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【2025年の皇室を予測】“愛子さま皇位継承”実現に向けて皇室典範改正はあるのか 7月の参院選前までに何らかの結論が出る可能性も

日本赤十字社と公務の両立で、ご多忙な愛子さま(写真/JMPA)
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2024年10月、国連が設置する女性差別撤廃委員会が日本の皇室典範に触れ、「改正により男女の平等な皇位継承を保障すべきだ」と言及したことが物議を醸した。今後、皇室典範が改正されれば、「女性天皇」は一気に現実に近づき、女性皇族の前途も大きく変わっていく。

多くの国民が願う“愛子さまを天皇に”

現に、2024年春に学習院大学をご卒業され、日本赤十字社で嘱託職員として勤務される愛子さまのご様子が報じられるたびに「愛子さまを天皇に」という気運は高まるばかりだ。皇室研究者の高森明勅さんは「愛子さまこそ次の天皇にふさわしい」と論じる。

「憲法は『皇位は世襲』ということを定めています。世襲というのは親から子に受け継がれるというのが基本ですから、天皇陛下のお子さまでいらっしゃる愛子さまが皇位を継承されるべきだと考えるのは極めて自然なことです。それに対して“女性だから皇位継承から外れる”という感覚は、もう現代の多くの国民にとっては受け入れにくいものになっています。

それに加えて、愛子さまが成年を迎えられ、そのお姿に人々が触れる機会が増えるに従って、両陛下のお気持ちを誰よりも真っすぐに受け継いでおられるかただと、素晴らしいお人柄が広く国民に知れ渡りました。多くの国民が愛子さまに天皇になっていただきたいと強い思いを抱くのはそうした要因があると思います」

2024年秋の園遊会では、振袖姿で出席者と談笑された(写真/JMPA)
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「皇室典範を改正すべき」との指摘も

高森さんはそれを阻むのが皇室典範であるとし、「いまこそ皇室典範を改正すべき」と提言する。

「いまの皇室典範は、構造的な欠陥を抱えています。皇位継承資格を『男系男子』だけに認める縛りは、皇后以外の側室の子にも継承を認める仕組みが欠かせない前提なのに、一夫一婦制のもとでもそれを維持していることです。そして明治時代に、皇后以外の子供がこの資格を持つ制度を排除したことです。男系男子限定という明治時代に新しく採用されたルールを解除しない限り、皇位の安定継承はありえません」

2022年、岸田内閣に有識者会議から報告書が提出された。議論の進展が期待されたが、いまだ結論は出ていない。

「これ以上先送りにできないというのは、関係者の共通認識です。注目すべきは、2024年10月の選挙を経て、額賀福志郎氏が衆議院議長に再選されたことです。これはかつて、大島理森元衆議院議長が皇室典範特例法を成立させるために再選されたように、同じく結論を出そうという意思を感じます。2025年7月には参議院選挙がありますから、6月までになんらかの結論が出るのではないかとみています」(高森さん)

過去に、「女系天皇という選択肢は排除されるべきでない」と発言していた石破首相は、決断できるのか。

※女性セブン2025年1月2・9日号

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