健康・医療

《医師が指摘》健康診断・人間ドックが“当たり前”になっている風潮への危惧 がん検査には「過剰診断・過剰治療」というリスクも

「過剰診断・過剰治療」というリスク

「健診・検診のシーズン」といわれるこの季節、医師の大脇幸志郎さんは、健康診断や人間ドックが“当たり前”になっている風潮を危惧する。

「健診や検査を頻繁に受ければ安心だと誤解している人は多いのですが、必要以上に受けることでかえって不利益につながることがあります。検査時に体を傷つける可能性があるし、放っておけばいいような病変を見つけてしまって、不要で危険な治療につながることもある。また、企業や自治体で実施される健康診断は、法律に基づいて項目が定められていますが、それは昔に科学的根拠もなく決めたもので、海外ではすでに廃れているものも多い」

 早期発見の重要性が説かれるがん検診にも、不要な検査があると、日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授の勝俣範之さんが話す。

「がん検診によって救われる命がある一方で、検査によるデメリットは海外でも指摘されています。特に問題なのは、本当は病気ではないのに検査で『異常あり』と判定される『偽陽性』や、見つけなくてもいいがんを見つけてしまう『過剰診断・過剰治療』です。検診は自費で行われるため、科学的根拠に基づいた厳しい規制がかかりにくいという問題もあります。人間ドックで高額なオプションをつけられるケースも散見されますが、がん検診はメリットとデメリットを理解したうえで、科学的根拠のあるものを選ぶことが大切です」

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(第2回に続く)

※女性セブン2026年5月21・28日号