「角煮丼屋 くろしろ」が教える!「豚の角煮」
「10年研究を重ねた結論として、下ゆでは低温で行い、とにかくじっくり寝かせることが、最高の豚の角煮を作る秘訣。時間はかかるけれど、口に入れた瞬間脂身がすっととろけ、くどくないのにコクがある極上の食感と味に仕上がりますよ」(角煮丼屋 くろしろ代表 若井直也さん)

「豚の角煮」レシピ
半日寝かせて作る肉厚・甘辛な「豚の角煮」。箸で縦割りできる感動のとろとろ食感。
《材料》(1~2人分)

豚バラ塊肉…200g サラダ油…少量
【A】(下ゆで用)
しょうが(スライス)…25g ねぎの青い部分(ちぎって軽くつぶしておく)…1本分 米のとぎ汁…5カップ程度 生米…ひとつかみ(10g程度)
【B】(煮込みだれ用)
昆布とかつおのだし汁…5カップ 砂糖…100g しょうゆ…1/2カップ 酒…2/3カップ みりん…1/4カップ
水溶き片栗粉…適量

《作り方》
【1】フライパンにサラダ油を強火で熱し、肉の皮面から先に全面をきつね色に焼きつける。
【2】【1】の表面を30℃くらいのぬるま湯で洗い、焦げ目やぬめり、余分な油を落とす。
【3】鍋に肉と【A】を入れて中火にかけ、沸騰したら弱火にして30分ほどゆでる。火を止め、そのまま30分おく。これを3回繰り返す。
【4】別の鍋に肉を移し、【B】を加えて中火にかける。沸騰したら弱火にし、30~40分煮る。粗熱が取れたら表面をキッチンペーパーで覆い(またはかぶせ)、鍋ごと冷蔵庫で11~12時間寝かせる。
【5】食べる直前に火にかけ(または電子レンジ600wで4分加熱)、器に盛る。残りのたれを軽く煮詰め、水溶き片栗粉を加えてとろみをつけ、肉にかける。好みで紅しょうがやからしを添える。
やわらかPOINT

【1】まずは肉全面を焼きつけて、旨みと肉汁をとじ込める。

【2】ぬるま湯の流水で、肉の旨みとやわらかさを保ちながら洗う。

【3】生米ととぎ汁で、肉をやわらかにする酵素パワーが2倍に。

【4】ペーパーで肉表面の乾燥を防ぎ、余分な脂分も吸い取らせる。
「ゆるタルタルがけの角煮南蛮」レシピ

《作り方》(1〜2人分)
器に、縦半分に切ったゆで卵1個分、玉ねぎのみじん切り10g、マヨネーズ大さじ1、刻んだピクルス(市販)小さじ1、塩ひとつまみ、ドライパセリ適量を入れ、スプーンで卵を軽くつぶしながら混ぜ合わせ、好みのゆるさにする。肉にかけると新鮮な味わいに!
◆教えてくれたのは:角煮丼屋 くろしろ代表 若井直也さん

メニューは豚の角煮丼のみ。「もっと大きく、飲めるほどにやわらかな豚の角煮を食べたい!」という熱意から生み出された味を求めて、全国からファンが集う。

住所:東京都新宿区高田馬場3-37-2・1F
肉の部位で変わる食感や旨み
バラは赤身と脂身が層になったやわらかな肉質で旨みが強い。
スペアリブはあばらまわりの骨付き肉で、骨と脂身、赤身の旨みが重なり風味豊か。
ロースは適度な脂肪と旨み。肩ロースはそれよりやや脂身が多くコクのある味わい。モモやヒレは赤身が多く脂肪分が少ないのが特徴。

撮影/田中宏幸
※女性セブン2025年5月29日号