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肌悩みが増える50代が選ぶべき化粧水|高価だからいいとは限らない…注意点とは?

いつからか肌が乾燥しやすくなって、化粧水を塗ってもしっとり感がない、なんて悩んでいませんか?

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医学博士で、銀座ケイスキンクリニック院長の慶田朋子先生に、50代からの化粧水の選び方を聞くとドラッグストアなどで売っているものでも充分だといいます。ただ、選び方には注意が必要だそうです。慶田先生に詳しく教えてもらいました。

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50代はどんな化粧水を選べばいい?

基本的にスキンケアの目的は、やさしく洗って、しっかりと潤す、紫外線対策をするということが三本柱です。

特に更年期以降は皮膚の潤いを保つ女性ホルモン「エストロゲン」の量が減り、肌が乾燥しやすくなるので、しっかりと保湿することが何よりも大切。もともと肌が丈夫なかたでも、ホルモンバランスが乱れて乾燥しやすくなります。

ドラッグストアで買い物する様子
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そんな肌の曲がり角だからこそ、「高いブランド化粧水を買わないと」と思いがちですが、選び方によってはドラッグストアのものでもかまいません。

ドラッグストアのコスメを使用するなら

保湿だけに特化するのであれば、決して高い化粧水を使う必要はありません。自分の肌に合うものを、多すぎず、少なすぎず、適切な量を使いましょう。

高いものをケチって使うよりも、リーズナブルなものをたっぷりと肌に二度塗りして、しっとりさせてください。塗ったあと、肌が少しベタッとするくらいが正しい量です。

ドラッグストアでのコスメの選び方は?

キュレル 化粧水 II (しっとり) 150ml & 乳液 120ml

ドラッグストアで売っているものでも、敏感肌のラインのものが増えています。例えば、花王の『キュレル』はセラミド研究の先駆者の商品です。資生堂の『d プログラム(d program)』も敏感肌向けの化粧品として優秀ですね。

他にも第一三共の『ミノン』はアミノ酸研究の歴史が深く、処方薬のヘパリン類似物質が一般用の商品になったコーセーマルホファーマの『カルテ』も敏感肌の保湿に特化していて良いと思います。

ただ、基本的には、「これが絶対にいい」というものはなくて、自身が使い慣れたものがいいんです。

前提として、選ぶときも使うときも、化粧水にそこまで期待をしないということ。治すのではなく、肌のバリア力を補い、肌に悪さをしなければいいと考えましょう。

化粧水の成分と大切なポイント

あまり知られていない、市販の化粧水を見極めるポイントもお教えします。

成分表示に加えて会社も見極めよう

よく患者さんから「おすすめの成分は?」と質問いただきますが、実は成分そのものよりも、濃度が大事なんです。きちんとした化粧品の会社は、この濃度だったらどんぴしゃりで肌に効果がある、と設計して出しています。けれど、全成分は表示されていても、濃度は化粧品の処方の肝なので、開示されることはないんです。

研究者のイメージ画像
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そのため、入っている成分だけでなく、信頼できる化粧品会社かどうかが大事。優秀な研究者を多く抱え、十分な研究費を投資する会社か、コンプライアンスがどうなっているか、安全性の基準が厳しいか、ということを公式ホームページなどで調べて、見極めましょう。

最優先は自分の肌に合うかどうか

そして、最も重要なことは自分の肌に適したものを選ぶこと。たとえば美容家やインフルエンサーが試しておすすめしているものが、絶対に自分にも合うとは限りません。特にアトピー性皮膚炎がある人などはストライクゾーンが狭いですよね。使用感は個人差があるので、実際に肌に合うかどうか試してください。

口元を気にする女性
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肌に合わない場合は、使用から3~4日程度でピリピリ刺激を感じたり、肌がザラザラしたりします。軽い炎症を繰り返すことは老化を早めるので、どんなに高価でも合わないものを使うのはNGです。

逆に、もし今使っているもので、シワは消えないし、たるみも改善しないし、シミにも効果がないけれど、肌荒れしないし、しっとりして調子が悪くないというのであれば、それをベースのスキンケアとして使うのが、安全であるといえます。

色々試したいと思っても、セットで買ったりすると高くつくこともあるので、「これがちょうどいいな」と感じるのであれば、それに加えて、例えば美白のような、機能性化粧品を取り入れるのがベストですね。

ブランドコスメよりもドクターズコスメがお得

市販のもので悩むのであれば、一度美容皮膚科を受診して、医療機関専売のドクターズコスメを検討してみるのもひとつつの手です。

コスパよしのドクターズコスメも検討を

ドクターズコスメ(=医療機関専用の化粧品)は、高濃度で高機能なわりに数千円~1万円ほどのものが多いです。市販の化粧品と違って広告費をかけていないので、デパートのブランドコスメと比べると、濃度の高さと値段を比較してコスパがよいです。

成分濃度の違いがキモ

日本は薬機法が厳しく、安全性を最も重視するので、市販の化粧品は成分の濃度上限が低めに設定してあります。例えば、ターンオーバーを高めてメラニンの排出を促すレチノールや炎症を抑えるトラネキサム酸は、医療機関専用のものと市販のものでは数倍~10倍近く濃度が違うことも。

肌のカウンセリング
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濃度の高い医療機関専用のものは刺激が強い場合もありますが、医師が肌質を見極め薄めて使い、少しずつ肌を慣らして、適正な量に調整できます。何を使っていいのかわからない…と迷っていたら、一度美容クリニックを訪ねてみるのもおすすめです。

化粧水の使用期限は?管理の方法にも気をつけて

見落としがちなのが、高価だったから…とケチケチ使って、化粧水が傷んでしまっている可能性があることです。

保存料が入っていても、開封後は3か月程度で使い切るのがベスト。水分が多く、栄養豊富な化粧水を常温で放置しておくと腐ってしまいます。それを肌に塗ることはもちろん厳禁! 化粧品の中身よりも、まずは使い古したパフを使わない、清潔な手でお手入れをする、などの管理の仕方も気をつけるべきことのひとつと言えます。

教えてくれたのは:皮膚科医・慶田朋子さん

慶田朋子さん
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銀座ケイスキンクリニック院長。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医で医学博士。東京女子医科大学医学部医学科卒業。同大にて皮膚科助手、美容クリニック勤務などを経て、銀座ケイスキンクリニックを開設。メスを使わないエイジングケアをモットーに医療機器や注射によるナチュラルな若返りに定評あり。食と美容、健康など幅広い知識を持ち、現在は雑誌やテレビでも活躍。著書に『女医が教える、やってはいけない美容法33』(小学館)、『365日のスキンケア』(池田書店)などがある。銀座ケイスキンクリニックHP

構成/イワイユウ

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