たくさん服を吊り下げたり、たたんでしまっていくうちにどこに何があるのかわからなくなったり…クローゼットの片付けは、どこから手を付けていいかわからない、なんて迷いがち。
整理収納アドバイザーの中山真由美さんによると、クローゼットに置く収納ケースのしまい方の方程式を理解していれば、片付けも整理もラクチンになってスッキリするといいます。その方法を教えてもらいました。
* * *
こまごましているから、ごちゃつく収納ケース
トップスやTシャツ、インナー、下着や靴下など、こまごまとしたものをまとめる収納ケース。ごちゃごちゃしてしまって、どこに何があるのかわからなくなる…と迷子になってしまうことはありませんか?
まずは収納ケースの中に入れるものを、分類しましょう。種類ごとに、たたみ方やしまい方を守れば収納ケースの中がスッキリして、あとで整理もしやすくなりますよ。
収納ケースの片付けレシピ
収納ケースはしまい方が重要。要点を守れば、見違えるほどきれいに収納できます。
◆収納ケースの中の物を仕分ける
まずはトップス、Tシャツ、インナー、下着、靴下などそれぞれ種類ごとに分けていきます。服をたくさん出して整理するときは、小さめのレジャーシートなどを広げ、片付ける量を決めてから行うのがおすすめ。
一度にすべてやろうとすると、他のものと混じってしまってメリハリがつかない、時間内に終わらず片付ける前より散らかってしまう、という経験がある人も多いはず。そこで、100円ショップなどで売っているレジャーシートを広げて、ここに出したものを片付けよう、と目印をつけるとわかりやすく、ゴールが目に見えるので作業に取り掛かりやすくなります。
◆トップス類の収納術
トップスやTシャツは、衣装ケースの幅に合わせて2列に並べられるように丸めてたたみ、平置きではなく立てて収納すると使いやすくなります。縦にすると倒れてしまう、というときは、ブックスタンドを活用すればOK。
収納するときに気をつけてほしいことは、服を丸めてたたんだときに、丸い面が上になるようにすること。裾が上になっていると、服が2枚あるように見えてしまうことがあるんです。スッキリと使いやすく、取り出しやすくするためには、裾は下にくるように収納してくださいね。
◆インナーや下着、靴下類の収納術
インナーや下着などこまごましたものは、100円ショップなどのカゴを利用して、種類ごとに分けて収納。カゴはミリ間隔で仕切りが稼働できて変えられるものをセレクトすると、使い勝手がいいです。
整理をするときのテクニックは?
工夫をすれば、収納アイテムを使わなくても使いやすくしまうことができます。
◆使用頻度順に手前からしまうのが◎
収納ケースを整理するときに気をつけてほしいのは、使用頻度順に手前からしまうことです。
服を洗濯して、収納するときに手前から置いていくと、奥にある服はあまり着ていないことに気づきますよね? これが小さな片付けのサインです。ルール付けして、たまに不要なものを見直せば、収納ケースが確実にスッキリしますし、もう着ない服に気づいて手放すきっかけになります。
◆アイテムなしでも工夫次第でスッキリ!
片付けにあまりお金をかけたくない場合は、種類ごとに向きを変えるのがよいでしょう。
トップスまでは縦、インナーからは横、などと変えてみると、視覚で境界線を認識できるので、スッキリと使いやすくなる。
NGなのは、服を積むこと。下にあるものを使わなくなってしまったり、同じようなものをまた買ってしまったりして、物を増やす原因に。収納ケースの高さに合わせてはいっているものがすべて見えるように収納することで、ごちゃつきを防ぐことができる!
収納ケースの片付けは、一段ずつでいい
収納ケースの片付けは、一度に整理するのは大変なので、少しずつ時間を作って、今日は一段だけ、というスケジュールでもかまいません。
100%を目指したくなる気持ちもわかりますが、少しずつの片付けの成功を、積み上げていきましょう。いきなり全部やろうとすると、疲れてしまいますから。少しずつ片付けていくうちに、必ず大きな成果を得られます。
教えてくれたのは:整理収納アドバイザー・中山真由美さん
なかやま・まゆみ。整理収納アドバイザー、お部屋と心のカウンセラー。個人宅や法人の整理収納サービス事業を立ち上げ、これまでに2000件以上の片付けのお悩みを解決。片付け業界の先駆者として、講師活動、監修など幅広く精力的に活動し、テレビやラジオにも出演。雑誌には12年間毎月欠かすことなく取り上げられ、これまでに出版した書籍は9冊にのぼる。2020年からは、自身の働き方の見直しと片付け業界の活性化を図るために、個人での活動をスタートしている。中山真由美さんのオフィシャルブログ
構成/イワイユウ
●なぜ50代からやるべき?片付けが苦手な人にこそ教えたい片付けのコツ