
暮らしのプロが実際に使ってみて「これ買ってよかった!」と実感した便利グッズと、暮らしに役立つテクニックを教えてもらうこの企画。今回は、“科学する料理研究家“、キッチンまわり評論家としても活躍する、さわけんさんが、今まであるようでなかった特徴を持つ「四角いフライパン」について教えてくれました。
「立つ」から収納に便利!
コロナ禍で在宅時間が増えたことで自炊する人が増え、料理動画などがSNSに投稿されていますが、それに比例するように便利な調理グッズについてのニーズも高まっています。

今回さわけさんが紹介してくれたのは“四角いフライパン”。これだけ聞くと、「卵焼き器ってこと?」と思った人も多いかと思いますが、少し違います。こちらのフライパンは、キッチン周りのものを多く取り扱うドウシシャのブランド「sutto(スット)」の『四角いフライパン』です。
サイズは16、18、20cmの3サイズ展開で、「16」はフライパン本体のサイズが17cm×17cm×8cm、容量は1.8L、「20」だと本体は21cm×21cm×6cmで容量は2.2L。さわけんさんが使っているのは「18」で、19cm×19cm×6cm、容量は1.8Lです。

「“四角いフライパン”というのは以前からあったのですが、このフライパンのいいところは『立つ』ことと『角に柄がついている』ところです。
まず、『立つ』というのは収納にとても便利。丸いフライパンも立てて収納している人もいると思いますが、その場合はフライパンを納めるホルダーなど、何かしら必要で、その“何か“に場所を取られてしまいます。しかしこのフライパンは四角くいためしっかり自立します。自立するので引き出しの中だけではなく、ガスコンロの横などにでも立てておけます」(さわけんさん・以下同)
柄が角にあることで使いやすさが飛躍的にアップ
こちらのフライパンは、柄のついている位置が他とは違っています。

「一般的なフライパンは辺の中央に柄がありますが、このフライパンはわざわざ角に柄がついています。これが画期的で、四角い形のフライパンの柄が角にくることで、使い勝手は飛躍的に伸びます。
もともと四角いフライパンは角が注ぎ口になるので丸いフライパンより液体を注ぎやすいのですが、角に柄があることでさらに手の動きに無理がなく、注ぎやすい作りになっています。これによりラーメンなどを作ったときにお玉を使わずに上手に流し入れることができます。洗い物を減らしたい人にぴったりですね。
コンパクトでほどよく深さがあるので、レトルトパックなどの湯煎もお湯が少なくて済みます」
コンパクトに見えて容量たっぷりだから汁物にも重宝!
自立し、省スペースで収納できるので、1~2人前の料理用かと思いきや、意外にもたっぷり3~4人の家族分の料理も作れるそうです。

「このフライパンは18cm角で1.8Lと、意外とたっぷりの容量なので、家族の料理を作るのにも対応できます。例えば、汁物4人前でも容量的に余裕があるので、具だくさんの豚汁などにも使えます。それから、なすの煮物はなすが整列しやすくて、煮汁が少なめでもいい感じに煮えますし、肉じゃがなど汁の少ない煮物や蒸し料理も、ぴったりサイズのフタがついているのでしっかり火が通ります」
四角いので、もちろん卵焼き用のフライパンの機能も兼ね備えています。
「卵料理にも使えます。四角いので、丸いフライパンで作るのと違って、錦糸卵がそろって同じ長さに作れるのはきもちいいですね。大きな卵焼きを作ることもでき、う巻きなどもできます」
見た目もおしゃれで、“万能“ではないもののあると活躍度は高め
用途の多様さから「フライパンというより鍋」という感覚だとさわけんさんは言います。
「コーティングは、さほど強くはないですが、私の場合は焼き物よりも汁物などに使うことが多いので、そこまで気になりませんでした。それより便利さが勝つので、もしダメになっても買い替えたいと思わせるフライパンですね。これ1つでなんでもいけるというわけではありませんが、あれば相当便利。
使っていると、便利さゆえに、フライパンというよりも鍋という感覚です。見た目もスタイリッシュで出しておいてもインテリアになじむと思います」
柄を取り外しできるタイプの新製品も発売になったばかり。進化したフライパンに注目!
◆教えてくれたのは:科学する料理研究家、キッチンまわり評論家・さわけんさん

科学的に料理を考えて、狙った通りの料理をつくるレシピの達人。モノ比較雑誌「モノクロ」や「LDK」、「家電批評」の編集者が頼る識者で調理器具・家電、食品類を日本一比較している。テレビ出演も多数。著書に『ぶり大根が15分でできてなんならお客さんにも出せる』(ダイヤモンド社)などがある。https://s-d-m.jp/talents/sawaken/