マスクで覆った顔の半分は“緊張感まるでなし、ハリもなし”という状態になっていませんか？ そこで最新メソッド「コアフェイストレーニング」で、衰えたハリに刺激を与える方法を表情筋研究家の間々田佳子さんが教えてくれました。シリーズ28回目は「肌のハリ＆明るさUP」です。
肌のハリもトーンも上げるためには顔を動かす！
「マスクを着けるようになって、“見えないからメイクしない”“見えないから表情を豊かにしなくてもOK”、そんな毎日を重ねていませんか？ “どうせ見えないから…” これこそ老け顔を加速させる原因です。顔の緊張感がなくなり、表情筋を使わない結果、顔全体の血行は停滞し、くすんだハリのない肌になってしまいます。
衰えた肌のハリとトーンを復活させるためには、まず顔全体をしっかり動かすこと。顔を動かせば新陳代謝も上がるため、停滞していた血液がスムーズに流れていきます。それだけで、肌のくすみが改善されトーンも明るくなるのです。さらに、血行がよくなれば隅々まで栄養や水分が行きわたるのでハリもアップします」（間々田さん・以下同）
顔全体をギュっと閉じたら思いっきりゆるめる。顔全体の筋肉を活性化させるエクササイズが、コアフェイストレーニングの「フェイスシェイク」です。
コアフェイストレーニング「フェイスシェイク」のやり方
【1】椅子に座り、座面に座骨を立て、座骨で座面を押しながら背筋を伸ばす（このとき肩が上がらないように注意）。額とあごは床に対して平行にし、首の後ろを伸ばす。
【2】目と口を閉じ、顔全体を中心に寄せるようにギュッと閉じながら、「シュッ」と息を強く吐く。
【3】目と口を開き、顔全体をダラ～ンと力を抜く。【2】～【3】を10秒繰り返す。気になる人は、【2】～【3】を3～5回繰り返す。
「顔全体をできる限り寄せて、思いきり開放するのがポイント。メリハリの幅が大きければ大きいほど顔の筋肉は刺激され、エクササイズ後の動きがスムーズになります。また、エクササイズ【1】の姿勢を整えたときに、両足で床をグッと押すと、両脚と下腹部に力がはいり重心が安定します。
すると、【2】の呼吸をより強く吐けますから、エクササイズの効果も上がります。さらに、下腹を内側に引き込めば、ぽっこりお腹の解消にも有効ですよ」
ゆるめたときにしわがはいらないように注意
簡単なエクササイズなのに、やってみると“ゆるめることは難しい”と気づく人が多いと間々田さん。
「人は、食べる、まばたきをする、笑うなど、閉じる動作は多いのですが、開いてゆるめる動作は圧倒的に少ないのです。特に、いつも力が入りやすい眉間、目尻、鼻周り、口元はゆるめづらい。慣れるまでは、エクササイズ【3】でゆるめたときに、余計なしわがはいらないかどうかを、鏡を見て確認しましょう。
即効性が期待できるので、エクササイズ後は顔がぽかぽかと温かくなってきます。中には、ハリが出てもったりした顔が改善する人も。実は、私もその1人。マイナンバーカードを作りに行ったときのこと。コアフェイスもメイクする時間もなく、どんよりしたフェイスラインに眉毛だけ描いたスッピン状態で現地入り。証明写真を撮るためにメイクしようと思ったら、なんとメイク道具がありません（泣き）。
肌色だけでも明るく見せたいと思い、『フェイスシェイク』を30回。その結果、フェイスラインがスッキリし、頬にはほんのりチークをつけたような赤みがさしていました。一番驚いたのが、ハリ。凹凸が出て、ノーメイクなのにスッピンとは思えぬ仕上がりで撮影できました（笑い）。顔の筋肉は小さいので、ちょっと動かすだけで変化します。だからこそ何もしなければ衰えるのも早い。マスクを着けているからこそ、毎日動かして若顔をキープしましょう」
ポンプのように顔を動かして新陳代謝が上がれば、お肌の調子もよくなります。高価な化粧品に手を伸ばす前に、エクササイズで”スキンケア”しましょう。
◆教えてくれたのは：表情筋研究家・間々田佳子さん
コアフェイストレーニング考案者、ままだよしこメソッド株式会社代表。19歳の時にインドに渡り、顔のヨガを学ぶ。2010年フェイシャルヨガの高津文美子氏に師事し、インストラクター認定資格を取得。以後、顔ヨガブームの火付け役として美容業界を牽引。2020年より自身の新メソッド「コアフェイストレーニング」を考案し、顔の「軸」を見つけることで顔を引き締め、表情・印象をピンポイントで変えていく「顔のトレーニング」の普及を行う。講演・テレビ出演も多数。これまでに出版した著書は13冊累計56万部を突破。講座受講者は3万人を超える。主な著書は 『日めくり まいにち、顔ヨガ！』（小学館） 、近著に『間々田佳子のかんたん顔筋トレ』（KADOKAWA）がある。『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』『NHKニュースシブ5時』『行列のできる法律相談所』『シューイチ』『この差ってなんですか？』他、多数のメディアにも出演。https://ameblo.jp/yoshiko-mamada/
取材・文／佐々木めぐみ