2024年10月に郵便料金が改定され、はがきや定形郵便物、レターパックなどさまざまな郵便物の料金が変更される。特にはがきは63円から85円と、約35%も値上げされ、年賀状を出す場合は出費がかなり大きくなる。そこで、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに、郵便料金が値上がりするなかでおすすめの郵送方法について教えてもらった。
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2024年10月に郵便料金が値上げ
2024年10月に郵便料金の値上げが実施され、はがきは1枚63円から85円に、定形郵便物は84円(25gまで)と94円(50gまで)から一律110円(50gまで)に、レターパックライトは370円から430円と、複数の郵便料金が変更されます(https://www.post.japanpost.jp/service/2024fee_change/index.html)。年賀状も1枚85円になるため、年賀状を出す人には約35%の値上げが直撃することになります。
「年賀状じまい」や「スマートねんが」への切り替えも
年賀状をやめる人は増えてきていますが、今回の値上げで一段と増加することが予想されます。形式だけのやり取りが続いているなど、年賀状のやり取りをやめてもいいと思える相手に対しては、これを機に今後の年賀状のやり取りを辞退する年賀状じまいをするのも手です。
伝えるタイミングに決まりはありませんが、今回を最後に年賀状じまいをすることを宣言する年賀状を出すケースが多いです。やめたい場合は、11月下旬~12月上旬ごろ、相手が年賀状の準備を始める前に年賀状じまいを宣言しておけば、相手の負担を減らすことにもつながるでしょう。
また、今はLINEで年賀状を出せる「スマートねんが(https://www.post.japanpost.jp/notification/pressrelease/2021/00_honsha/1208_01_01.pdf)」のようなサービスもあります。交流を続けたい相手に対しては、デジタルの年賀状でやり取りを続けるのもおすすめです。
書き損じはがきは早めに交換を
書き損じはがきの交換手数料も、交換枚数が100枚未満の場合は5円から6円(1枚あたり)に、100以上の場合は10円から13円(同)に値上がりします。手数料を節約するために、枚数が多い場合は1回の交換を100枚未満の複数回に分け、早めに交換しておくといいでしょう。
また、書き損じはがきは、切手やレターパック、スマートレターなどにも交換できます(https://www.post.japanpost.jp/service/standard/kaki_sonji/)。切手はゆうメールやゆうパック、書留、速達などの発送時に郵便局窓口での支払いに使えるため、切手に交換するのが最もおすすめです。
切手で料金を支払う場合は、窓口で切手払いであることを伝えましょう。切手だけでは料金が足りない場合、不足分は現金で支払うことができます。
値上げ後もできる限り低価格で郵送するには
低価格で郵送するためには、できる限り小さく軽量にすることが大切です。定形郵便物は重さで料金が変わっていましたが、今回「25gまで」の規定がなくなり、一律「50gまで」になります。
定形外郵便物の重量制限については変更ありませんが、50g、100g、150g、250g、500g、1kg、2kg、4kgと、重さが増えるにつれて料金も上がっていきます。
封をする前に重さを量り、重量ラインを超えそうであれば、抜ける物は抜くなどして調整し、少しでも料金をおさえるようにしましょう。
郵便書簡の重さ制限が撤廃され、使い方次第ではお得に
ミニレターとも呼ばれる、便箋と封筒が一体化した郵便書簡は、今回から重さ制限が撤廃され、厚さ1cmまで同封可能になります。値段は63円から85円に上がるものの、重さ制限がない分、使い方を工夫すればお得に郵送できるでしょう。
クリックポストは値上げ対象外
低価格な郵送方法としては、クリックポスト(https://clickpost.jp/)の利用もおすすめです。クリックポストはYahoo! JAPAN IDかAmazonアカウントがあれば利用可能で、ネット決済し、宛名ラベルを自宅印刷して郵便物に貼り付ければ、ポスト投函で郵送可能なサービスです。
郵便局に行く必要がなく追跡サービスもつくため、非常に利便性が高いことに加え、今回の値上げ対象外で送料は185円のまま据え置かれるため、相対的にもお得度が増しています。
印刷ができない場合はスマートレターもおすすめ
クリックポストは宛名ラベルの印刷が必要なため、印刷が難しい場合はスマートレター( https://www.post.japanpost.jp/service/smartletter/)もおすすめです。スマートレターはA5サイズ、厚さ2cm、重さ1kgまでなら全国一律料金で郵送可能なサービスで、全国の郵便局やコンビニ、郵便局のネットショップで専用の封筒を販売しています。
料金は2024年10月に180円から210円へ値上がりしますが、それでも十分にお得な郵送方法と言えるでしょう。
郵便局ではキャッシュレス支払いを
郵便局窓口で現金払いをしている場合は、キャッシュレス決済のクレジットカード払いやコード支払いに変更し、決済サービスのポイントをもらうのもおすすめです。郵便局と簡易郵便局では、利用できるブランドと決済手段が異なる場合があるので、事前に確認をしましょう。
◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん
節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/
構成/新藤まつり