袋に入った子猫が玄関の取っ手に
家事全般を一手に担っていた青山さんが他界したことで、広い邸宅は小林いわく“無用の長物”となった。年齢を重ねるにつれて感じ始めた、体の変化も引っ越しを考えた理由のひとつだったという。
「2024年に自宅の階段を踏み外して肋骨を折る全治3か月の重傷を負い、今年4月にも階段で転んで左手を負傷しました。若い頃から大きな病気をしたことがなく、健康には誰より自信を持っていた“マイトガイ”も寄る年波には逆らえず、本人も『こんなはずじゃなかった』とぼやいていました」(前出・芸能関係者)
以前から、自宅を売却し、身軽に過ごせる家への転居を考えていたが、ネックとなったのが自宅に設定されていた抵当権だった。
「2012年頃から小林さんと出演契約を結んでいた『夢グループ』が、資金を融通する代わりに小林さんの邸宅に2億1300万円の抵当権を仮登記したのです。コロナ禍に自宅を売却して共同住宅を建てる計画もあったようですが、抵当権があったため実現には至らなかった。夢グループ側との話し合いが平行線をたどり、トラブル寸前になっていたことが報じられたこともありました」(前出・芸能関係者)

その後も交渉は続き、仮登記が抹消されたのは昨年2月。青山さんの七回忌を機に一念発起し、ようやく自宅を売却することが決まったという。
「新居は当初想定していた賃貸マンションではなく、一戸建て。ドキュメンタリーで語った条件は、合理的に配置された部屋があって、それなりの広さがある平屋。 本人も『おれのところ(部屋)は、ばかばかしく広いのはいらない。寝るのと書斎は1つで、一緒でいい』と語っていました」(前出・小林夫婦の知人)
小林には、子供たち以外にも、大切にしている“家族”がいる。一時は13匹にまで増えたという愛猫たちだ。前出の回顧録でも、こう語っている。
《猫は娘と女房が好きでね。昔から飼ってたんだけど、困ったことに家の前に捨てていく人がいっぱいいるんだよ。まだ目の開いていない子猫が袋に入れられて、玄関の取っ手にぶらさがってたこともあった。 ビービー泣くから放っとくわけにもいかず、ミルクをあげて世話してたらどんどん捨て猫が増えて、いまうちにいるのは十三匹だ》
猫が快適に過ごせる環境も新居探しの大事な要素のひとつになっていた。
「小林さんは昔から動物が好きで、引っ越したあかつきには、秋田犬を飼う予定もあるそうです。もっとも、ペットと暮らせる賃貸物件を探すのは至難の業。それもあって、小林さんは戸建てを購入することを決意し、理想的な物件が見つかったのだとか。次回の放送では引っ越しの模様や新居をお披露目し、充実したシニアライフを公開するそうです」(前出・芸能関係者)
番組では、「おれが快適に暮らす時間なんてもうあと10年もない」と控えめに語っていた小林だが、芸能活動は順調そのもの。10月8日には芸能生活70周年を記念したチャリティーコンサートを開催し、往時と変わらぬ歌声を披露。11月4日には、新曲『おとこの慕情』をリリースし、「AKIRA EIGHTY-EIGHT」と銘打ったコンサートやトークショーを各地で展開している。
「やりたいことやりまくって、やるだけやってきちゃったんだから。これ以上何かをして求めてっていうのは何もない。けつまずいて転んでそのまま眠ってすっと逝ったらそれがいちばんいい。そういう死に方をしたい」
番組でそう言い切る小林。豪邸は手放しても、歌と猫たちは手放さず、子供たちに面倒を残さない。マイトガイの終活は、あっぱれというほかない。
※女性セブン2026年11月12・19日号