
近年、芸能人の所属事務所からの独立は珍しいことではなくなった。警察沙汰のトラブルなどによる契約解除の場合を除き、本人も事務所も、できるだけ“円満独立”であることを強調しようとする。
そんな最近の風潮からすれば、あまりに味気ないものだった。
《夏川結衣が退所致しました》
これは9月1日、芸能事務所「taft」のホームページに掲載された文章だ。
夏川は昨年8月に、17年間所属した事務所を退所していたことを報じられた。その直後の同年9月1日に所属したのが、taftだった。
「わずか1年とはいえ、これまで数々の作品に出演してきたベテラン女優についてのお知らせとしては、たった“12文字の別れの言葉”は簡素すぎます。taftへの所属の経緯を考えれば、なおさら何かあったのかと勘ぐりたくなります」(芸能関係者)
2021年に設立された同事務所は、《芸能プロダクション経営及びイベントの企画、演出、制作》《俳優、舞踏家、演奏家、歌手の育成、管理及び出演の斡旋》などを目的とした芸能プロダクションだ。
同事務所が当初話題を呼んだのは、設立時の代表取締役を、女優の蒼井優(40才)が務めていたからだ。
「蒼井さんが、女優業以外の活動にも意欲的に取り組みたいという希望を抱いていたことから設立されました。現在は代表を退きましたが、取締役にはまだ名を連ねています。“蒼井さんの会社”と呼んで差し支えないものでしょう。

そこに夏川さんが所属することになったのは、山田洋次監督(94才)の映画『家族はつらいよ』シリーズで共演していて、蒼井さんが以前から夏川さんを “尊敬する先輩”として慕っていたから。
共演時には、蒼井さんが夏川さんにアドバイスを求めたこともあったとか。演技に対して真摯に向き合う蒼井さんを、夏川さんは期待を込めて見守っていたそうです。そうした関係性もあって、夏川さんが前事務所を退所したタイミングでお互いに“一緒に仕事がしたい”という考えに至り、所属が決まったそうです」(前出・芸能関係者)
『沈黙の艦隊 北極海大海戦』『俺ではない炎上』と2本の出演映画がこの9月に公開されるなど、夏川はコンスタントに活動を続けていた。
「活動は順調に見えた上、相思相愛の関係だったはずですから、わずか1年で退所する理由が見当たらず、驚いている人も少なくありません。
一方で、自身のことを“不器用で小心者で欲張り”と語る夏川さんですが、“染まらない人”と言われることもある。事務所の考えに合わない部分が出てきたのかもしれませんね」(別の芸能関係者)
夏川の退所の経緯や今後の夏川の窓口についてtaftに聞いたが、期日までに回答はなかった。
蒼井と夏川が、また一緒に仕事をする日は来るのだろうか。
※女性セブン2025年10月9日号