パンツやブラにぜい肉が乗ったり、後ろ姿が華奢ではなくなってきたなど、締まりのない体形になっていませんか? 1万2000人以上を指導してきた骨盤矯正パーソナルトレーナーのNaokoさんによれば、股関節を伸ばしたり回したりするだけで、気になるところの引き締めができるそう。Naokoさんが上梓した『寝たままペタ腹!股関節ほぐし』(主婦の友社)で紹介している、お腹と背中を引き締める方法を教えてもらいました。
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股関節は痩せる体作りの要である理由
Naokoさんは、股関節は全身の関節や筋肉とつながっていて、しっかり動かしてほぐすことが痩せる体に直結すると話しています。
「人の筋肉の8~9割は骨格を支えるインナーマッスルです。ところが、股関節が硬い人はこれらがほぼ使えていません。インナーマッスルは体のメリハリを形作るアウターマッスルと連動しており、使うことでスタイルアップをサポートします」
たとえば、股関節につながる腸腰筋が働くとお腹を引き下げ、お尻のインナーマッスルが働くと、ヒップアップや内ももが引き締まるといった効果が表れるそう。
「大きな筋肉はエネルギーをたくさん消費します。股関節のインナーマッスルは下半身の大きな筋肉ともつながっているので、股関節をほぐし、怠けすぎて弱くなっていた筋肉が働くと痩せやすい体になるのです」
つまり、股関節を躍動させることが、メリハリのある体作りの第一歩となっているそうです。
お腹のたるみは寝ながら腹筋をきたえて撃退!
Naokoさんによれば、股関節を動かすことで気になるパーツの部分痩せも叶うそうです。特に上半身についたぜい肉は体が大きく見えたり、老けて見えたりする原因に。そこでまずは、「お腹やせ」の体操をやってみましょう。寝ながらできるので、腰やひざが痛い人でも行えます。
脇腹の肉をなくす「お腹やせの体操」
「日常動作ではほとんど使う機会のない脇腹には、脂肪がどんどんたまりがちです。でも、苦しい腹筋運動は続けるのが難しいもの。この体操ならば、脇肉をつぶす動作だけでなく、横寝によって骨盤を床と垂直に保とうとする力や、壁を脚裏で押す力によって、脇腹の筋肉、股関節や腹部のインナーマッスルが働いてくれます」(Naokoさん・以下同)
【1】横寝の姿勢で両脚をまっすぐ伸ばし、足裏を壁に強く押しつける
「体の左側を下にして横になり、左腕は頭上に伸ばして頭を乗せます。右手は体に添えてください。両脚を伸ばして腰幅に開いたら、壁に足裏をつけて強く押します」
【2】脇腹をつぶすように上半身を上げる
「息を吐きながら、右の脇腹をつぶすように上半身をゆっくりと上げ、吸いながら床に下ろします。反対側も同様に行いましょう。上半身を上げ下げするときに、頭の位置がずれてしまうと首を痛める原因になるので、まっすぐに保ってください。左右ともに5~10回やってみましょう」
「お腹やせの体操」のポイントは?
この動きのポイントは、骨盤を床と垂直に保つことだとNaokoさんは話します。
「前後に倒れやすい骨盤を支えようと、勝手にお腹周りの筋肉が働いてくれます。ただ横寝姿勢になるだけでは、引き締め力はダウンします」
体がグラグラと揺れてしまう人は、胸の前に上の手をついて指でサポートしてもOK。ただし、骨盤と床は垂直に保ち、頭の位置がずれないように注意しましょう。