発になり、骨密度は50代から急速に低下。当然、顔の骨も萎縮する。

「顔の骨密度が低下すると骨が萎縮し、土台となる皮膚や筋肉、脂肪なども縮むため、目や鼻のくぼみが拡大。鼻の付け根も広がり、鼻の穴も目立つようになって鼻全体が大きくなるのです」

骨が成長することによる悪影響もあるという。

「実は、軟骨は年齢を重ねても成長し続けるのですが、この軟骨の成長が鼻の先や鼻翼(小鼻)を広げてしまうケースもあります」