人生に必要なのは「お金」と「健康」
「88年生きてきて、実感していることの1つ」だと吉川さんが語るのは、「一生懸命努力さえしていれば、人生どうにかなる」ということ。そして、「幸せというものは、待っていればいいというものではありません。幸せを手にするには、それなりの準備も必要です」と続けます。
「そのためには、勉強して知恵をつけて、年齢に関係なく成長していかないといけません」
そこで最後に、歳をとることで生まれる不安を軽くするために吉川さんが必要だと考える2つのものを紹介します。
安心感を与えてくれるお金
自分に安心感を与えてくれるもの、常識や立場を取っ払って、もっとも必要なものは何か。吉川さんの答えは、ズバリ「お金」です。
「寝る場所、身につけるモノ、人間関係……。答えは、人によってさまざまでしょうけど、結局は『お金』、これは本当に大事。人生きれい事だけでは生きていけません」
働けるうちは働いて、いくばくかでもお金を貯めることが一番の基本だといいます。
「楽しい隠居生活を送るには、最低限のお金が要ります。ちょっとでも稼いで、ちょっとだけ贅沢な旅行をしたり、おいしいものを1回余分に食べたり、そういうことをさせてくれるのがお金です」
働くことは大変なことだからこそ、そのお金を使うときには、思い切り楽しいことや面白いと思うことができる、というのが吉川さんのスタンス。
「『働く』という漢字を見てみてください。『人間の、重い、力』。働く力は、人に与えられた重たい、尊い力。それを放り出すなんて、こんなもったいないこと、ないですよ」
楽しく過ごすために必要なのは元気
そして、お金を稼ぐための労働だけでなく、楽しい経験を重ねるために欠かせないものが「健康」です。
「もちろん健康を損ねている人が無理して働くのはいけません。そう考えたら、お金と同じくらい、元気でいることが大切。元気でなかったら、お金がいくらあっても安心ではいられない。何よりも、毎日が楽しく過ごせませんよね」
シンプルに「お金」と「元気」の2つにしぼって考えることが、100年、120年と生きるために大切だと吉川さんは語っています。
◆教えてくれたのは:吉川幸枝さん
よしかわ・さちえ。愛知県出身。株式会社よし川代表取締役社長。歯に衣着せぬトーク力と数々の大きな宝石を身にまとうスタイルで『¥マネーの虎』をはじめ、多くの番組に出演。メディアで人気者になり、「歩く百億円」と呼ばれるように。現在88歳ながら、骨年齢20歳、臓器年齢20代前半、血管年齢子ども、髪ふさふさ、虫歯なしの体で現役社長として活躍している。https://yoshikawa-sachie.co.jp/