
「彼らはどう思っているか、だよね。これは完全に人の“エゴ”だからね」──かわいらしい“犬用の洋服”ドッグウエアを前にして、木村拓哉(52才)は真剣な口調でこう指摘した。これは3月下旬に木村が自身のYouTubeチャンネルにアップした動画のワンシーンだ。
木村の発言をきっかけに、ネット上では「愛犬に洋服はありかなしか論争」が勃発。そこに“関西の女帝”が参戦したことで、議論が白熱している。
「4月13日放送の『上沼・高田のクギズケ!』(読売テレビ)で、木村さんの“エゴ発言”が好意的に受け止められていると紹介されました。これに番組MCを務める上沼恵美子さん(70才)が、“そうかな?”と反論したんです。寒い日に自分が飼っている愛犬に洋服を着せたところ、目で“お母さんありがとう。あったかいよ”と言ってきたという主張でした。上沼さんが木村さんにガブリとかみついた形です」(芸能関係者)
2人はともに大の愛犬家。木村は独身時代から犬を飼っており、現在はオーストラリアン・ラブラドゥードルという珍しい犬種のアムールちゃん、エトワールくんの2匹と暮らしている。ほぼ毎日自分で散歩をし、インスタグラムには頻繁に愛犬の写真をアップするほど。一方の上沼も小学生のときから犬を飼い続けており、「犬なしの人生は考えられない」と常々口にしてきた。いまの愛犬は、柴犬のすももちゃんだ。
愛犬に洋服を着せることは、木村が指摘した通り人間のエゴなのか。CHICOどうぶつ診療所所長で獣医師の林美彩さんが言う。
「2000年代に愛犬撮影会がブームになり、おしゃれなドッグウエアが次々に登場しました。“かわいさ”や“映え”を重視して着せているのであれば、エゴと指摘されても仕方ないでしょう。
ですが、体を守るための洋服ならそうとは言い切れません。たとえば短毛や薄毛の犬は、冬は防寒具としてのウエアを欲します。またこれからの季節は、短毛、薄毛に加えて白い毛の犬は紫外線の影響を受けやすく、皮膚炎のリスクが高まります。近年は紫外線量が増加しており、紫外線対策としてのウエア着用には必要性を感じます」
犬の目は地面と近く、照り返しによる紫外線の影響も大きい。紫外線による眼疾患リスクを避けるためにサングラスを着用させる飼い主や、アスファルトの熱によるやけどを予防する靴を履かせる人も増えているという。
「ただ、どちらが正しいとも言えない話です。大型犬でふわふわの毛が特徴的な木村さんの愛犬に対して、上沼さんの柴犬は短毛の小型犬。ドッグウエアの必要性は犬それぞれで、不要な犬種もたしかにいます。それに木村さんは夏場の散歩は夜間や早朝に行うなど、気候に合わせて愛犬の体を守る工夫をされていて、そうした“愛情”が何より大事とも言えます。衝突の背景には、飼い主としての考え方の違いもありますしね」(ペット業界関係者)
論争が起こるのはペットを愛するがゆえ。議論してくれることがうれしいワン。
※女性セブン2025年5月8・15日号