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藤原美智子さん&杉山絵美さん、“二拠点生活”で得た心許せる友「程よい距離感が心地いい」

藤原美智子さん&杉山絵美さん
藤原美智子さん&杉山絵美さんは“二拠点生活”で得た心許せる友人関係(撮影/神谷誠)
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「都会の生活を手放したくはないが、自然を身近に感じる暮らしもしてみたい」。このように二拠点生活に憧れを抱く人も多いのでは? その願いを叶えたビューティ・ライフスタイルデザイナーの藤原美智子さんと、料理家・ライフスタイルプロデューサーの杉山絵美さん。新たな地で友となった、おふたりの静岡県・下田での暮らしをのぞかせてもらうことに。12月5日に発売された大人女性に向けたムックシリーズ『reShine冬号』から藤原さんと杉山さんの対談を紹介する。

大人ならではの心地いい関係

藤原さんと杉山さんが“下田の友“となったのは3年前。夫婦で出席した共通の知り合いのホームパーティでのことだった。

杉山さん:美智子さんは美容界のカリスマですから、私は一方的に存じ上げていました。3年前に下田で初めて親しくお話しさせていただいて、こんなに気さくでチャーミングな方だなんて!と驚きました。

藤原さん:あの場で、すぐに打ち解けたわよね。

杉山さん:はい。私は東京と下田での二拠点暮らしを始めたばかりで、いろいろと教えていただきました。夫は昔から十紀人さんの大ファンで、憧れのパワーカップルを前に夫婦で大感激だったんです。

──こうして杉山さん夫婦は藤原さん夫婦を“下田の大先輩”と慕い、頻繁に食事をする仲に。

藤原美智子さん&杉山絵美さん
杉山さん夫婦は藤原さん夫婦を“下田の大先輩”と慕い、頻繁に食事をする仲に(撮影/神谷誠)
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藤原さん:仲間が増えて下田に来る楽しみも増えました。

杉山さん:そういえば、東京でお会いしたことはあまりないですね。

藤原さん:下田の浜でばったり会ってそのまま家で食事ということが多いわよね。

杉山さん:うちの犬なんて散歩でここの近くを通ると引っ張って勝手に家に入ろうとするんですよ。

無理することなく、自然な流れで集いたいときに集う――そんな程よい距離感が心地いいと話すおふたり。そして、藤原さんは下田では「30秒メイク」で過ごすことが多いそうで……。

藤原さん:絵美ちゃん、さっき私の顔を見て、「わぁキレイ! どうしたんですか」って驚いたじゃない(笑)

杉山さん:いつもおキレイですが、撮影用にメイクされた、“よそゆき”のお顔を下田で始めて見たもので。失礼いたしました(笑)

年を重ねて身についた幸せを感じる力

藤原さんは、40代から“忘れる“ことを心掛けていると話す。

藤原美智子さん
藤原美智子さん(撮影/神谷誠)
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藤原さん:長く生きていると仕事でもプライベートでも、経験したことが増えてきて、新鮮に感じられなくなってくるでしょ? だから、忘れたほうがいいって気づいたの。

杉山さん:過去の栄光とか成功体験に囚われないなんて、なかなかできることではないですよ。

藤原さん:成功体験なんてないわよ。それに私、昔のことって忘れやすいし(笑)。そのほうが新たな発見や感動が増えて、毎日が新鮮になるもの。

杉山絵美さん
杉山絵美さん(撮影/神谷誠)
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杉山さん:なるほど! 幸せの感度が上がるってことですね。だから、美智子さんは、いつもいきいきとされているんですね。

楽しい会話が隠し味 料理は五感で味わう

藤原さんの家で集う際、調理するのは杉山さんと十紀人さん。藤原さんはテーブルのセッティングを担当。

料理
美味しくて彩りがキレイな料理が並ぶ(撮影/神谷誠)
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藤原さん:いつもパパッと作ってくれるけど、絵美ちゃんの料理はどれも本当に美味しくて彩りがキレイ。さすがだと思うわ。

杉山さん:十紀人さんのお料理も素晴らしいです。いつも勉強になります。

──両祖父が文化勲章受章者(日本画家の杉山寧氏、建築家の谷口吉郎氏)という、芸術家の家系に生まれた杉山さん。料理を作る際、「五感で味わうこと」を意識しているといいます。

杉山さん:味はもちろん、見た目の美しさにはこだわりますね。香りや音、肌感など場の空気も大事。同じ料理でも、東京で食べるのと、こうやって食べるのとでは、全然違います。仕上げの調味料は、この空気と楽しい会話なんですよ。

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味はもちろん、見た目の美しさにもこだわられた料理(撮影/神谷誠)
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──次々と運ばれてくる杉山さんの料理はどれもとても華やか。置かれるや否や歓声が上がり、一瞬でなくなっていくそう。

杉山さん:ここは居心地が良すぎます。お昼に食事会をして、話していたら日が暮れて、夜もここで飲み会したこともありましたよね?

藤原さん:あった! 何の話したか全く覚えていないけど(笑)

杉山さん:夫と十紀人さんはバイク、車とお洋服の話。私と美智子さんは……何の話をしましたっけ?

──気取らずに友と過ごす穏やかな時間。下田での暮らしはこうして紡がれていくのでした。

◆藤原美智子

ビューティ・ライフスタイルデザイナー、MICHIKO.LIFE プロデューサー、信州大学特任教授。1958年生まれ。1980年に美容学校卒業後、松永タカコ氏に師事し、82年に独立。美容の第一線で活躍中の1992年に事務所「ラ・ドンナ」を設立。受賞歴も多数。2017 年からはオリジナルブランド「MICHIKO.LIFE」を展開。2022年にヘアメイクアップアーティスト引退と、「ラ・ドンナ」の解散を発表し、現職に。@michiko.life

◆杉山絵美

料理家、ライフスタイルプロデューサー。大学卒業後、 渡英。フラワーアレンジメントやエンターテイニング、クッキングなどを学ぶ。帰国後はクリスチャン ディオールの広報職を経てPRエージェンシーを設立。その後、現職に。Oisixの商品開発をはじめ幅広く食のプロデュースを行う。『VOGUE JAPAN』『エスクァイア』など多数のファッションメディアで連載。著書は『おうちで作るセレブごはん』(中央公論新社)。また二冊目のレシピ本が宝島社より2025年春に出版予定。料理動画『GOOD FOODSUNDAY』をYouTubeで配信中。

構成・文/坂口みずき

『reShine冬号』では、飯島直子さんが表紙を務め、映える&効きめがある&気分が上がるおしゃれ・美容・趣味・暮らしの実例やヒントを紹介。林真理子さんのエッセイの他、特集記事「美しい人のマイルール」では、黒田知永子さん、松本孝美さん、岩井ヨシエさんほか、大人世代の人気モデルたちが、今の年齢だから楽しめるおしゃれのヒントを紹介している。

※『reShine』2024年冬号

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