11月20日、天皇皇后両陛下は、「第35回高松宮殿下記念世界文化賞」を受賞した芸術家たちを皇居の宮殿に招き、歓談された。
堂々とフランス語を操られるお姿
「世界文化賞は、絵画や建築など5つの分野で功績のあった芸術家たちに贈られる賞です。ご歓談中には、雅子さまが絵画部門を受賞したフランスのソフィ・カルさん(71才)と通訳を介さずにフランス語で会話される場面もありました。
雅子さまは、フランス語以外にも、英語やドイツ語など6カ国語がご堪能だといいます。堂々とフランス語を操られる雅子さまのお姿からは、大きな自信がにじみ出ているように感じました」(宮内庁関係者)
最近の雅子さまのご公務に対する自信は、お出ましで着用されるお召し物にも表れているようだ。
天皇皇后両陛下は11月9日、10日の一泊二日の日程で、「第43回全国豊かな海づくり大会」の式典行事に出席されるため、大分県大分市を訪問された。10日に開かれた式典の際にお召しになっていたのは、鮮やかなターコイズブルーと黒のコントラストの強いスーツだった。
「お帽子のリボンのアクセントがまた変わった結び方で遊び心を感じました。帰京される際、空港で多くの人が集まってお見送りしましたが、両陛下のお姿が角度によっては見えない人たちもいたんです。すると両陛下はみんなに見えるようにわざわざ立ち位置を変え、“神対応”してくださった。ずっと手を振ってくださり、雅子さまの堂々としたお元気な姿を拝見できてとても感激しました」(地元住民)
マニッシュなシルエット
これには、皇太子妃時代のキラキラした雅子さまのお姿を思い出した人も多かったのではないだろうか。
「雅子さまは新婚間もない1994年11月にサウジアラビアやオマーン、カタールなど、中東の湾岸4カ国を初めて皇太子妃として公式訪問されました。サウジアラビアのリヤド郊外の“赤い砂漠”を訪れられたとき、雅子さまのお召し物はグリーンにネイビーのパイピングが効いた細身のパンツスーツでした。
赤い風景の中に鮮やかなグリーンが映え、ネイビーのスカーフがヒラヒラしてまるで絵画のようでした。バリキャリの元外交官である雅子さまならではのマニッシュなシルエットがかっこよく、いまでも鮮明に思い出すことができます。今回の大分訪問でお召しだった大胆な配色は、このときとよく似ていました」(皇室記者)
実際、ご療養前まで、雅子さまは赤やビビッドなピンク、ロイヤルブルーなど、鮮やかなパッとしたカラーの服をお召しになっていた。
ご療養に入ってからはお出まし自体が減り、過去にお召しになったものを着回しされることが多く、さらに皇后になられてからはベージュやクリーム色などのおとなしい色を選ばれて、穏やかで柔らかい雰囲気をまとわれる機会が増えていた。
「皇后さまはお洋服を新調されるとき、オシャレ優先ということはないそうです。あくまでも“仕事着”としてとらえられていて、その式典の性質や訪問地のことを深くお考えになってお作りになるそうです。あくまでもデザイン的にはシンプルで、色もワントーン、もしくは2色に抑え、きりっとされていますよね。いまは皇后さまが皇室内の女性皇族のトップですから、徐々にご自身が納得できて誰にも遠慮しない服装ができるようになったのかもしれません」(宮内庁関係者)
令和になって地方公務は1泊2日となり、それが“療養中の雅子さまシフトのゆるい日程”と指摘されることもあるが、鮮やかな色のパンツスーツを着こなしていたころの雅子さまを彷彿とさせるような、お元気なお姿を拝見できたことを喜ぶ国民は多いだろう。