物価が上がり続ける今、これまでなんとなく財布のヒモがゆるんで行っていた無駄遣いを見直すことも節約に重要となってくる。そこで、「レシート」をチェックすることが節約につながると教えてくれたのは、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さん。レシートを確認し、買い物の傾向を自覚することで節約マインドを身につけることができるそうだ。詳しいやり方を教えてもらった。
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レシートには自分の買い物に関する情報が詰まっている
レシートは買ったお店、購入日時、買った商品、金額といった買い物の情報が詰まっています。
1週間や1か月など一定期間分のレシートをためて、まとめてチェックし、自分の買い物の傾向をつかみましょう。
その結果、無駄な買い物に気づき、普段の買い物自体を見直すことが、節約マインドをつくっていくことにつながります。
よく行くお店は必要性を再度検討
レシートをチェックする際に意識したいポイントの1つは、「よく行くお店」です。一定期間によく行く店があれば、本当に行く必要があった店なのかをよく考えてみましょう。また、そのお店に行くことで不必要な出費をしていないかどうかも重要です。
仕事帰りのコンビニなど、なんとなく立ち寄っている店や、ついお菓子を買っているなど不必要な買い物をしている店などがあれば、行かないように意識するだけで節約につながります。
買い物に行く曜日や時間も要チェック
よく買い物に行く曜日や時間も確認しましょう。通勤時にコンビニでコーヒーとちょっとしたおやつをよく買っている、夜はスイーツをよく買っている、週末は家族とともに嗜好品をよく買っているなど、習慣的なムダ使いにも気が付けるはず。また、買い物の傾向がわかってくるため、対策も立てやすくなります。
例えば、コーヒーのついでに余計な物を買ってしまいがちなのであれば、家からコーヒーを持参するだけでも節約になります。また、夜は必ずまっすぐ帰るルールを作ったり、食品や日用品の買い物は平日の午前中に一人で行くようにしたり、余計な買い物をしてしまうタイミングを意図的に避けるようにするといいでしょう。
レシートの長さと値引き情報にも要注意
レシートの長さと値引き情報も実は気にしておきたいポイントの1つです。レシートが長いということはまとめ買いをしているということですが、本当に必要な物だけを買っているのかしっかりチェックしましょう。
また、値引き商品もレシートを長くする要因ですが、値引きを理由に買っていないか、値引き商品も無駄なく使えているかも確認しましょう。まとめ買いや値引き商品を購入し、得をしていたつもりで、実は意外と無駄な買い物をしてしまっていた、ということはよくあります。
レシートを見るだけで買い物週間を見直せる
意識して節約しているつもりでも、客観的に見直してみると、意外と無駄があるものです。可能であれば1か月ほどやってみるのがおすすめですが、難しければ1週間だけでもいいので、レシートをまとめてチェックしてみましょう。自分の生活を冷静に振り返ることで、買い物習慣を見直すことができ、徐々に節約マインドが身についていきます。
レシートを1日5分チェックするだけでもOK
贅沢をしているわけでもないのに、なかなかお金が貯まらないと考えている人は日々のムダがないかレシートをチェックすることで、お金が貯まらない理由がムダな出費なのか、それ以外の理由なのかが見えてくるでしょう。また、何気ない出費にも「本当に必要なのか?」といった疑問を持つことで、簡単に節約マインドに近づくことができます。
◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん
節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/
構成/新藤まつり