「はじめまして」が飛び交う場面では、できるだけ印象よく思われたいもの。でもほめ言葉というのは、自分がほめているつもりでも、相手にとっては失礼に感じられたり、扱いが難しいものです。女性なら頻繁に使ってしまう「かわいい」という言葉もそのひとつ。好印象を与えるほめ言葉とは? 教えてくれるのは、マナースクールの代表を務める諏内えみさん。62万部を突破した諏内さんのベストセラーシリーズ最新刊『もっと!「育ちがいい人」だけが知っていること 』(ダイヤモンド社)に、育ちのよさが感じられるほめ方を学びましょう。
大人なら「かわいい」の多用は避けるべき
女性なら特に多用しがちな「かわいい」や「素敵」というほめ言葉。でもその使い方には注意が必要なようです。
「何についても『かわいい!』で済ませてしまうのは、大人なら避けたいもの。『素敵!』も、同様に、安易な褒め言葉で済ませているイメージを与えるので多用は避けたいところ。例えば、服や持ち物であれば『鮮やかなお色ですね』『とても高級感のある素材で○○さんにお似合いです』など、具体的な言葉でほめることで、本心からほめていることが伝わります」(諏内さん・以下同)
年上の人に「かわいい」はタブー?
友人に使う「かわいい~!」のテンションで年上の人に「かわいい」を使うのはNG。
「『かわいい』はほめ言葉ではありますが、年上の人に使うのは時としてNG。『かわいい』と伝えたいときは、『失礼ながら、かわいらしいと思ってしまいました』など、失礼とわかっているという思いをプラスしてみるといいでしょう」
「お若いですね」も、ちょっと待った!
女性なら言われて嬉しい「お若いですね」のひと言。でもこの言葉も、“前提”があってこそ使ってOKな言葉だそうです。
「それは『年齢を知っている』という前提。実年齢を知らない人からの『お若いですね』は、『私をいくつだと思って言ってるの?』と、複雑な気持ちにさせてしまうでしょう」
スキルをどんどんほめて、少しずつほめ上手へ
一方、どんどんほめるべきは「スキル」だそうです。
「『仕事が早くて尊敬します』『運動神経抜群ですね』『私もこんな文章が書ければ、と羨ましくなります』など。ほめることが苦手な人も、相手を好意的な目で見る癖をつければ、ほめ要素を次々と発見できるものです」
◆教えてくれたのは:マナースクール ライビウム代表・諏内えみさん
皇室を始めとするVIPのアテンダント指導、企業トップのトレーニングなどを経て、「マナースクール ライビウム」を設立。近年は「食べ方」「話し方」「気遣い」など、マナー以前の「育ち」や「品」を上げる独自の指導で、“結果を出すスクール”として人気。映画・ドラマでの女優のエレガント所作指導、男優のスマート所作指導身のほか、自身もテレビ・ラジオなどで活躍。著書は『「育ちがいい人」だけが知っていること』(ダイヤモンド社)など多数。https://www.livium.co.jp/profile/