
まばゆいフラッシュの前で顔をゆがめ、謝罪と「答え合わせをしたい」という言葉を繰り返す国分太一(51才)の姿からは、元アイドルのオーラが消えていた。自身のハラスメントによってすべてを失った男の約5か月の葛藤と、それでも寄り添う元メンバーとの絆を詳報する。【全3回の第1回】
疲弊し切った生気のない表情から、活動休止前のはつらつとした印象は消え失せていた。11月上旬、国分太一の姿は都内のホテルにあった。目撃者によると人目をはばかるように彼が急ぎ足で向かったのは、周囲にラブホテルが点在する近くのコンビニエンスストア。数日分とみられる大量の食料を買い込んだ国分は来た道をまっすぐ戻り、そのままホテルから出てくることはなかったという──。
日本テレビが複数のコンプライアンス違反があったとして、国分の『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)からの降板を発表したのは6月20日。即日、無期限の活動休止を発表した国分は表舞台から姿を消し、その後、5か月以上にわたって人目を忍ぶ潜伏生活を送った。
「家族と一緒にいると迷惑をかけると、5億円とも報じられた都内の豪邸を出て、ホテルや別宅を転々としていたそうです。ホテルといっても格安のビジネスホテルで、周囲にラブホテルなどがあるようなエリアでも国分さんが歩いている姿が目撃されていました。それまでの平穏な生活は一変し、身動きが取れなくなった国分さんは“孤立”と“絶望”に苛まれながら懊悩する日々を送っていたといいます」(芸能関係者)
相次ぐ番組降板や打ち切りのダメージもさることながら、国分にとって痛恨だったのは無関係の家族を巻き込んでしまったことだ。
「国分さんには2015年に結婚した元TBS局員の妻と、2人の小学生のお子さんがいますが、ご家族も世間の目から逃れるために自宅を離れざるを得なくなってしまった。国分さんは会見で『妻と子供には、ただただ申し訳ない気持ちでいっぱいです』と涙ながらに話していました」(前出・芸能関係者)

一方、潜伏生活の中で限られた人脈を通じ、現状打破の道を探っていたという。
「日テレ側とは没交渉だったようで、国分さんを救いたいという強い思いを持つ人が、“人権救済”という道を指南したといわれています。弁護士の人選もその人の助言だとみられます」(前出・芸能関係者)
11月26日、国分は長い沈黙を破り、弁護士をともなって都内で記者会見を行った。彼が公の場に姿を現すのは、6月11日に都内で行われた「SAVE THE FARMS by YANMAR」の事業説明会以来、168日ぶりのことである。スーツ姿に黒いネクタイを締め、緊張した面持ちで頭を下げた国分が真っ先に口にしたのは、自身のハラスメント行為による被害者への謝罪の言葉だった。
「まず最初に、自らとった行動により傷つけてしまった当事者のかたに、直接ではなく、このような形になり大変恐縮ではありますが、心からおわびの気持ちをお伝えさせてください。本当に申し訳ございませんでした」
憔悴した面持ちでこうべを垂れる国分。不可解なのは、彼には自分が誰に向けて謝っているのかを理解できていないことだ。国分の番組降板が発表された後、会見を行った日本テレビの福田博之社長は降板理由を「コンプライアンス違反があった」とだけ説明し、それ以上の詳細については言及を避けた。
「当初、日テレ側は関係者の『プライバシーの保護』を理由にコンプライアンス違反の詳細を公にせず、福田社長は『国分氏個人の問題』であり『刑事告訴をするような事案ではない』と話すにとどめました。ところが、一部スポーツ紙がスタッフへの高圧的な言動などのパワハラやセクハラがあったと報じたことで騒動は拡大。ネット上では中居正広さんとフジテレビの問題と比較する声も散見されました」(前出・芸能関係者)
(第2回へ続く)
※女性セブン2025年12月18日号