忍び寄る年末の大掃除前にまずクリアしておきたいのが、洋服いっぱいのクローゼットの整理。衣替えがまだの人も年中ごちゃごちゃの人も、「整理力」がつけばいつでもスッキリ収納が完成! 「使うもの」を上手に収納しておけば、衣替えは入れ替えるだけで完了。今こそ、快適生活にしちゃいましょ!
毎日着るものはしっかり“見える化”するのがカギ
服の整理は思い切って1日で、やるのがオススメ。整理収納アドバイザーの水谷妙子さんがポイントを教えてくれた。
「すべての服を出して一度に整理することで、自分にとって何が必要かが見えてきます。衣替えの時期はチャンスですね」(水谷さん・以下同)
春夏服をしまうとき、秋冬の服を出すときも、今シーズン着るか再度見極めて収納していくことで、スッキリとしたクローゼットが完成する。
「下着や靴下などの小物は引き出しにしまいますが、ボトムスやトップスはすべてハンガーにかけています。自分の服をパッとひと目で把握できるので、どの服もていねいにまんべんなく着られます」
肥やし服がないクローゼットを目指し、さっそくトライ!
収納下手な人がやりがちな“NGポイント5つ”
◆詰め込みすぎると何がどこにあるかわからない
衣服は詰めすぎると摩擦で取り出しにくくなる。
◆紙で隠すと中身がわかりづらい
「透明BOXの手前に白紙を入れて、見た目をキレイにしても、クローゼット内は人の目に触れません。実際は使いづらいので×」
◆引き出しタイプのものは目線より上に置かない
「頭上より高い位置に引き出し収納を置くのは、引き出しにくく中身も見えないのでご法度。箱をどんどん積み上げるのもNG」
◆ギチギチに服を詰めすぎると使いづらくなる
「服は詰めようと思えばかなりの数を入れられます。でも、たくさん入れると、選ぶときも探しづらく、結局着ない服が出てきてしまいます」
◆“平積み入れ”は服が地層化して見えなくなる
「一見キレイに収納できている平積み。でも、何を入れているか完全に把握していない限り、下の方にある服は着なくなってしまいます」
◆空いているすき間に物をポンポン入れない
「空いているところにむやみに物を詰め込んでいく“クセ”は直しましょう。まず、何があるかがわかりにくいですよね。すき間は心のゆとりにも」
収納達人になるために“やるべきこと5つ”
◆服を厳選し、余裕を持ってかけることで全部見渡せる
持っている物を把握できるからコーディネートしやすい。
◆透明だから、中身が見やすく使いやすい
「クローゼットの中なので目隠しする必要なし。何が入っているか“見える化”することで、自分の持ち物を把握しやすくなります」
◆シーズンオフの服は上段の箱に収納
「季節外のものは、愛用のIKEAのBOX『スクッブ』に収納。縦に取っ手がついているから、頭上に置いても取り出しやすい。布をかけて埃除けに」
◆コート&ストールなどアウターはまとめて収納
「まとめておくことで外出前にあちこち探す必要がなく便利。ストールは吊り下げてしわ防止に。コーディネートもしやすいのでオススメ!」
「アルミハンガーネクタイ/スカーフ用(無印良品)」にストールをかけて収納。
◆ニットやボトムスも基本はすべてかける!
「ハンガーに吊るして管理することで、たたむ手間も省け、洋服が選びやすくなるのも利点。服が滑りにくい素材のハンガーを利用!」
「無印良品のアルミ洗濯用ハンガーならスリムでスッキリ収納できます」
「ボトムスやセーターはMAWAハンガーにかけることでずり落ち防止!」
◆仕切りを作り、数を絞って見渡せるから使いやすい
「引き出しは、上段から使用頻度の高い順に収納。レギンス、靴下などは数を絞って収納。詰め込まないのでポイッと入れてサッと取り出せる」
かさばりやすい子供用の棚は、わかりやすく収納。
「(子供棚は)引き出しの棚が浅いのがポイント。重ならないので入っているものが一目でわかりやすく、子供でも管理しやすいですよ」
◆着なかった服は“サヨナラBOX”に一時置きして手放すか検討
「アイロンがけが面倒だったり、体にフィットしないなど、もう着ないかもと思った服は最下段のサヨナラBOXに。シーズンで一度も着なければ潔く手放します」
家の場所ごとに整理&収納の仕方を工夫
◆玄関まわり
「外からの雑菌を室内に持ち込まないために、家族全員外から帰宅したら玄関ですぐにケアをします」
◆シューズボックス
「靴は年4~6足と決めて、ソールを貼り替えるなど、一足一足を丁寧にケアして履くことを心がけています。出し入れをしやすくするために夏の靴はしまいます」
◆バッグ収納
バッグは仕切って並べて取り出しやすく!
「洋服と同様、地層化させてしまうと下の方にあるものは使わなくなってしまいます。仕切り板を入れてバッグを立てて収納し、使いやすく!」
◆個人用ロッカー
玄関前の棚に各自の専用ロッカーを作ってスッキリ。
「普段使いのバッグは、サッとお出かけができるように玄関脇のロッカーに収納。家族全員の専用ロッカーを作ることで、帰宅後の荷物整理もラクチンです」
教えてくれたのは:整理収納アドバイザー・水谷妙子さん
無印良品で生活雑貨の商品企画やデザインを13年間務めたのち、転身。著書、監修書に『すみっコぐらしのおかたづけ』(小学館)など。
撮影/深澤慎平
※女性セブン2020年11月5・12日号
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