ライフ

おすすめは黒のアクセサリー! 50代をおしゃれに見せる小物使いテクニック

50代になるとファッションは見直しが必要。「若さ」あってこそ通用したシンプルなコーディネートも若々しく見せる着こなしにしないとおしゃれには見えません。そこで、スタイリストの石田純子さんが50代女性にも使えるおしゃれファッションを指南。石田さんの著書『おしゃれな人には理由がある』(三笠書房)から、「あの人おしゃれ」と思わせる小物の取り入れ方についてのアドバイスを紹介します。

存在感のないアクセサリーは戦力外

アクセサリーは、単なるおまけではなく、コーディネートの方向性を決めてくれる、いわば舵取り役。石田さんは、存在感のないアクセサリーはつけなくていいとさえ言います。

白のベルト付きワンピースを着て、革のバッグを肩がけし、輪っかのピアス、大きめのネックレスを重ね付けし、大きめのバングルをつけた女性
Ph/Getty Images
写真7枚

リアルジュエリーでなくてもいい!

「アクセサリーは、『おまけ』ではありません。コーディネートにおいては、ブラウスやパンツと同じくらいの価値をもっています。だから、素材は必ずしもリアルジュエリーでなくてはいけないと思っていません。コーディネートの方向性をどう変化させてくれるかがポイントだからです。

そんなファッション性を重視したアクセサリーは、デパートの宝飾コーナーにはあまり売っていません。ファッションメーカーが洋服デザインの延長として作っているものが多く、各ブランドの店舗やセレクトショップなどで見かけます」

白のベルト付きワンピースに、ブラウンのサンダル、革のバッグ、ゴールドの太いバングルをした女性
Ph/Getty Images
写真7枚

そのブローチひとつがシンプルコーデの価値を上げる

「リアルジュエリーではなく、アクリルやプラスチックなどが使われているので、『コスチュームジュエリー』といわれています。洋服を引き立たせるデザインで、大ぶり存在感のあるものが多いのもうれしいところです。貴金属ではありませんが、ある程度のお値段はします。

『ブラウスに2万円は出すけど、宝石でもないビーズやプラスチックのブローチに1万円は出せないわ』と思うかもしれません。でもそのブローチひとつで、シンプルな黒いセーターが表情をもち始めるのです。『あなたらしさ』をまとうのです。あのブラウスも、このワンピースも、違う輝きを放ちます。コーディネートの価値を上げるのです」

黒アクセサリーは万能選手

黒のアクセサリーと聞いて、「そんなの持っていない」と思った人も多いはず。でも黒はどんなトップともなじみがよく、強くもフェミニンにも見せてくれる万能選手だそうです。

黒のニットに黒のコート、黒の石がついたシルバーのネックレスをしている女性の首元
Ph/Getty Images
写真7枚

派手さを落ち着かせ、着痩せラインも作ってくれる

「『派手すぎるかしら?』と思うような柄もののブラウスやワンピースに、ボリューム感のある黒のネックレスをつけると落ち着きを取り戻します。また、胸元に黒のロングネックレスがあるだけで、黒い靴と黒い髪の毛との連続性をつくることができて、縦長の着痩せラインが生まれます」

ネックレスの効果を最大にする正しいつけ方

ネックレスは、ネックラインを飾るアクセサリー。トップのえりの形などによって合うネックレスを選ぶことで、「なんとなくつけました」感を回避しましょう。

白のニットアンサンブルに、ゴールドのペンダントをつけている女性の胸元
Ph/Getty Images
写真7枚

ネックラインとネックレスを平行にしない

「丸いえり首の内側に、短めのラウンドタイプのネックレスをつけるーこれは、昭和の奥様にありがちの『おめかし』でした。ネックラインとネックレスを同心状につけるのが、『アクセサリーのつけ方の基本』と思われているとしたら、私は少し不満です。

首が短く見えるし、洋服のイメージに変化を与えてくれません。洋服の内側にネックレスを入れるなら、ネックラインは断然Vネック。Vゾーンを深く開けて空間をつくり、内側に大粒のネックレスを入れたり、ロングネックレスを何重にも巻いて入れてもいいですね。

丸えりやボートネックなら、ロングタイプが絶対におすすめです。ペンダントトップが大きいものなら、その重さで胸元にVゾーンができて、顔回りをシャープに見せる効果も生まれます」

オフホワイトのワンピースにゴールドのチェーンベルトをし、パールのネックレスをつけ、緑のバッグを右手で持つ女性
Ph/Getty Images
写真7枚

ネックレスで視線を高く上げる

アクセサリーは着やせ効果を上げるうえでも役立つそうです。それには戦略的に配置することが大事になってきます。

「おなかやヒップといった下半身は、どうしても自信がもてないものです。そこから視線をはずし、高い位置にもってくるには、帽子やストール、そしてアクセサリーをつけるのが効果的なのです。

ネックレスなら長く垂らすよりも、首回りにボリュームを出すほうが効果的です。『視線を上に上げたいけれど、ロングネックレスでIラインもつくりたい』という場合は、ショートタイプのネックレスも交えて2本使う方法もあります」

白のブラウスに白のバッグ、ベージュのパンツをはいた女性。首元にはネックレスを重ね付け
Ph/Getty Images
写真7枚

石田さんの著書『おしゃれな人には理由がある』には、他にも「ストールは、たたまずに巻く」や「帽子に慣れると、おしゃれ度は急上昇する」、「バッグはブランド品にこだわらない」といった小物にまつわる法則も充実。50代女性にとって参考になるおしゃれ術が満載です。

教えてくれたのは:スタイリスト・石田純子さん

スタイリストの石田純子さんが、白のインナーに、ベージュの羽織ものを着て黒縁のメガネを頭にかけている
写真7枚

雑誌『装苑』編集部を経て独立し、女性誌のファッションページや、広告・テレビなどで女優のスタイリングを担当。百貨店の研修やトークショーなども精力的に行う。また、2016年に東京・月島にセレクトショップ「DUE deux」をオープン。30~80代にわたる幅広い世代の女性を対象にしたパーソナルなスタイリングアドバイザ―としても活躍。監修書に、『大人の着こなしバイブル』をはじめとする累計30万部超のベストセラー「大人のおしゃれバイブル」シリーズ、『第一印象で素敵な人になるおしゃれの法則』『捨てられない服』(すべて主婦の友社)のほか、多数。

●ひと目でわかるアクセサリー整理収納術|“捨てる・捨てない”の見極め方とは?

●痩せて見える小物使いテク!黒ピアスを顔の近くに、ネックレスはロングタイプを