社会

《実録事件簿》殺害された美人義母 最後に接触した”婿”はすでに死亡、自殺の名所で身を投げたか 

河原
橋の落差は90mだった ※写真はイメージ(写真/Photo AC)
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古今東西、家族関係の悩みはなくならず、とりわけ嫁姑問題は時代が変わってもなお永遠だ。実際の事件を紐解くと、深い憎しみが、一線を越えてしまう悲劇が明らかに──。

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まだ寒い初春の信州で不可解な事件が起きたのは、2008年3月の早朝のこと。長野県軽井沢町で、「橋に不審な乗用車が止まっている」という通報があった。警察官が駆けつけると、約90m下の河原に血を流してうつぶせに倒れている男の遺体が発見された。

「この橋は自殺の名所として知られ、高さ2mほどの有刺鉄線付きの柵が張り巡らされていました。車の屋根に足跡が残っていたことから、橋に止めた車の屋根から身を投げたものと思われます」(地元紙関係者・以下同)

死亡したのは同県に住む会社員の西田肇(仮名・30才)。身元は持っていた免許証からすぐ判明したが、事件は思わぬ展開を迎える。

警察から連絡を受けた西田の妻は動揺し、県内に暮らす実母に何度も電話をかけた。だが、一向につながらない―

妻は胸騒ぎを覚え、母の勤務先の上司に様子を見に行ってほしいとお願いした。午前10時頃、上司が自宅を訪ねると、母であるパート従業員の川村千恵子さん(仮名・57才)の遺体が発見されたのだ。

「司法解剖の結果、死因は手で首を絞められたことによる窒息死と判明。遺体が発見された室内には、荒らされた形跡が一切なかったことから、警察は物取りの犯行ではなく、顔見知りの犯行とみて捜査を進めました」

西田と川村さんは、義母と婿であると同時に、同じ会社に勤務し、日常的に顔を合わせる同僚でもあった。わずか数時間のあいだに起きた2人の急死に、周囲は大きな衝撃を受けた。

事件当時、近所の主婦はメディアに対して、川村さんの印象をこう証言している。

「旦那さんとは離婚していて、きれいで皆の憧れの的だった」

別の近隣住民もこう話している。

「還暦が近いと思えない若々しさで美人でした。性格も穏やかで、人に恨まれるようなトラブルなど考えられないのですが…」

川村さんが亡くなった民家は、川村さんの母親の家。事件当時、その母親が入院したことから、入れ替わりで川村さんが暮らしていた。事件の直前、その家で奇妙な異変が目撃されている。

「川村さんは家にいるとき、玄関の外灯はつけなかったそうです。しかし、事件前夜から翌朝にかけて、彼女の軽自動車が駐車場に止まっているのに外灯はつけっぱなしでした。そのとき、すでに亡くなっていたとされます」

捜査が進むと西田がコンビニエンスストアで購入した食料品が現場から見つかったり、彼の車が現場近くから高速道路を利用しているなどの事実が確認された。警察は身を投げて死亡した西田こそが川村さん宅を訪ね、最後に“接触”した人物であると断定したのだ。

「同じ職場に勤めていたことから、非常に親しい関係にあったと推測する関係者もいたそうです」

2人の関係も殺害の動機も闇の中に―妻は捜査の成り行きをどんな思いで見守っていたのだろうか。同年7月29日、長野県警は被疑者死亡のまま、西田を殺人容疑で書類送検した。

※年齢は事件当時。

※女性セブン2026年6月25日号