健康・医療

内臓脂肪が増えることの病気リスク 医師が教える対策のカギは「血糖値の安定」、食事の3つのコツとは?

血糖値を安定させるコツ

血糖値の急上昇を抑えるための食事のコツは3つある。

まずは、野菜や汁物から食べ、たんぱく質が摂れる肉や魚、最後に炭水化物という順番で食べる「ベジファースト」。

カラフルなサラダ
血糖値の急上昇を防ぐにはベジファーストが有効(Ph/photoAC)
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「野菜に含まれている食物繊維は、胃腸内をゆっくり移動するので、糖の消化や吸収のスピードを遅らせ、血糖値の急激な情報を抑えてくれる働きがあります」

きのこや海藻も食物繊維が豊富なので、最初に食べてよい食材だ。

次に「よく噛むこと」も重要だ。食後血糖値が上がりにくくなることに加えて、脳が活発に働くようになり、満腹中枢を刺激するホルモンなどの量が増え、満腹感を覚えやすくなる効果も期待できる。

「よくいわれるのは1口30回噛みましょうというものだと思います。ですが、数えながら食べるのも味気ないですし、ハードルが高く、続かない可能性があります。数は数えなくていいので、飲み込む前にプラスしてなん噛みか回数を増やしてみてはいかがでしょうか」

高GI食品に注意

3つめは「高GI食品」に気をつけることだ。

GI値とは、食後血糖値の上昇度を示す指標のことです。オーストラリアのシドニー大学による定義では、GI値が70以上の食品が「高GI値食品」、56〜69の食品が「中GI値食品」、55以下の食品が「中GI値食品」とされている。

野菜の中でもGI値が高いといわれているのは、じゃがいもやかぼちゃ、とうもろこし、すいかやメロンだ。

また、米や小麦で作ったせんべいやクッキーもGI値が高い。一方で、高カカオチョコレートは、カカオのパーセンテージが高いものほどGI値は低くなる傾向にある。

高カカオチョコレート
食後血糖値が上昇しづらい、低GI食品もとりすぎはNG(Ph/photoAC)
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「ただ、注意しておいてほしいのが、低GI値食品と言われているものであれば、どれだけ食べてもいいというわけではありません。あくまで、血糖値が上がりにくいというだけなので、低GI値食品のものであっても大量に食べることは避けたほうがいいでしょう」

◆教えてくれたのは:医師・齋藤真理子さん
さいとう・まりこ。医療法人社団山本メディカルセンター理事長。医学博士、日本整形外科学科専門医。分子栄養学認定医。昭和大学医学部大学院卒業。2010年に山本メディカルセンターに入職し、皮膚科・形成外科を立ち上げる。その後、2016年に山本メディカルセンター2代目院長に就任する。テレビに多数出演するほか、分子栄養学の観点からカフェレストランのメニューの考案も行う。https://www.tansanmagic-jp.com/adviser/marikosaito.html

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