林真理子さん、貴重な70代を有意義に過ごすためのヒントを説いた著書がベストセラー 「老いを受け入れることと何もしないことは違う」幅広い年齢層の人たちとの交流が若々しくいる秘訣

「いまはすごく元気で気力も体力も充分ある。70代、まだまだいけるなと思っています。ただ、80代でピンピンしている人はレアケース。私もこれからガクッとくると心しています。だからこそ、頭も体も元気な70代は“神様から与えられた特別な時間”なのだと思う」
そう語るのは作家の林真理子さん。今年上梓した『80代になるとたいていボケるか死ぬ。70代は神様から与えられた特別な時間』は36万部を超え、話題となっている。2年前に古希を迎えた林さんは、80代を控えた“貴重な70代”を有意義に過ごすため、多忙な日々のなかでも運動を心がけるようになったという。
「子供の頃から運動嫌いで、中年になってからもいろんなジムに通いましたが、どれも長続きしなかった。それが、数年前に友人にすすめられたバレエヨガにはすっかりハマり、いまでも週1回通っています。今年6月に日本大学の理事長を退任してからは、健康のためにとピックルボールも始めました。LINEグループでママ友を誘い、みんなで楽しく続けています」(林さん・以下同)
気軽にLINEグループを作り、幅広い年齢層の人たちと積極的に交流することも若々しくいる秘訣だ。
「億劫だなと思っても、行ってみるといろんな年代の人との出会いがあり、自分の知らない視点を知ることができておもしろいですよ。特に10才くらい年下の友人ができるといいですね。あと、70代のうちはお葬式にはできるだけ顔を出した方がいい。ある人が、『自分の結婚式に来た人は忘れても、親の葬式に来てくれた人のことはずっと覚えている』と言っていましたが、それが義理だし、人間関係のマナーなんだと思います」

「老いを受け入れることと何もしないことは違う」と強調する林さんは、70代こそ外見にも気を配った方がいいと話す。
「私は、首のたてじわが目立つので、よそ行きでTシャツは着ないようにしています。インナーのシャツにも必ずアイロンをかけてパリッとさせる。唇が薄くなるとどんどん老けて見えると実感してからは、口紅で厚めに描いてアクティブに見えるように意識しています。近くのスーパーに行くときも最低限、眉と唇は整えます。見た目の印象に重要な歯は、2か月に1回クリーニングしているので虫歯も歯槽膿漏もありません」
相撲や歌舞伎にも足しげく通い、好奇心旺盛に活動的な日を過ごしている林さんだが、老いには恐怖心があると打ち明ける。
「自分が老いていくことには恐怖を感じるし、ボケてそこら辺を徘徊するのも嫌だなと思いますよ。でもいまはいい施設がいっぱいできましたから。いずれ自宅を売って入所するつもりです。夫とは一緒に住みたくないですね。いざとなったらわからないけど(笑い)」
酸いも甘いも噛み分けた人気作家は、やがて訪れる未来を覚悟し、こう語る。
「死はそのうちやってくるんだから、頭もまだ働いて、体もそれなりに動くいまのうちに、本気になって80代に向けた準備をしなければいけないと思っています。現実から目を背けず、できるだけ楽しく有意義に過ごせるのが70代の特権。油断することなく、この年代を楽しみたいです」
【プロフィール】
林真理子(はやし・まりこ)/1954年生まれ。エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』が大ベストセラーに。近著に『いいこと考えた!』など。
※女性セブン2026年10月29日・11月5日号