夏の風物詩ともいえる麦茶。癖のないスッキリとした味わいの定番ドリンクですが、毎日飲んでいると少し飽きてしまうかも…。
そこで、麦茶をよりおいしく飲めたり、栄養をプラスしたりする「ちょい足しレシピ」を、食品保存アドバイザー・料理研究家の島本美由紀さんにお聞きしました。
しょうが|寝る前に飲むと快眠に導く効果も
「夏場に冷たいものばかり飲むと内臓を冷やし、胃腸の動きを鈍くして夏バテの原因になりかねません。そこで、ホット麦茶で体を温めて体をリラックスさせてあげましょう。そこに薄切りしょうがを浮かべると温まる効果が増します。チューブで代用してもOK。量はお好みです。寝る前に飲むと寝つきもよくなります。
冷たい麦茶にしょうがを入れてもスッキリとした味わいになり、体を温める効果を発揮してくれます。1リットルに薄切りのしょうがを3~4枚(約1かけらくらい)で充分です。甘味が欲しい場合はハチミツを入れてもおいしいですよ」(島本さん・以下同)
炭酸水|さわやかなのど越しに
「麦茶を炭酸水で割ると喉越しがよくなります。味が薄くなるのが嫌な場合は、炭酸割りのために麦茶を濃く作るといいですね」
牛乳|ラテ感覚のリラックスドリンク
「ほうじ茶ラテ、抹茶ラテなどがあるように、お茶と牛乳の相性は抜群。濃い目の麦茶を作って牛乳で割ると麦茶ラテになります。砂糖を入れてもおいしいです。割合は麦茶の種類や濃さにより変わりますが、麦茶:牛乳で4:1ほどからお好みで調整するといいでしょう。ほっこりリラックスできますよ」
レモン|スッキリした味わいで疲労回復
「レモンは抗酸化作用のあるクエン酸が入っているので疲労回復に役立ち、味もスッキリします。1杯につきスライス1枚が目安。ホットにもアイスにも合いますよ。ハチミツを少量入れるとエネルギーになるので、疲れが取れやすくなります」
梅干し|熱中症予防に役立ち、酸っぱさがクセに
「レモンと同じくクエン酸が豊富です。塩分も含まれているので熱中症対策にも。梅の種類で風味が変わります。気合を入れた時は赤いシソ梅を入れてもいいですね。お子さんにはハチミツ漬けの甘めの梅干しにすると飲みやすくなります。つぶしながら飲むと梅の風味が麦茶と交わって、クセになる味わいです。ホットでもアイスでもおいしいですよ」
カルピス|ヤクルトのようなおいしさに!?
「カルピスの原液を、水の代わりに麦茶で割ります。すると後味が香ばしくなったヤクルトのようなドリンクになります。カルピスは乳酸菌が入っているので腸も整います。大人から子供まで楽しめます」
カットフルーツ|見た目もかわいカットフルーツ麦茶
「フルーツウォーターが流行りましたが、麦茶もフルーツがよく合います。カットしたりんご、オレンジ、キウイ、ブルーベリー、マンゴーなどを麦茶に浮かべてみてください。カットフルーツを冷凍して、氷代わりに麦茶に入れるのもおすすめ。市販の冷凍フルーツを入れると手間がかかりません。見た目もかわいらしいドリンクになります」
◆教えてくれたのは:食品保存アドバイザー・島本美由紀さん
料理研究家・食品保存アドバイザー・ラク家事アドバイザー・食品ロス削減アドバイザー・防災士。食べ物をムダにしないレシピや家事が楽しくラクになるアイデアなどに定評がある。雑誌やテレビ、講演会など多方面で活躍し、著書は70冊を超える。近著に『生のまま! 野菜&フルーツ最新冷凍術』(秀和システム)がある。http://shimamotomiyuki.com/
取材・文/小山内麗香