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《動脈硬化のリスクも》1年で24kg減量したダイエット専門家が「ダイエット成功のために理解すべき」中性脂肪を解説

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《動脈硬化のリスクも》「ダイエット成功のために理解すべき」中性脂肪とは?(Ph/イメージマート)
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「ダイエットを成功させるのであれば、“中性脂肪”についてしっかり理解しておいてほしい」と語るのは、体重78kgから1年間で24kgのダイエットに成功、その後、トータルダイエットカウンセラーとして活動し現在ヘルスフードサイエンス研究家として活動中の大西ひとみさん。そこで、ダイエットにも健康維持にも重要な「中性脂肪」について、またその付き合い方について、大西さんに教えてもらいます。

24㎏減量に成功した大西ひとみさん
24kg減量に成功した大西ひとみさん
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中性脂肪は体にとって大切!“増えすぎ”がダメ

皆さんは「中性脂肪」と聞くと、「体に良くない脂肪で、内臓脂肪や皮下脂肪とは別の体脂肪の種類の1つだ」と理解してはいないでしょうか?

そもそも中性脂肪とは、体脂肪の大部分を占める物で、肉や魚、食用油などの食品中に含まれている脂質のことを指します。私たちの体の中では血液中に存在していて、重要なエネルギー源になっています。

そして、エネルギーとして使われずに余った中性脂肪は、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられます。また、体内の中性脂肪が少なくなると体が疲れやすくなったり、老化しやすくなったりします。要するに、「適度な中性脂肪は体にとって大切な要素で、“増えすぎ”が良くない」ということをしっかり理解しましょう。

中性脂肪は食品中の糖質によって増える?

では、中性脂肪が増えすぎないようにするためにはどうしたらいいのでしょうか?

「中性脂肪が増えています」「中性脂肪を減らす努力をしましょう」などと、医療機関などで指摘された場合、肉や魚、食用油に中性脂肪が含まれているからといって脂質を多く含む食品や食材を控えるかたがいます。ですが、今回私が伝えたいのは、「中性脂肪は、脂質よりも糖質をとり過ぎている人の方が増えるリスクが高い」ということです。

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糖質をとり過ぎている人の方が増えるリスクが高い(Ph/イメージマート)
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その理由は、「インスリン」と深い関係にあります。私たちは、食事をして血液中に糖が取り込まれると、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されます。その結果、肝臓、脂肪組織などの細胞に糖が取り込まれることで血糖値は下がっていきます。

しかし、多くの糖を摂取した場合、血糖値の上昇を抑えるためにインスリンは過剰に分泌されます。インスリンは脂肪合成を高める作用を持っていることから、糖を肝臓で中性脂肪に合成し、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄積させてしまうのです。

アルコールも中性脂肪を生成しやすくなる

アルコールも中性脂肪を増やしてしまいます。アルコール自体が中性脂肪に変わるわけではないですが、アルコールが体に入ると、アルコール自体は肝臓で代謝されます。食事中に他の食べ物とアルコールが体内に入ると、肝臓は体にとって毒性と認識されるアルコールを先に代謝しようとするため、代謝されない食べ物が中性脂肪として血液中を漂い続けてしまうのです。

中性脂肪を減らすには?

中性脂肪が増えてしまった場合でも、それを減らす方法もあります。

有酸素運動などで体を動かすことで、脂肪はエネルギーとして使われるので、中性脂肪を減らすことができます。摂取カロリーを減らすことも有効です。

先に述べたように、血液中の中性脂肪が過剰になることが原因で、内臓脂肪、皮下脂肪がついてしまうわけですから、中性脂肪を減らすことはダイエットとある意味深い関係にあるとも言えます。

ダイエットにも直結する内臓脂肪と皮下脂肪とは?

中性脂肪を正しく知るために、内臓脂肪と皮下脂肪についてもあわせて理解しておきましょう。

内臓脂肪は内臓の周りについている脂肪です。主に腹筋の内側、小腸など臓器の周囲についているので、皮下脂肪のように指ではつかめません。

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内臓脂肪は内臓の周りについている脂肪(Ph/イメージマート)
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内臓脂肪は年齢を重ねるごとに増えていき、メタボリックシンドロームなどの病気の原因になりやすいだけではなく、炎症を起こす物質を体内にばら撒いてしまい血糖値のコントロールが難しくなる症状を起こすこともあります。ですが、分解されやすい脂肪なので、運動や食事制限をすると、皮下脂肪より先に内臓脂肪が使われていきます。

一方、皮下脂肪は外側につく脂肪で、体温を維持するための役割を果たしています。年齢に関係なくつき、なかなか分解されにくく体全体につきますが、一定量は必ず必要な脂肪でもあります。

つまり、皆さんが気にしがちな皮下脂肪は、内臓脂肪が落ちないと落ちません。そして、内臓脂肪は見た目で落ちたことを感じにくいのです。見た目で脂肪が減ったなと自分自身で感じるときは、皮下脂肪まで減っているときです。

先に落ちた内臓脂肪につきやすい中性脂肪は、皮下脂肪が減っていると感じられるときには減っている可能性が高いと考えられます。