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物価高で注目を集めるお得な「リファービッシュ品」とは?メリット・デメリットを節約アドバイザーが解説

ノートパソコン
アウトレット品や中古品と違う、リファービッシュ品とは?
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物価高の今、「リファービッシュ品」が注目されている。リファービッシュ品とは、初期不良や本体の傷などで返品されたものをメーカー側が修理や修繕、補修をして、新品同様の状態で再販売しているものだ。新品同様の物を安く手に入れられるというメリットがある一方、気を付けておきたいデメリットもある。そこで、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに、リファービッシュ品について詳しく教えてもらった。

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新品同様にして再販売されるリファービッシュ品とは

「リファービッシュ」とは「磨き上げる」という意味で、「リファービッシュ品」は何らかの理由で返品されたものを修理等し、新品同様にして再販売しているものを指します。呼び方は企業によって異なり、「メーカー再生品」、「修理再生品」、「整備済製品」などの名称で販売されていることもあります。

リファービッシュ品は初期不良があった家電など

家電であれば、開梱時や短期間使用後、本体に傷があることが判明したり、初期不良があったりしたものが、修理、清掃、検査を経てリファービッシュ品として販売されます。パナソニックや日立、Appleなどの家電メーカーや、ヤマダ電機などの家電量販店もリファービッシュ品を販売しています。

パソコンを虫眼鏡で見ている
初期不良などの修理、清掃、検査を経て販売される
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リファービッシュ品は定価の10~30%程度安い

リファービッシュ品は定価より10~20%程度安く販売されていることが多いですが、物によっては30%程度の割引率になっていることもあります。

例えば、2024年7月時点では、日立の「ドラム式洗濯乾燥機 BD-SV120JL W」は公式ストアでの販売価格が23万9800円(https://store.kadenfan.hitachi.co.jp/store/g/g187830/)となっていますが、リファービッシュ品は公式ストアで16万6430円(https://store.kadenfan.hitachi.co.jp/store/g/g187830refurbish/)と、30.6%の割引率となっています。

アウトレットやリユース品とも異なるリファービッシュ品

定価より安く購入できる商品としては、アウトレット品や中古品などもあります。アウトレット品は在庫処分や訳あり品など販売側の都合で値下げされた、消費者の手には渡っていない商品で、中古品は購入者が使用したものを販売しています。そのため、どちらともリファービッシュ品は異なります。

ビニールに包まれたコード
リファービッシュ品はほぼ新品同様
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リファービッシュ品は一度人の手に渡ってはいるものの、メーカーで手入れをしたほぼ新品の物が安くなっているので、誰かが使用したものや初期傷などの訳あり品には抵抗があるものの、安く家電を購入したい人にとてもおすすめです。

リファービッシュ品のデメリット

新品同様の家電などを定価より安く購入できるのがリファービッシュ品のメリットですが、その一方で、メーカー保証が非常に短くなってしまうのがデメリットと言えます。通常、家電量販店などで購入した場合は、3~10年程度の保証が付けられますが、リファービッシュ品であれば1年程度になってしまいます。

パソコンを見る女性
こまめにチェックすることがほしい商品を手に入れるコツ
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また、必ず目当ての物がリファービッシュ品として販売されているとは限らず、欲しいタイミングでは手に入れられなかったり、今ある物から選ばないといけなかったりすることもあります。

リファービッシュ品は、上手に使えば物価高における強い味方となってくれるため、家電の買い替えを検討し始めたら公式サイトのリファービッシュ品をまめにチェックしてみるなど、賢く活用しましょう。

◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん

丸山晴美さん
節約アドバイザー・丸山晴美さん
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節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/

構成/新藤まつり

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