
東日本大震災から10年後の福島を舞台にした映画『こんな事があった』が公開中。窪塚愛流は主人公の親友・真一を演じる。自身も小学生の頃に被災した経験があるという窪塚に、映画にかける思いを聞いた。
映画『こんな事があった』で熱演。話題の俳優のいまに迫る
東日本大震災後の福島県を舞台にした映画に出演が決まったとき、窪塚はこんなことを思った。
「東日本大震災をきっかけに生まれ育った神奈川県から大阪に引っ越していて、それが自分の人生の最初の分岐点なんです。当時は小学1年生でしたが、地震が起きた瞬間は学校にいて、防災頭巾をかぶって体育館で母親の迎えを待っていたことをすごく覚えています。お話をいただいたときに、当時の記憶や経験がよみがえりました。その経験も生かせるのではないかとも思いました」

撮影期間は約1か月。ロケ地の福島県にキャストもスタッフも泊まり込みで行ったそう。
「震災から14年経っていますが、福島にはまだ立ち入り禁止の危険な場所があります。単純に『入っちゃダメ』と言ってるわけじゃなく、立ち入ると死に至る危険性があるのだとこの事実は、知っておかなければならないなと強く思いました」

真剣な眼差しで語る窪塚だが、撮影時の思い出はかわいらしい。
「撮影中は山の中にある宿泊施設に泊まり込んでいたのですが、ぼくと前田旺志郎くんの部屋が隣同士だったんです。一度、旺志郎くんから『部屋にゴキブリが出た!』と助けを求められて、一緒に退治しました(笑い)。スタッフさんも含めてみんなで屋上から花火を見たのも楽しい思い出です!」

最近、こんな事がありました!
今年の夏、ずっと野外でドラマの撮影をしていて、人生でいちばん日焼けをしました。もともと日に焼けても赤くなって皮がむけてしまう体質でしたが、今年は黒くなったままなので満足です!

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撮影/tAiki ヘア&メイク/小嶋克佳 スタイリスト/上野健太郎 取材・文/井上明日香
※女性セブン2025年9月25日・10月2日号