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【2025年大予測・グルメ編】コスパもタイパも味も進化が止まらない「冷凍食品」 注目はご飯とおかずがひとつになったワンプレート あえて鍋で加熱する商品もヒット

食品業界では冷凍食品の進化が止まらない(写真/イメージマート)
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暮らしの多様化や、コロナ禍などを経て食事のあり方が変化する中、冷凍食品の進化がめざましい。

ご飯とおかずがセットになったワンプレート商品が注目

冷凍食品ジャーナリストの山本純子さんが理由を語る。

「保存性や栄養価の保持に対する評価に加え、レンチン、自然解凍といった調理の手軽さが格段に進化。多様なニーズに応えて味のバリエーションやレベルも上がり、高級レストランの味を再現したものや健康志向のもの、グローバル市場にまで拡大しています」(山本さん・以下同)

注目は、ご飯とおかずがひとつになったワンプレート商品だ。

「ニップンの『よくばり御膳シリーズ』は、10種類以上の食材を使用していて栄養バランスもいい。数分レンチンするだけで、出来立てのお弁当が食べられるため、コンビニ弁当を買いに行く手間もかからず便利です。低糖質・低塩の『nosh』、ダイエットや筋肉を鍛えたい人向けの『マッスルデリ』なども人気で、目的に合わせた冷凍宅配弁当を利用して、健康管理をする人も増えています」

手作り弁当派には2024年8月発売の味の素冷凍食品『おべんとPONTM』が話題。

『おべんとPONTM』とり天は、しっとりやわらかい鶏胸肉を使用した、ほのかな磯の香りの天ぷらで自然解凍もOK
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「スナック菓子のようなコンパクトなパッケージで、冷凍室の隙間にも収まり、袋からお弁当箱にそのまま入れられる。そんなスぺパ(スペースパフォーマンス)よしの商品は、今後も注目です」

「おべんとPON」とり天は全5種類
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あえて鍋に入れて加熱する商品もヒット

また、レンチンでも自然解凍でもなく、あえて鍋に入れて加熱する商品もヒットしている。

「キンレイの『お水がいらない』シリーズは、麺も具材もスープも一緒に凍らせているのでそのまま鍋に入れて加熱するだけ。加熱用の容器がなく、コストが削減されています。2024年11月に発売されたセブン-イレブンの『セブンプレミアム クックイック』の“煮込んで美味しいシリーズ”も、食材と調味料を丸ごと冷凍したもの。1月には“炒めて美味しいシリーズ”が発売予定です」

レンチンや自然解凍ではなく、鍋に入れて加熱する商品もヒットしている(写真/イメージマート)
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冷食はマイナス18℃以下で低温保存することで、腐敗や食中毒の原因となる菌の活動を止めているため、保存料が不要。食材を無駄にすることなく、エコな食卓にも一役買いそうだ。

※女性セブン2025年1月2・9日号