医師が指南“健康診断・人間ドックの受け方”「できるだけ同じ医療機関で受診して年単位の変化を把握」「結果はその後の行動につなげることが大事」【自分の体と誠実に向き合う機会に】

「とりあえず受けておけば安心」「病気は早期発見に越したことはない」──そんな感覚で、健康診断や人間ドックを漫然と受けていないだろうか。だが検査にはメリットだけでなくデメリットもあり、受けたからといって安心とはいえない。日々医療と向き合う医師たちに、最新事情を聞いた。検診を受けるなら、どんな医療機関を選べばいいのか──。【全3回の第3回。第1回から読む】
できるだけ同じ医療機関で受診する
健康診断や人間ドックを受ける際は、「何を受けるか」だけでなく、「どこで受けるか」も重要だ。アットホーム表参道クリニック副院長の宮尾益理子さんがアドバイスする。
「いろんな検査を行っている健診センターなら、1か所で検査を完結できるので便利ですが、かかりつけのクリニックがあるなら、そこで個別に受けることをおすすめします。治療を受けたい病院の健診もいいです。そして、同じ医療機関で継続して診察してもらうことで、年単位での変化から体の状態を把握することができます。できるだけ同じ医療機関で受けてください」
日本橋人形町消化器・内視鏡クリニック院長の石岡充彬さんは“賢い使い分け”を提案する。
「年齢や体質、家族歴などによって、選ぶべき検査は変わります。よくわからないという人は、最初は総合病院や大きな健診センターで、一通りのメニューがセットになった『フルコース』を受けるのも手です。
網羅的に検査をして状態を把握することで、自分のリスクを洗い出すことができます。一度体の状態がわかれば、必要な検査を個別に選び、専門性の高い医療機関を使い分けるといいでしょう」
結果は過度に受け取らない
実際に検査を受ける際に意識しておきたいのは、過度に構えすぎないこと。医師の大脇幸志郎さんが言う。
「リラックスして検査を受けて、異常が見つかったら病院に相談しようというくらいのスタンスがいい。検査はあくまで体の状態を知るためのものだと捉え、過剰に不安を抱えないことです」
つい数値に一喜一憂しがちだが、常磐病院の乳腺外科医・尾崎章彦さんはその後の行動につなげることが大事だと指摘する。
「『健康診断』は、生活習慣病のリスクを把握し、将来の病気を防ぐための基本的な検査です。正常でも安心するだけではなく、結果を通じて今後の健康をどう維持するのかを考えるようにしてください」(尾崎さん・以下同)

尾崎さんは医師に伝える内容も意識して、と話す。
「気になる症状はきちんと伝えて、家族歴も共有してください。問診票も正確に記入しないと、検査の意味が薄れてしまいます。
前年の結果や体調の変化、気になっていることなどをしっかり伝えると、結果をもとに医師からより具体的なアドバイスを受けられるでしょう」
単に“受けるだけ”で終わらせず、自分の体のリスクを正しく理解し、誠実に向き合う機会として活用していこう。
※女性セブン2026年5月21・28日号