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《『光る君へ』の一条天皇役でも注目》塩野瑛久インタビュー「感情的に青々しい部分に見え隠れする“人間らしさ”を大切に表現したいと思っていた」 

大河ドラマ『光る君へ』(NHK)の一条天皇役を務める塩野瑛久
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大河ドラマ『光る君へ』(NHK)の一条天皇役で、幅広い世代から注目を集める塩野瑛久が11月21日発売の『女性セブン』のグラビアに登場。女性セブン未公開写真&トークをお届けします。

──『光る君へ』の一条天皇役は、どんな思いで演じられていたんでしょうか?

塩野:一条天皇を演じる上で、時間の流れを意識していました。成長するにつれて、品格や教養を身に着けて立派にはなったけれど、どこかに子供らしさはあったと思うんです。若くして即位して政をおこなわなければならないがゆえに、感情的に青々しい部分もある。でも、そこに“人間らしさ”が見え隠れしていたので、そこは大切に表現したいと思っていました。

大人になるにつれて、明らかに年を取って成長したというよりも、徐々にたくましくなっていく姿を見せたかったんです。一条天皇はいろいろな経験を経て、定子や母上との関係性の中で感じた無念やぶつかり合いを乗り越えて強くなっていったんだな…ということを演じている中で感じていたので。それに合わせた成長の仕方は、すごく意識していました。

──定子と彰子という2人の后との愛の行方にも、大きな注目が集まりました。塩野さんから見て、一条天皇は2人の后へどんな思いがあったと思いますか?

塩野:一条天皇にとっての定子は、最愛の人であり、ある意味では自分の理想を押し付けていた部分があるかもしれない。定子は、恋愛の上に政治が乗ってきてしまったことで苦悩して、追い詰められてしまうんですよね。定子も一条天皇を好きだったけれど、純粋な気持ちだけではいられない状況があって…。一条天皇は、そこも分かった上で、それでも自分は定子を愛しているという気持ちだったと思います。

彰子は、政治的に自分の置かれた立場のしがらみにも臆さずに、自分の気持ちをまっすぐに伝えてくれた。入内したころは自分の気持ちを表に出さない女の子だった彰子が、自分の思いをまっすぐに伝えてくれたことが一条天皇の心にすごく大きく響いたんじゃないかなと思っています。

撮影/山越翔太郎 スタイリスト/能代匠 ヘアメイク/時田ユースケ、runa(ECLAT)

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