ダイエットを成功させるには、脳をうまくコントロールすることが秘訣。食欲に負けてつい食べてしまうか、無理なく自制し、食欲をコントロールできるかどうかも、実は脳の“使い方”次第。
脳にやる気を起こさせるには? 8つのポイントについて、諏訪東京理科大学教授で脳活動を研究する脳科学者の篠原菊紀さんに教えてもらった。
すぐに達成できたとわかる目標で脳を喜ばせる。
「目標を達成すると脳がうれしくなって、もっと頑張ろうとするんです。でも、漠然とした目標ではダメ。ただやせた い! では、どの段階で達成できたかわかりません。お菓子を食べたくなったら水を飲む、ウオーキングを30分するなど、すぐに結果がわかるものに目標を設定。行 動や数値が入るとさらに効果的です」(篠原さん、以下「」内同)
慣れてきたら、成功率60~70%の目標で脳を飽きさせない
「脳はすごく飽きっぽい。明らかに達成できるものばかりでは、しだいに効果が薄れます。慣れてきたら、3回に2回くらいは達成できそうな、微妙なところを目標にするといいですね」
達成したら、すかさず声に出してほめる
ポイントは、すぐにほめる、自分の決めた報酬ワードを使う(「よくできました」「エライ!」など)、心を込めて声に出してほめるの3つ。
「脳は単純なので、自分でほめても充分効果があり、脳内にドーパミンという快楽物質を分泌します。達成するたびにほめるのは、その行動と快感を結びつけるのが狙いです。ダイエット行動自体が快感になり、やる気もアップ。継続にもつながります」
運動する気はあるけど、行動に移せない…そんなときは頭の中でまずシミュレーション
「たとえばウォーキングなら、玄関に行って靴箱から靴を出し、腰をおろしてひもを結び、やる気が出てきたぞーっと立ち上がり、ドアを開けて走り出す…一連のプロセスを、できるだけ細かく頭の中に描きましょう。このとき脳内では、運動野や体性感覚野など、実際に動くのに 関連する部分が活動します。これはいわばリハーサル。実行確率が上がります」
エッチな気分になれる本を読む
「食欲と性欲は、ともに線条体の活動。どちらもかなり強い欲求ですが、通常、同時には起こりません。エッチな気分になれる本を読むと、線条体の活動が性欲のほうに向き、食欲から気をそらせます。エッチなことを想像するのもよいですが、実際に読んだほうがいい。線条体が読むための活動をするので、さらに食欲を抑えられます」
部屋やテーブルを青くする
「人間にとって赤は、熟しておいしい実の色、青はまだ食べられない印。そのため、脳は赤い色を感知しやすく、感知すると同時に食欲がわくようにもできています。青は逆に食欲を減退させます。視覚は味覚にも影響するので、視界を青くすると、食欲が失せ、食べても量を抑え られます」
テーブルクロスや食器を青系にするのも手かも。
高級レストランのガイドブックを読む
「逆効果に思えますが、じつはこれ、かなり効果的。すっごくお腹が空いたら、高級レストランのガイドブックを読むんです。いくつもの料理を目にすると、目先の食事から気がそがれるし、食べたいものがすぐには食べられないレストランの料理に変わるので、手近な食べものに走らなくなりますよ」
甘いジュースでうがいをする
「甘いものを食べたとき、脳の快感を司る回路は、非常に活性化します。甘みはそれほど強い快感なんです。では、実際 に甘いものを摂らないと、甘みに対する欲求が消えないかといえば、そうでもない。口の中に甘みが入ったという信号が、快楽を司る神経に伝わりさえすれば OKだったりするんです」
※女性セブン2014年1月23日号
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