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《続々開業》満足度高め!気軽に楽しめる大注目の“新ライフスタイルホテル”を旅行ジャーナリストが紹介 

メルキュール東京羽田エアポート。フランス・パリを拠点とするアコーが手掛けるとあって、アートな空間が広がる
メルキュール東京羽田エアポート。フランス・パリを拠点とするアコーが手掛けるとあって、アートな空間が広がる
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ホテルの開業ラッシュの東京。そんな中で、旅行ジャーナリストの村田和子さんが「女性におすすめで期待以上の滞在ができる」と太鼓判を押す、新規開業のライフスタイルホテルに注目。宿泊はもちろん、手軽にホテルの世界観を感じられる過ごし方も紹介します。

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全国でホテルの開業が続きますが、海外富裕層向けのラグジュアリーホテルも多く、コロナ後で宿泊費が高騰する中、手が出ないと感じることも増えました。

そこで今回は、東京に新規開業した中から、女性におすすめで期待以上の満足度があるライフスタイルホテルを2つ紹介します。地域とつながるアートな空間は、泊まるのはもちろん、食事をしたり、ワーケーションで利用したり、手軽にホテルの世界観を感じることもできますよ。(※宿泊料金は執筆時のもの。記載料金の他、東京都は宿泊税がかかります)

シンガポール発「lyf銀座東京」。「つながる」をテーマに最上級の日常を過ごす

「lyf(ライフ)」は、世界40か国でホテルやサービスアパートメントを展開するシンガポール発祥の「アスコット」が手掛けるソーシャル&ライフスタイルホテル。福岡・天神に続き、日本で2軒目となる「lyf銀座東京」は、2023年11月にオープンしました。

羽田空港からはホテル最寄り駅まで1本。東京駅も徒歩圏内とアクセスがよく、ホテルを拠点に銀座の街を散策する人も多い(lyf銀座東京)
羽田空港からはホテル最寄り駅まで1本。東京駅も徒歩圏内とアクセスがよく、ホテルを拠点に銀座の街を散策する人も多い(lyf銀座東京)
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館内は日本人アーティストたちが、ホテルのある銀座界隈やホテルのコンセプトである「A New Way to Belong(新しいコミュニティの形)」をテーマに、集う多様な人々を描いたアートであふれています。

フロント階のエレベーターホール。案内板の下に置かれた旅行鞄のようなチェストには、アメニティーが入っている(lyf銀座東京)
フロント階のエレベーターホール。案内板の下に置かれた旅行鞄のようなチェストには、アメニティーが入っている(lyf銀座東京)
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フロントのある2階にはコワーキングラウンジ「CONNECT(コネクト)」があり、宿泊者はデパ地下やテイクアウトした料理を持ち込んだり、併設のソーシャルキッチンで調理して食するのもOK! 旅行者同士が情報交換をし、会話を楽しむ場面も多いといいます。

コワーキングラウンジ「CONNECT(コネクト)」。気分や用途にあわせて選べるスペースが多彩(lyf銀座東京)
コワーキングラウンジ「CONNECT(コネクト)」。気分や用途にあわせて選べるスペースが多彩(lyf銀座東京)
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ソーシャルキッチン「BOND(ホンド)」には、一通りの家電や食器類が揃う。本格的な調理を始める人もいるとか(lyf銀座東京)
ソーシャルキッチン「BOND(ホンド)」には、一通りの家電や食器類が揃う。本格的な調理を始める人もいるとか(lyf銀座東京)
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ランドリールーム「WASH & HANG(ウォッシュ&ハング)」。奥にあるアートは中銀カプセルタワーがモチーフで感動!(lyf銀座東京)
ランドリールーム「WASH & HANG(ウォッシュ&ハング)」。奥にあるアートは中銀カプセルタワーがモチーフで感動!(lyf銀座東京)
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スタンダードの客室は、1名ないしは2名滞在で、広さは12~13平米が中心(一部3名利用ができる25平米と広めの客室も)。決して広くはありませんが、壁紙には銀座の街をモチーフにしたアートワークが楽しく、ベッド下はスーツケース置き場になっているなど機能面も工夫が満載。細部までこだわりのあるおしゃれな空間は心地よく、快適に過ごせます。

一面に銀座の街が書かれたアートな壁紙が。色使いもポップ(lyf銀座東京)
一面に銀座の街が書かれたアートな壁紙が。色使いもポップ(lyf銀座東京)
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バスタブはなくシャワーのみで、洗面シンクは部屋の一角に。黄色い浴衣が用意され海外の人には人気だとか。私はこれだけは少し気恥ずかしかった(lyf銀座東京)
バスタブはなくシャワーのみで、洗面シンクは部屋の一角に。黄色い浴衣が用意され海外の人には人気だとか。私はこれだけは少し気恥ずかしかった(lyf銀座東京)
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ソーシャル・コミュニティをコンセプトにしているホテルとあって、スタッフも親しみやすく初めて会った気がしないほど。「ただいま」と思わず言ってしまうような絶妙な距離感は、心からリラックスできます。

lyfでは、フロントをレセプションカウンター「SAY HI(セイ ハイ)」と呼ぶ。スタッフもフレンドリーで親しみやすい(lyf銀座東京)
lyfでは、フロントをレセプションカウンター「SAY HI(セイ ハイ)」と呼ぶ。スタッフもフレンドリーで親しみやすい(lyf銀座東京)
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またlyfには、人々の交流を促すさまざまなイベントを企画する専任スタッフがいて、宿泊せずとも参加できるイベントを定期的に開催。コワーキングラウンジ「CONNECT(コネクト)」は、電源やWi-Fi完備で、宿泊者でなくても、1階のカフェでドリンクやフードを購入すれば、持ち込んで利用OK。イベントに参加したり、休憩に立ち寄ったりと、気軽にlyfの世界観を体感できます。

コワーキングラウンジ「CONNECT(コネクト)」は、集中できる半個室の他、会話が弾むテーブルなども(lyf銀座東京)
コワーキングラウンジ「CONNECT(コネクト)」は、集中できる半個室の他、会話が弾むテーブルなども(lyf銀座東京)
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コワーキングラウンジ「CONNECT(コネクト)」は外来もカフェの利用可能(lyf銀座東京)
コワーキングラウンジ「CONNECT(コネクト)」は外来もカフェの利用可能(lyf銀座東京)
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■lyf銀座東京 https://www.discoverasr.com/ja/lyf/japan/lyf-ginza-tokyo
執筆時の客室単価目安:(4月平日)ルームチャージで1室1万4000円(税・サ別)~、別途東京都の宿泊税

旅の前後、東京観光にもおすすめ!フランス発「メルキュール東京羽田エアポート」

フランス・パリを拠点とするホスピタリティグループ・アコーが手掛けるホテルブランド「メルキュール」。60か国以上に展開するメルキュールは、土地の魅力を食・デザインを通じて感じ取れるのが特徴。4月1日には、アッパークラスのグランドメルキュールを含めた、23軒が全国に一斉開業するとあって、日本でも一気に目にすることが増えそうです。

フランス・パリが拠点の「メルキュール」
フランス・パリが拠点の「メルキュール」
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そんなメルキュールホテルで、私がおすすめするのが、2023年11月に開業した「メルキュール東京羽田エアポート」。羽田空港とホテル間は無料のシャトルバスが運行しているので荷物があっても楽々アクセス。旅の前後泊での利用はもちろん、実は東京の観光の拠点としてもおすすめです。最寄駅の京急空港線の「大鳥居」駅までは徒歩4分。そこから品川駅までは特急で13分なので、都内の観光にも便利です。羽田空港に到着したら、まずは重たい荷物をホテルに預けて、身軽に観光を楽しんじゃいましょう。

羽田空港からはホテル専用の無料送迎バスが運行(メルキュール東京羽田エアポート)
羽田空港からはホテル専用の無料送迎バスが運行(メルキュール東京羽田エアポート)
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日本のメルキュールホテルはリブランドしたものが多いのですが、こちらは一から設計をしており、メルキュールの世界観が忠実に再現されています。

館内に一歩はいると、吹き抜けの象徴的な空間が広がります。日本の伝統的な手工芸とメルキュールらしいカラーやスタイルが見事にコラボ。アートで上質な空間に身を投じると非日常へのスイッチが入ります。

館内へ入ると最初に出迎えるのが、アートが並ぶ吹き抜けの空間(メルキュール東京羽田エアポート)
館内へ入ると最初に出迎えるのが、アートが並ぶ吹き抜けの空間(メルキュール東京羽田エアポート)
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よく見ると、溶接ヘルメットや招き猫なども。黒電話もピンクに染まる(メルキュール東京羽田エアポート)
よく見ると、溶接ヘルメットや招き猫なども。黒電話もピンクに染まる(メルキュール東京羽田エアポート)
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フロントスタッフもインターナショナル。海外へ来た雰囲気も味わえる(メルキュール東京羽田エアポート)
フロントスタッフもインターナショナル。海外へ来た雰囲気も味わえる(メルキュール東京羽田エアポート)
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フロントのある1階には、茶室をイメージしたという天井に続く組子が美しいユニークなスタイルのバー、その奥にはレストラン「ブラッスリーサンヴォレ」があり、バーやレストランは外来の利用もOK。フランス・パリが拠点のアコーグループは、お食事がおいしいことでも評判です。

バーで、アートを楽しみながら、おしゃれにグラスを傾けてみては?(メルキュール東京羽田エアポート)
バーで、アートを楽しみながら、おしゃれにグラスを傾けてみては?(メルキュール東京羽田エアポート)
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バーの傍らには、こんな粋なスペースも(メルキュール東京羽田エアポート)
バーの傍らには、こんな粋なスペースも(メルキュール東京羽田エアポート)
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気軽に宿泊者以外も利用できるブラッスリーサンヴォレ(メルキュール東京羽田エアポート」
気軽に宿泊者以外も利用できるブラッスリーサンヴォレ(メルキュール東京羽田エアポート」
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ブラッスリーサンヴォレで気軽にフレンチを(写真はイメージ)
ブラッスリーサンヴォレで気軽にフレンチを(写真はイメージ)
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ブラッスリーサンヴォレではこだわりの朝食ビュッフェのほか、夕食はアラカルトに加えて、3月11日からはコース料理も提供。「ホテルでディナー」というと敷居が高いですが、店名にブラッスリーとあるとおり、手軽に利用できて価格も良心的。それでいながら素材を生かしたフレンチのお味は格別とあって、女子会やデートでの利用におすすめ。また訪日観光客やビジネス利用の外国人のかたも多く海外気分も味わえます。

ひとりで泊まり、贅沢な空間と食事を楽しむ「ホカンス」にも最適(メルキュール東京羽田エアポート)
ひとりで泊まり、贅沢な空間と食事を楽しむ「ホカンス」にも最適(メルキュール東京羽田エアポート)
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ホテルは、地域の歩んできた歴史に、未来を融合させる「東京エクレクティク」がテーマ。客室のコンセプトは「トラベル」とあって、窓からは離発着する飛行機の様子も見えて旅気分が高まります。室内にあるアートは、ホテルのある大田区の地場産業にちなんで、鉄板やパンチングメタルなどを利用し、描かれているモチーフは上空から見た羽田空港。細やかなところに旅のワクワク感が詰まっています。

高層階の「プリビレッジ」は、フローリングに絨毯で寛ぎ感を演出(メルキュール東京羽田エアポート)
高層階の「プリビレッジ」は、フローリングに絨毯で寛ぎ感を演出(メルキュール東京羽田エアポート)
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インダストリアルなデザインが、要所にあしらわれている(メルキュール東京羽田エアポート)
インダストリアルなデザインが、要所にあしらわれている(メルキュール東京羽田エアポート)
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宿泊した客室(プリビレッジ)からの眺め。上空は離発着する飛行機、見下ろせば京急の電車が行き交い旅気分が高まる(メルキュール東京羽田エアポート)
宿泊した客室(プリビレッジ)からの眺め。上空は離発着する飛行機、見下ろせば京急の電車が行き交い旅気分が高まる(メルキュール東京羽田エアポート)
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プリビレッジの客室の冷蔵庫。ノンアルコールドリンクは無料。温かい飲み物もワンランク上のラインナップ(メルキュール東京羽田エアポート)
プリビレッジの客室の冷蔵庫。ノンアルコールドリンクは無料。温かい飲み物もワンランク上のラインナップ(メルキュール東京羽田エアポート)
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スーペリアルームは、オレンジを差し色に明るい雰囲気(メルキュール東京羽田エアポート)
スーペリアルームは、オレンジを差し色に明るい雰囲気(メルキュール東京羽田エアポート)
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2階にある宿泊者専用ラウンジホテルも必見です。ヨーロッパのクラシカルな雰囲気が漂うフォトジェニックな空間ですが、実はラウンジのテーマは漫画やゲームなどの「サブカルチャー」。

※ヨーロッパの気品あふれるクラシカルな佇まいのラウンジ(メルキュール東京羽田エアポート)
※ヨーロッパの気品あふれるクラシカルな佇まいのラウンジ(メルキュール東京羽田エアポート)
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ホテルがある場所は、もともとゲーム機で有名な「セガ」の本社があった場所。その歴史にちなんでいるといい、壁面にはゲーム機や家電などの本物が石膏で固められたアートも!「懐かしい」と会話も弾ませる宿泊者も多いといいます。

「サブカルチャー」がテーマとあってこんなアートも(メルキュール東京羽田エアポート)
「サブカルチャー」がテーマとあってこんなアートも(メルキュール東京羽田エアポート)
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空港に近いけれど直結ではないという立地のため、都内の主要ターミナルに近いホテルと比較するとお値段もリーズナブル。それでいて館内はフランス発のメルキュールの世界観が満載で、客室の広さも約23.8平米~とゆったり。優雅な気分に浸れます。

■メルキュール東京羽田エアポート https://www.mercure-tokyo-haneda-airport.com/
執筆時の客室料金目安:(4月平日)ルームチャージで1室1万6000円(税込・サ無)~、別途東京都の宿泊税

いかがでしたか? 新しい海外のホテルブランドも続々日本に登場しています。自分好みのホテルを探し、泊まるだけで、日本にいながら海外旅行の気分を味わえますよ。

◆教えてくれたのは:旅行ジャーナリスト・村田和子さん

村田和子さん
旅行ジャーナリスト・村田和子さん
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旅行ジャーナリスト。「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、旅の魅力を媒体で発信。宿のアドバイザー・講演なども行う。子どもと47都道府県を踏破した経験から「旅育メソッド(R)」を提唱、著書に「旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ(日本実業出版社・2018)」。現在は50歳を迎え、子どもも大学生となり、人生100年時代を楽しむ旅を研究中。資格に総合旅行業務取扱管理者、1級販売士、クルーズアドバイザーなど。2016年より7年間、NHKラジオ『Nらじ』月一レギュラーを務めた。トラベルナレッジ代表(https://www.travel-k.com/)。旅ブログも行っている(http://www.murata-kazuko.com/)

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