年を重ねるごとに深刻になる冬の乾燥。しわ、シミ、たるみなどあらゆるエイジング悩みにもつながるので、効果抜群のワザで、今年は内と外からうるおわせましょう!
教えてくれたのは:
美容ジャーナリスト・鵜飼恭子さん
美容雑誌の元編集者。毎月120ブランドの新製品を試した経験を基に美容セミナーやアドバイスを行う。
アオハルクリニック 院長・小柳衣吏子さん
皮膚科医。2011年に現クリニックの院長に就任。皮膚はもちろん、顔の筋肉や注入系治療にも精通する。
管理栄養士・牧野直子さん
料理研究家。ダイエットコーディネーター。健康によく、簡単でおいしいレシピに定評がある。
トータルビューティアドバイザー・水井真理子さん
肌を見るだけで、その人の生活習慣を見抜くほどの経験値でカウンセリングや美容アドバイスを行う。
パーツモデル・金子エミさん
CMや広告の出演は100本以上。独自のケア方法が注目され、パーツ美容研究家としても活動する。
- 肌が乾燥する5大原因に対策を
- 【1】化粧水はハンドプレスで押し込む
- 【2】顔だけはぬるま湯で洗う
- 【3】クレンジングはミルクかクリームタイプを使う
- 【4】ケアの前のストレッチでコスメの浸透力アップ
- 【5】うるおいを残す洗顔料を選ぶ
- 【6】唇は医薬部外品のリップでケア
- 【7】外出時はリップクリームで乾燥防止
- 【8】コスメは500円玉大使う
- 【9】後から使うコスメの浸透を高めるブースターをプラス
- 【10】しわが気になるパーツには開いて塗り込む
- 【11】首までしっかりケア
- 【12】保湿効果の高い成分配合のコスメをセレクトする
- 【13】首は入浴時に蒸しタオルでパック
- 【14】クリニックで有効成分を超音波導入する
肌が乾燥する5大原因に対策を
●空気の乾燥により肌の水分が失われる
●気温の低下で血行が悪くなり肌のバリア機能が低下
●間違ったスキンケアによる摩擦でバリア機能が低下
●加齢によって肌のうるおい成分や皮脂、水分が減少
●加齢でターンオーバーが乱れる
乾きやすい目元・口元はもちろん、意外に目立つ唇や首も抜かりなく。
【1】化粧水はハンドプレスで押し込む
「化粧水は手のひらでなじませて。顔の中心から外へ手のひらをずらしながらゆっくりハンドプレス。乳液やクリームも同様に」(水井)
毎日の食事で内側からうるおうには?
【2】顔だけはぬるま湯で洗う
「お風呂では特に注意してほしいのですが、熱いお湯で洗顔すると肌のうるおいを取りすぎてしまいます。顔は人肌よりやや低い33〜35℃のぬるま湯で洗いましょう」(水井)
【3】クレンジングはミルクかクリームタイプを使う
「乾燥しやすい40代以上は、洗い上がりがしっとりするミルクかクリームタイプのクレンジングがおすすめ。オイルはしっかり落ちますが、乾燥しやすいので要注意」(水井)
【4】ケアの前のストレッチでコスメの浸透力アップ
【1】腕を肩の高さに上げて肘を直角に曲げる。腕を後ろへ引き肩甲骨を寄せて3秒キープ。これを3回繰り返す。
【2】耳を指で持ち上げ、下、横に引っ張った後、ぐるっと回す。3回繰り返す。
「体が冷えているとスキンケアコスメが浸透しにくいので、お手入れ前に肩甲骨と耳のストレッチを。上半身がポカポカして血流がよくなると、コスメの浸透力が高まります」(鵜飼)
【5】うるおいを残す洗顔料を選ぶ
「夏の延長でさっぱり洗い上がる洗顔料を使っている人も多いかもしれませんが、これからの時期、乾燥しやすい大人はうるおいを奪わないタイプの洗顔料にチェンジを」(水井)
【6】唇は医薬部外品のリップでケア
「唇は目立つのに、ケア不足の人が意外と多いパーツ。リップクリームを塗っているのに乾燥する場合は医薬部外品を選び、唇よりオーバー気味にたっぷり塗りましょう」(小柳)
【7】外出時はリップクリームで乾燥防止
「乾燥しやすい目の下やほうれい線は外出先でもしっかりケアを。持ち歩きに便利な保湿用スティックコスメもありますが、乾燥を感じたらリップクリームで代用してもOK」(鵜飼)
【8】コスメは500円玉大使う
「お手入れの効果を感じられないなら、コスメの使用量が少ない可能性大。しっかり規定量分使って」(鵜飼)
「化粧水や乳液は500円玉大くらいが目安です」(小柳)
【9】後から使うコスメの浸透を高めるブースターをプラス
「化粧水の浸透力を高めてくれるブースターコスメをプラスするのも手。新商品が続々登場しているので、硬くなった肌をほぐす、独自の技術で浸透力を高めているなど、肌の状態や好みに合わせて選べます」(鵜飼)
【10】しわが気になるパーツには開いて塗り込む
「目元は特に皮膚が薄く乾燥しやすい部分。乾燥すると肌が硬くなり、表情じわができやすくなります。目尻やほうれい線などは、しわの部分を指で伸ばし、しわの中にまでコスメを塗りこむようにしましょう」(水井)
【11】首までしっかりケア
「湯船に浸かりながら首も保湿。首にクリームや美容液を塗ったら湯船のお湯で作った蒸しタオルをのせてパック。タオルが冷めたら同様にして再度温めます。湯気のスチーム効果も加わり首がしっとりします」(鵜飼)
【12】保湿効果の高い成分配合のコスメをセレクトする
「冬は目元や口元のひどい乾燥に悩む方が増えます。ドラッグストアでスキンケアコスメを選ぶ際は、ヘパリン類似物質やワセリン、グリセリン、ヒアルロン酸といった保湿効果の高い成分が配合されたアイテムがおすすめです」(小柳)
【13】首は入浴時に蒸しタオルでパック
「首は顔よりも皮膚が薄く、皮脂腺もないので乾燥しやすい部分。乾燥するとしわが定着しやすくなるので、スキンケアは顔だけでなく首までしっかりを習慣に」(金子)
【14】クリニックで有効成分を超音波導入する
「皮膚の細胞と細胞の間に有効成分を効果的に浸透させる超音波導入など、美容皮膚科でも乾燥に効果的な治療が多数あります」(小柳)
撮影/平林直己 ヘアメイク/薄葉英理(ロッセット) 取材・文/青山貴子
※女性セブン2024年12月5日号