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《2025年注目の旅情報》連休は9回あり!国内で世界的なイベントや健康寿命がテーマのウェルネス旅、多彩なクルーズも

カレンダーと飛行機
2025年、3連休は9回あり!年末年始に旅の計画を(写真/イメージマート)
写真7枚

「年末年始は、2025年の旅計画をするのがおすすめです」というのは、旅行ジャーナリストの村田和子さん。そこで、2025年の休暇から、イベント情報、注目の旅トレンドを、村田さんに聞いた。

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2024年もあとわずか。慌ただしい中、来年のカレンダーをまだチェックしていないかたも多いのでは? 希望の旅をリーズナブルに手配するなら早めに動くのが大切。2025年の連休や長期休暇の傾向から、注目の旅のトレンドまで、情報満載でお届けします。

2025年は連休が9回で飛び石連休も! GWの暦はイマイチも年末年始は大型休暇

2025年の連休を確認すると、3連休は8回、4連休(GWがらみ)が1回。また週末を絡めた「平日1日を休めば4連休」となる飛び石連休も4回あります。6月と12月を除く各月に連休や飛び石連休があるので、2~3泊の旅行は行きやすい暦と言えるでしょう。気候のよい9月~11月の秋に連休が多くなるのもうれしいポイントです。

カレンダー
2025年のカレンダー(写真/イメージマート)
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他方、ゴールデンウィークは日並びが悪く、暦通りで連休となるのは5月3日(土)~5月6日(火)の4連休だけ。ゴールデンウィーク前半は1日休めば4連休ですが暦通りなら連休はなく、さらに前半と後半の間には平日が3日間あります。ゴールデンウィークは大型連休にしにくい、少々残念な日並びです。また連休が短いと国内旅行は需要が集中するので、2025年のゴールデンウィークは各種交通機関や宿の混雑も激しそうです。

対して年末年始は、2024~2025年の年末年始も大型連休ですが、2025年~2026年の年末年始も、2025年12月27日(土)~2026年1月4日(日)までの9連休となります。遠出の海外旅行へも行きやすく、国内は移動が分散されるので、ゆっくり帰省や旅をするにもよい暦です。

【2025年の連休(★は飛び石連)一覧】

1月11日(土)~1月13日(月): 成人の日を含む3連休
★2月8日(土)~2月11日(火・祝):平日の2月11日(月)を休めば4連休
2月22日(土)~2月24日(月): 天皇誕生日の振替休日を含む3連休
★3月20日(木・祝)~3月23日(日):平日3月21日(金)を休めば4連休
★4月26日(土)~4月29日(火):平日4月28日(月)を休めば4連休
5月3日(土)~5月6日(火): 憲法記念日から振替休日までの4連休(GW)
7月19日(土)~7月21日(月): 海の日を含む3連休
8月9日(土)~8月11日(月): 山の日を含む3連休
9月13日(土)~9月15日(月): 敬老の日を含む3連休
★9月20日(土)~9月23日(火):9月22日(月)を休めば4連休
10月11日(土)~10月13日(月): スポーツの日を含む3連休
11月1日(土)~11月3日(月): 文化の日を含む3連休
11月22日(土)~11月24日(月): 勤労感謝の日の振替休日を含む3連休

2025年注目のイベントは? 大阪関西万博の他、国際的なスポーツ大会も

まずは「大阪・関西万博(EXPO2025)」。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに2025年4月13日(日)から10月13日(月)までの約6か月間の開催予定です。日本で万博が開催されるのは、愛知県で開催された「愛・地球博」以来20年ぶり。ホームページには、まだ詳しい案内がなくベールに包まれていることも多いですが、今後具体的な内容も徐々にオープンになるでしょうから、チェックをしておきましょう!

■EXPO2025大阪・関西万博公式サイト https://www.expo2025.or.jp/

世界的なスポーツイベントの開催もあります。9月13日(土)から21日(日)まで、東京国立競技場では、約200の国と地域から約2000人の選手が参加する「東京2025世界陸上競技選手権大会」が開催されます。初日9月13日(土)には競歩、9月14日(日)は女子マラソン、9月15日(月)は男子マラソンのそれぞれ決勝があり、都内沿道で観戦するのもいいですね。

■東京2025世界陸上競技選手権大会(東京2025世界陸上)https://www.jaaf.or.jp/competition/detail/1927/

更に11月15日(土)から26日(水)までは、聴覚障害者による国際スポーツ大会「第25回夏季デフリンピック競技大会 東京2025」も開催されます。スタートの音や審判の声による合図を視覚的にする以外は、オリンピックと同ルール。2025年はデフリンピックが始まり100周年という節目の記念大会になります。

■第25回夏季デフリンピック競技大会 東京2025 https://deaflympics2025-games.jp/

最後に、私が注目している2025年の注目の旅トレンドを紹介します。

2025年注目の旅【1】日常の生活を改善し健康寿命を延ばす「ウェルネス旅」

旅といえば非日常を楽しむ贅沢なハレの場……というのが一般的でしたが、コロナ禍を経て、また「健康寿命」がフォーカスされる中、少し変化も出てきています。以前からリフレッシュなどは旅の大きな要素でしたが、旅の途中や直後だけではなくもっと長期的に、生活習慣をかえるきっかけを旅に求める「ウェルネス」をテーマにしたサービスが注目されています。

睡眠がテーマの宿泊プランも
睡眠がテーマの宿泊プランも
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例えば日頃の生活習慣を見直すために、食事や睡眠をテーマにした取り組みも多くなっています。「腸活」「酵素」などを取り入れ食事やプチ断食、あるいは地元の食材を使った低カロリーの食事などを提供する宿泊プランなども。客観的に自分の睡眠を測定したり、寝具にこだわり快眠ヘアプローチする宿泊プランなども登場しています。

また温泉を利用した現代版湯治や森の中のウォーキングなど、旅先の資源を生かして積極的に体へ働きかける(帰宅後も継続)ものも人気です。体だけではなく心の安定、毎日を元気にゴキゲンに過ごすためのヒントを得る学びの旅なども今後重視されそうです。

2025年注目の旅【2】世界的に大ブーム!自由気ままな「クルーズ」

コロナで大打撃を受けたクルーズですが、2023年は米国のクルーズラインズ国際協会(CLIA)調査では世界のクルーズ人口は3170万人と、コロナ前の2019年を上回る結果になっています。国内に目を向けると、にっぽん丸を運航する商船三井クルーズは、2024年12月1日にMITSUI OCEAN FUJIを就航。郵船クルーズは、新造船の飛鳥Ⅲを2025年夏にデビューを予定しています。また訪日外国人の増加を受けて、日本発着の外国船クルーズも増え、カジュアルからラグジュアリーまで、多彩な船に乗れる機会が増えています。

2024年12月1日に就航したMITSUI OCEAN FUJI(商船三井クルーズ)
2024年12月1日に就航したMITSUI OCEAN FUJI(商船三井クルーズ)
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乗船した7割がリピートするともいわれるクルーズ。日本発着クルーズに関心が高まっていますし、経験者は海外でクルーズを楽しむ動きも増えそうです。単なる移動ではなく、移動そのものが目的として楽しめること。食事もエンターテインメントも移動も、客室料金も込みのオールインクルーシブの心地よさ。ベッドに寝たまま移動ができ寄港地では身軽に観光するなど疲れ知らずの旅は、小さなお子様連れから年配のかたまで快適に過ごせ、今後ますます盛り上がりをみせそうです。

MSCベリッシマのプロムナード。まるで街のような船内
MSCベリッシマのプロムナード。まるで街のような船内
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2025年注目の旅【3】楽しむだけではなく、自らが行動し「役立つ旅」

「お金を払っているのだからやってもらって当たり前」ではなく、地球温暖化、人口減少による人手不足など顕在化する問題を前に、自分の行動が問題解決につながるのなら…と協力する意識の高まりを旅でも感じます。

例えばホテルでのリネンの交換を毎日しない取り組みに賛同したり(家で毎日シーツ洗いませんし)、アメニティを持参してゴミの削減に協力したり。せっかくの旅ですから、我慢まではしないけれど、できることは受け入れる協力するスタイルが広がっています。

楽しんだあとは、ゴミを拾い地球へ恩返し(沖縄エシカルトラベル取材)
楽しんだあとは、ゴミを拾い地球へ恩返し(沖縄エシカルトラベル取材)
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今後は一歩すすんで、もう少し社会や自然のためになにかをする、あるいは自分のスキルや労力を活かし地域に貢献をしながら滞在するような旅スタイルが増えるのではないかと思います。モチベーションは、人とのつながりだったり、理想のライフスタイルだったり、得られる対価だったり人それぞれですが、よりよい社会と自分のモチベーションのベクトルを合わせる…そんな旅のサービスやスタイルが今後できそうな兆しを感じます。

いかがでしたか? 2025年も多くのかた、地域、社会が、旅を通じて元気になりますように情報をお届けして参ります。素敵な旅を計画してみてくださいね。

◆教えてくれたのは:旅行ジャーナリスト・村田和子さん

村田和子さん
旅行ジャーナリスト・村田和子さん
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旅行ジャーナリスト。「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、旅の魅力を媒体で発信。宿のアドバイザー・講演なども行う。子どもと47都道府県を踏破した経験から「旅育メソッド(R)」を提唱、著書に「旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ(日本実業出版社・2018)」。現在は50歳を迎え、子どもも大学生となり、人生100年時代を楽しむ旅を研究中。資格に総合旅行業務取扱管理者、1級販売士、クルーズアドバイザーなど。2016年より7年間、NHKラジオ『Nらじ』月一レギュラーを務めた。トラベルナレッジ代表(https://www.travel-k.com/)。旅ブログも行っている(http://www.murata-kazuko.com/)

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