毎日の食卓を支えるスーパーマーケットは、とても身近な存在。お店ごとに特色や強みがあって、買いたいものによって複数店舗から使い分けている人も多い。ただ、全国に2万店以上あるスーパーだけに、知られざる個性的なお店もいっぱい。
そこで、2000人にアンケートを実施し（女性セブンメルマガ会員1744人＋全国40才以上女性200人が回答、2021年1月16日～20日）、スーパーのスペシャリスト7人に取材し、ジャンルごとにお店をランキング。今回は、野菜＆お総菜が人気のスーパーを紹介。さらに、ランキング入りしたスーパーについて、識者の方が解説してくれました。
スーパーのことを多角的にチェックするために、各界のスペシャリストの方が採点と分析に参加してくれました。ショッピングアドバイザー・今野保さん／スーパーマーケット研究家・菅原佳己さん／節約アドバイザー・丸山晴美さん／節約アドバイザー・和田由貴さん／おうち料理研究家 みきママさん／フードジャーナリスト 中田ぷうさん／フードスタイリスト 新田亜素美さん
野菜がおすすめのスーパー【ベスト3】
【3位】『ライフ』オーガニック野菜にも注力
・エリア：大阪と東京に本社を持ち、周辺1都2府5県に展開 http://www.lifecorp.jp/
「新展開の店舗『ビオラル』は、有機野菜やレストランに卸すような珍しい野菜が充実しています」（菅原さん）
【2位】『オーケー』旬がひと目でわかるPOPが親切
・エリア：東京および周辺の3県 https://ok-corporation.jp/shop/
「旬をひとくくりにするのではなく、出始めなのか、旬のさかりで食べ頃なのか、旬の名残りで販売がいつ頃までなのか、目安がPOPで示されていて親切です」（菅原さん）
【1位】『ヤオコー』元青果店で季節の旬をキャッチ
・エリア：埼玉を中心に周辺1都6県に展開 https://www.yaoko-net.com/
「元青果店で、旬をいち早く取り入れる品揃えが素晴らしい。果物の種類も充実しています。生鮮部門で仕入れた自慢の食材で作った総菜も美味」（今野さん）
◆各スーパーの産直野菜に注目！
「近年は大手スーパーにも産直コーナーができるなど、市場を通さない採れたての野菜が楽しめ、さながら道の駅のよう。店によっては、朝採れの野菜を手に入れることができるので、売場を見かけたら要チェックです」（菅原さん）
野菜部門部門1位『ヤオコー』人気の理由とは？
◆迫力ある旬野菜の陳列
店に入って目を引く山積みの野菜。その日のオススメがひと目でわかる。
「産地から自社の物流センターに直接商品を仕入れ、市場を通さないことで鮮度をキープ。価格も抑えられます。また、常に検食して旬のおいしさを逃しません」（ヤオコー広報担当・石渡麻美さん・以下同）
◆オススメ野菜で献立のヒントを
その日のおすすめ食材を使った料理を提案する“クッキングサポート”も実施。
「スタッフが店頭で考案して調理。見た人が“今日はコレを作ろう！”と思ったら店内ですぐに食材が揃いますよ」
◆店頭販売の食材がお総菜に変身
ヤオコーには店内調理されたお総菜もあり、種類の豊富さとおいしさに根強いファンも多い。
コスト重視で生鮮部門と総菜部門の食材を分けるスーパーが多い中、野菜や肉などの生鮮食品売り場で扱う食材を使ったお総菜も続々登場している。「自慢の食材を知ってもらうきっかけにもなっています」。
◆ほかにもこんなお総菜が人気
10年以上愛されるロングセラーの『あずき香る粒あんおはぎ』。宮城の名店の味を再現するため、あんも店で炊く徹底ぶり。
『自家製焼豚』は、昨年から販売。ジューシーで本格的な味わいに、リピーターが多い。
お総菜がおすすめのスーパー【ベスト3】
【3位】『ヤオコー』冷めてもおいしいフライとおはぎが絶品
・エリア：埼玉を中心に周辺1都6県に展開
【2位】『ライフ』総菜コーナー中心の店舗作りも
・エリア：大阪と東京に本社を持ち、周辺1都2府5県に展開
「オフィス街の店舗は、入店してすぐにお総菜コーナーが。ピラミッド状に陳列されていたり、行くだけでワクワク」（菅原さん）
【1位】『サミット』『お弁当・お惣菜大賞』の常連！
・エリア：東京都内に展開 https://www.summitstore.co.jp/
「毎年連続で受賞している『お弁当・お惣菜大賞』（デリカテッセン・トレードショーが主催・企画）は、今年10品が受賞・入選。リニューアルした五反野店は大きなガラス張りの厨房が圧巻で、お総菜への熱意が伝わってきます」（菅原さん）
お総菜部門1位『サミット』の強みとは？
◆素材を生かした味付けと光る商品開発力
評判のお総菜のおいしさの秘密は、生鮮食品として扱うこだわりの食材をお総菜にも使う商品開発力。素材を生かしたやさしい味付けも特徴だ。
「添加物は極力抑え、揚げ油は毎日酸化度をチェックするなど、細かいところまで徹底しています」（サミット広報室・植川 肇さん・以下同）
◆食の安全にもこだわり豚も自社で飼育
ジューシーでやわらかいロースかつなどに使われるのは、住友商事と共同開発した”3S四元豚”という豚肉。
「生産から加工まで指定農場・工場で一貫管理。成長促進剤なども使わず、食の安全にも取り組んでいます」
『ライフ』の新店舗『ビオラル』に行ってきました
お総菜で2位となったライフが大阪・東京に2店舗展開する『ビオラル』は、体にやさしい健康志向の商品が揃う専門店。
◆弁当で健康を提案
PBブランドの新ライン『ビオラル』も店のコンセプトである“オーガニック”“ヘルシー”“ローカル”をふまえ、弁当コーナーには玄米を使ったご飯が目立つ。
「まずはお総菜を試して、食材に興味を持つかたも多いんです」（ビオラル丸井吉祥寺店店長・木村順姫さん）
◆ローカル色も強めて食べる楽しみを
有機野菜とは別に、東京産の野菜を集めたコーナーや、日本各地の調味料がずらりと並ぶ棚も。
バラエティーに富んだローカル色の強い商品も扱うことで、オーガニック食材の専門店にありがちなハードルの高さを払拭。
◆できたてのお総菜や新しいPBブランドも
総菜は店内調理するものも多く、食材にこだわった量り売りのサラダは好きな種類を、好みの量で楽しめる。
『北海道の牛乳と卵でつくっためぐみプリン』などスイーツも人気。
教えてくれたのは
ショッピングアドバイザー・今野保さん：大手スーパーに勤務後、独立。全国のスーパーを年間1000店以上視察し、経営目線で講演を行っている。
スーパーマーケット研究家・菅原佳己さん：夫の転勤で転居を繰り返すうちに、ご当地スーパー通に。全国ご当地スーパー協会の理事長も務める。菅原佳己さんのオフィシャルサイト
節約アドバイザー・丸山晴美さん：消費生活アドバイザー・ファイナンシャルプランナー。著書などで、主婦目線での節約術を提案。丸山晴美さんオフィシャルサイト
節約アドバイザー・和田由貴さん：消費生活アドバイザー。家電や食生活など、暮らしを幅広く提案。無理なく楽しい節約がモットー。和田由貴さんオフィシャルサイト
おうち料理研究家・みきママさん：5人家族で週6000円台の献立を紹介したブログが話題を呼び、著書シリーズは累計売上200万部を突破。みきママさんブログ「藤原家の毎日家ごはん」
フードジャーナリスト・中田ぷうさん：数多くの料理本を手がける編集者・ライター。食べ盛りの２人の娘のためのレシピを紹介した著書も。中田ぷうさんインスタグラム
フードスタイリスト・新田亜素美さん：雑誌等でレシピ考案やスタイリングを手がけ、レシピ本も多数。瓶詰めのごちそうの素『BINJAN』も販売。新田亜素美さんインスタグラム
撮影／菅井淳子、中本浩平、平林直己
※女性セブン2021年2月18・25日号
https://josei7.com/
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